にわかオタクの雑記帳

にわかオタクがそのときハマっていることを書き殴るブログです 主にアニメ・ゲーム中心

ファイアーエムブレム エンゲージ 感想 木村良平に筋トレ褒めてもらう合間に世界を救う劇場版オールスターFE

※ネタバレ有ですご注意ください。

 

 

 

邪竜との戦いで傷つき、千年の眠りについていた主人公、神竜リュール。
目覚めた彼or彼女は、母親である神竜ルミエルとの再会を果たすも、自身の名前以外の記憶を失っていた。
それでも、愛する我が子が目覚めてくれたことを喜ぶルミエル。
しかし、幸せな時間は瞬く間に終わりを告げる。
謎の集団による、突然の襲撃。ルミエルは愛する我が子をかばい、命を落としてしまう。
悲しみに沈む主人公だったが、母の願いを胸に、世界を救う旅に出ることに。
まずは本拠地となる「空島ソラネル」で、出会った仲間たちと交流を深めることになるが……

 

 

 



うん、筋肉体操!!!!

 


発売日に購入したものの、ブルアカのシナリオを読むことに夢中になって、すっかり始めるのが遅れてしまったFEエンゲージ
ソシャゲの波が落ち着いたので、ようやっとプレイし始めて、クリアしました。
事前情報では歴代のFEキャラが登場すると聞いて「FE無双みたいな派生作品なんだろうなぁ」と勝手に決めつけていたのですが、ちゃんと調べたら伝統のSRPGかつ本作オリジナルキャラも出ると知り、俄然購入意欲が増しました。
風花雪月以来久々のFEでしたが、なんやかんや言って夢中になって遊べました。
ヌルゲーマーなので難易度上げて緊張感マシマシの攻略を楽しむというよりは、好きなキャラを育てて無双させるほうが好きなのですが、最近のFEはどちらの層にも配慮してくれているのがありがたいですね。ワイ、封印ノーマルでも難しいって感じるレベルやねん。

 

ちなみに、風花雪月の感想記事はこちら。

 

moonyuseiniwaka.hatenablog.com

moonyuseiniwaka.hatenablog.com

moonyuseiniwaka.hatenablog.com


難易度ノーマルなら強ユニット突撃させるだけでクリアできた風花雪月と比べると、敵の命中率が上がる+本作から導入されたチェイン攻撃のせいで被弾が増えるため、考え無しの進軍だと前衛ユニットが袋叩きにされたり、あっさり裏取りされて後衛ユニットが一発で落ちたりと、ヌルゲーマーにはなかなか歯ごたえのある難しさでした。リンの外伝マップで何度時を戻したことか……
歴代キャラとのエンゲージシステム他、終盤まで行けばキャラを無限に成長&クラスチェンジさせることもできるし、(自分は全く触らなかったものの)連戦マップやオンライン対戦等もあるようなので、単純に難易度を上げる以外にも様々なやり込み要素があり、好きな人にはたまらないゲームだったんじゃないでしょうか、FEエンゲージ。

 

 

 

筋肉体操終えた後、「めんどくせえ……」と不貞腐れているように見える顔すこ



やり込み要素と言えば、本作には拠点で遊べるミニゲームが何種かあるんですが、その中の一つが冒頭で挙げた「筋肉体操」です。
最初に開放されるミニゲームで、バーの上下運動に合わせてタイミングよくボタンを押したり、落ちてきた矢印に対応した方向キーを押したり音ゲーと、三種類のゲームが遊べます。好きな人だけ遊べばいい、スルーしてもデメリットはない箸休め的なものなのですが、この筋肉体操は、成功させると「絆のかけら」というガチャアイテムがもらえる他に、主人公のステータスが次のマップのみ微増するんですね。
レベルアップ時の1ピンに嘆き、ステータス永続上昇のアイテムは限りがあるFEで、微量とはいえノーデメリットでパラメータが上がるのって滅茶苦茶貴重じゃないですか!?
その感覚が刷り込まれているせいで、1マップクリアして本拠地に戻っては、アルフレッド役の木村良平ボイスで「がんばれ!」「カッコいいよ!」と筋トレを応援してもらわなければならない衝動に駆られてしまうのです。面倒くさいと思っても、単騎無双できるほどにレベルアップしてても、体が勝手に筋肉体操しに行ってしまう……悔しいビクンビクン。
それが終わったら、馬糞を含めたアイテムを拾い集め、飯を食い、犬を撫でてウ〇コを出させて、寝起きボイスを聴くために寝るというローテーションが待っているのだ……

