にわかオタクの雑記帳

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ワールドトリガー アニメ3rdシーズン13話に僕が思い描いた「ワールドトリガーのバトル」があった

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以前も書いたかもしれませんが、「原作をほどほどに知っているくらいが一番アニメを楽しめる」という持論がありまして。


もちろん、全く原作を知らないまっさらな状態でアニメを見たほうが、面白かった時の衝撃が半端ないし、先の展開が気になってのハラハラ感が味わえることも分かっているんですが。
作品によってはある程度の予備知識がないと、細かい疑問が邪魔してきて物語に入り込めないときがありますし、好きだったり印象に残ったりしたシーンが映像化されたときの感慨深さは、初見とは違った感動があると思うんですよ。
原作で触れたときは流してしまったシーンが、全然違う形で印象に残る等、動画、劇伴、声の演技……「映像」でしか表せない表現によって、原作の面白さが何倍にもブーストされ、今まではまあまあ好きくらいだった作品が、もっともっと好きになることもあります。
原作をほどほどに知っているレベルだと、こうしたいい意味で期待を裏切られる体験が味わえることがあり、プラスの相乗効果が自分の中でその作品の価値をさらに高めてくれます。

 


これを裏返すと、そこまで熱量のない作品ならアニメ化が納得のいかないものでもダメージが少ない、ということで。
オタク趣味の細分化によってかつてほどの勢いはないとはいえ、毎クール見切れないほどのアニメが制作される文化は根付いており、鬼滅や呪術のように普段深夜アニメを見ない一般層にまで認知される作品が生まれる一方で、駄作のレッテルを張られ必要以上に叩かれたり、あまり話題にならないままひっそりと終わりを迎えたりする作品もある。中には、アニメの悪評判が原作にまで影響してしまった事例もあるでしょう。

 


自分が大好きな作品のアニメ化。
それは喜ぶと同時に様々な懸念が浮かんでしまう諸刃の剣。
アニメ化によって今まで興味のなかった層にアピールしてもらえるのは嬉しい反面、アニメの出来があまり歓迎できるものでなかった場合、原作そのものまで「クソ」と非難されかねません。


また、原作に向ける自分の愛が強ければ強いほど、アニメに対する視線が厳しくなるでしょう。
「キャラクターのボイスがイメージと違う」「あの設定を説明しないと初見が迷子になる」「BGMが作風と合っていない」「話の展開が早すぎるor遅すぎる」……こだわりがあるが故に、難癖をつけたくなってしまうこともあるはずです。
シナリオのボリュームが膨らみがちなゲームや小説のアニメ化は特に塩梅が難しく、個人的な感想としても、手放しで「いいアニメ化だった」と称賛できる作品は数えるほどしかありません。

 


「ぼくのかんがえるさいこうのアニメ化」との乖離。
原作への愛が反転して、憎しみに変わってしまう。
もしそうなったとき、愛が深いほど負うダメージも大きい……だからこそ「ほどほど」くらいがどちらに転んでも傷は浅くなる。毎クール何本かアニメを見る生活を10年以上続けてきてそう感じたことが多かったゆえの、冒頭の持論です。
言うまでもないですが、大好きな作品が最高のクオリティで映像化されたときの感動が、そりゃナンバーワンですけども。

 

 

 

 

 

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で、ここからが本題なんですけど。


「好きな漫画を3つ挙げて」と質問されたら、自分は迷わず入れるくらいには好きなんです、ワールドトリガー(一番かと訊かれると大分悩むんですが)
特にSQ移籍後は、純粋な作品の面白さに、再開は無理じゃないかと疑うほど長期間待っていた反動が上乗せされて、ワートリのためにSQ本誌買うほどに好きのレベルが上がってました。
B級ランク戦最終戦ではその熱が最高潮に達し、感想記事を書きたくてたまらなくなったくらいでした。

 

moonyuseiniwaka.hatenablog.com

 

だから、アニメの出来に関しては、正直あまりいい印象を持っていなかったんですよ。

 

あまりいい評判を聞かない一期はよくある「長クール放送するジャンプアニメ」のクオリティで見る気が起きなかったし、放送時間が深夜に移り、分割2クール構成になった二期と三期も、ところどころに光る部分(迅さんの風刃とか千佳が撃てない理由を吐露するところとか)はあるし、極端に作画が悪くなったり原作を改悪したりすることはない一定水準を保ったアニメ化だったものの、やはり「もう少し何とかならんかったかな……」と腕組みしてしまい、自分の期待を満たしてくれるレベルではありませんでした。
言い方は悪いが、同じジャンプアニメの鬼滅や呪術があんな高品質で映像化されているのに、ワートリはどうしてそこまで達せないんだろう、と妬みのような感情があったわけです。
純粋に楽しめたのはOPだけだったかな……二期はとにかくカッコいいし、三期はイントロ部分の演出が天才過ぎてエモを感じざるを得ない。

 

 

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また、ワールドトリガーは登場キャラが多いことに加えて、バトルが3or4チーム入り乱れての集団戦(ここが面白さの肝なんですが)。
使っている武器も全員が共通でド派手な必殺技が出るシーンが(アニメ二期三期の範囲では)ほとんど無く、随時挟まる実況・解説シーンも、自分のペースで読み進めて脳内処理できる漫画と違い、映像にするとテンポを削いでしまい、そもそも映像化に向いてなかったんだな……と納得しかけていました。
ワートリの登場キャラは「都合の良い馬鹿」が(ほぼ)存在せず、全員がちゃんと思考して行動しているので、バトルシーンでもモノローグが多くなりがちで、そこもネックだったなと。
二期三期のアニメは原作をなるべくカットしないようにとの配慮がひしひしと伝わってきてありがたかったのですが、そこが逆に「映像としての面白さ」を削いでしまい、テンポが悪く感じてしまった印象でした。
完全に上から目線なのを棚に上げたまま言わせてもらうと、「まあ原作の面白さを損なうほどじゃないし、このままB級ランク戦最終戦やってくれればそこそこ楽しめそうかな」なんて、批評家ぶってたんです。

 

 


三期13話を見るまでは。

 

 


いや……いや……いや……もう……

 

 

手のひらドリルってレベルじゃなくない?

 

 

 

土下座して額に地面擦り付けて火起こししてもまだ足りなくない???

 

 

 


あったんですよ、そこに。
自分が脳内で描いていた、「ワールドトリガーのアニメ」が。

 


もともと足りない語彙力が全部吹き飛ぶくらい、最高のクオリティでした……
原作をカットせずのスピード感、迫力満点のカメラワーク、そして「強者が強者である」演出。
弓場さんの早撃ちとかトノが着弾前にシールドに気付くとことか隊長同士の一騎打ちとかもう最高や……
無理だと分かりつつも、このクオリティで全編やってほしかったと願わずにはいられないくらい、理想的な映像化。
本当に本当に本当に舐めくさった勘違い批評老害ですいませんでした……………………
もう何も言わず黙って鑑賞させて頂きます………………

 


次の3rdシーズン最終話も、全力で期待してます!!!!