 

 

 

 

 

本拠地探索は、風花雪月と比べると要素が減って楽になったし、強制じゃなくなったので面倒なら全スルー可能になったんですが、反面、シナリオ進行に合わせて話す内容が変わる場面が一部のみになってしまい、全体的に味気なくなってしまったなぁ、と。
本拠地だと私服になったり、主人公以外も着せ替えが楽しめたりするようになったり、色んな場所でキャラがくつろいでいる姿を見られるようになったのは良かっただけに、ちょっと残念でした。もっと料理食えるように胃袋鍛えて神竜様。

 

 

本作の一番勿体ないポイントが、キャラクターの魅力を生かしてきれていないところだと思うんですよ。
いや、自分がプレイした中のFE作品ではキャラクターとの交流に重きを置いた風花雪月がむしろ異端で、仲間は多いものの個々の深掘りはそれでもない作品の方が多かった。これは「キャラクターをロストしたらその後一切登場しない。救済措置もない」といったFE恒例の要素が原因の一つであり、キャラAが生存or死亡、キャラBが生存or死亡でいちいちシナリオ差分を作っていたら、キリがないといった理由も分かります。
ただ、加入時の顔見せ以降は本筋に全く絡まず、支援会話を観なければそのキャラの性格や人間関係がほとんど分からないのは、仕方ないとはいえ本当に勿体ないなぁ、と。
仲間同士の絆を深めることが容易だった風花雪月と違い、エンゲージは主人公との支援値上げは贈り物連打で何とでもなるものの、仲間同士は一緒に出撃させて傍で戦わせてあげないと支援値が上がらないのでかなりの労力を要します(先日のアップデートで多少やりやすくなりましたが)。
普通にシナリオを進めるだけだと出撃メンバーも固定されがちなので、出番のないキャラの不遇っぷりが余計際立ってしまうという……戦闘後の散策パートで「また前線で戦わせてください」としょんぼりした様子を見せるのも、地味に心に来る……

 

 

 

 

 

おもしれー女筆頭


ここまで「勿体ない」と感じてしまうのは、支援会話が風花雪月に負けず劣らずキャラを深掘りしてくれていたから。
全体の半分も見れませんでしたが、おもしれーキャラてんこ盛りだったので、キャラの魅力に関しては他作品に引けを取ってない。
キャラロストしてしまった人が積まないように、出撃枠に対してユニットが多すぎるのは分かるのですが、もう少しキャラ数減らして支援会話を見やすくすれば良かったんじゃないかなぁ、と思わざるを得ません。


あと、最大の勿体ないポイントは、キャラ同士のペアエンドなかったことです!!!!
エンディングの各キャラのその後で誰と誰がくっついたのかを見るのがFEお楽しみポイントのひとつだったのに、誰も結ばれてなくてがっかりだよ!!
もっとカプ厨に優しくしてくれても良かったんじゃよ!? ただしユアンてめーは許さん。

 

 

 

 

 


シナリオの大筋は「邪竜が復活したので倒す」といった良く言えば王道、悪く言えば先が読める内容でしたが、終盤の各要素の拾い上げ方は上手いなぁと、結構引き込まれました。主人公のキカイダーちっくなカラーリングもちゃんと意味あってびっくり。
ただ、味方陣営の掘り下げが支援会話に全振りされている分、やたらストーリー中で敵陣営のエピソード語られるのはどうなのかなと首傾げましたが。セピア引っ張り過ぎ!

 

 

ずっと引っかかっていた「これ歴代FEキャラ登場させる意味ある?」も、作中でそれなりの理由付けがあったので、納得は出来ました。ああ、映画仮面ラ〇ダーばりのオールスターやりたかったんだなって。
派生作品であるFE無双や、ガチャ有のヒーローズはともかく、FEってそんなオールスター感をプッシュするようなシリーズだったっけか? という疑問はまだ残っているのですが、ヒーローズで初めてFEに触れた人にとっては、知ってるキャラが出るから手に取りやすいかもしれませんね。

 

 

 

 


とまあシナリオ面に関してはそこまで熱くはなれなかったのですが。
個人的にぶっ刺さったのが、ヴェイルの突き落とし方。


ヴェイルは、敵に不意を突かれそうになっていた主人公を助けた謎の少女として登場し、それがきっかけで友達になるのだが、その正体は邪竜の娘で、敵の幹部とも知り合いだったことが明かされる。
また、ヴェイルには心優しい本来の人格の他に、邪竜の娘として相応しくあるよう作られた裏人格が存在し、自分では知らない=裏人格が体を動かしているときに、主人公の母親ルミエルを殺害する等、数々の凶行に及んでおり、敵の本拠地に乗り込んだ主人公一行を窮地に陥れる。
そんなことがあったとはつゆ知らず、目覚めた表人格のヴェイルは、主人公との再会を喜ぶのだが――

 

向けられる敵意。「もう友達じゃない」と冷酷に突き放される。

 

この時点では主人公たちもヴェイルに裏人格があることを知らないため、まあ気持ちは分からなくもないのですが、明らかに様子違うんだから少しは事情訊いてやれよと……
それはともかくとして、ヴェイル側からしてみるといきなり友達の態度が一変し、身に覚えのない凶事を糾弾される。
しかも、「自分はそんなことやっていない」と弁明しても、欠片も信じてもらえない。
それは当然。だって、「本当は自分がやったのだから」。
知らない内に血に染まる両手。知らない内に積み重なる罪。知らない内に断絶する友達との絆。
このメンタルの追い込み方がね……その……匠の業過ぎてね……
ヴェイルから事情を聞いた敵幹部のセピアやグリも、すぐには真実を教えず「それはきっと誤解だ」とはぐらかすのもたまんねぇ~もう少し種明かしを引っ張っても良かった位。
何というか、「悲劇のヒロイン」として、満点の描かれ方だったんじゃないでしょうか。

 

 

 

ここまで突き落とされたからこそ、悲劇で終わることなく、報われてよかったねと心から思えるんですよ(恍惚の笑み)。
「キャラクターが不幸な目に合うのが好き」なんて性癖は持ち合わせていないのですが、本作でこのポイントが一番心に残ったかもしれません。

 

 

 

 

 

おっぱいの……ほくろ!!!!


その他良かった点は、まずキャラクターのモデリング。キャラデザをそっくりそのまま3Dモデルに落とし込んでて素晴らしい。
そして、さらにプッシュしたいのは、戦闘アニメのスピード感とカメラワーク。
エンゲージユニットの必殺技はもちろんのこと、通常攻撃のモーションや、クリティカル時の表情アップ等、FEとは思えない(失礼)ほどカッコよく、特に剣や斧といった近接系ユニットのモーションは何度見ても飽きないクオリティ。
最初に仲間になるシーフのユナカですが、キャラ自体の二面性も相まって、必殺モーションで惚れてしまった人も多いのでは?
次回作がエンゲージシリーズを続けるのか、完全新作になるのかは分かりませんが、この路線はマジで継続してほしい。出来れば魔法攻撃組のモーションももう少し凝ってあげて欲しいです。

 

 

 

 

 


最後に、ちょろっと自分のプレイ状況とかを。
一軍メンバーは強制出撃の主人公(男)の他に、ルイ、ユナカ、スタルーク、ラピス、アイビー、オルテンシア、アンナさん、パネトネ、ゴルドマリー、セアダス、ヴェイルで、最終盤出撃枠が増えたときにモーヴとロサードでした。女比率高いですね……へへ……
使いやすかったのは魔法キャラなのに耐久も高いアイビー&攻撃も支援もこなせる万能オルテンシアのイルシオン王女姉妹。終盤こそパワー不足を感じたものの、紋章士リンとの相性が抜群だったスタルーク、火力最強でハマれば爽快のパネトネでしょうか。パネトネは頼りにし過ぎてフルボッコパターンも何度かあったのですまん。
ラピスは「同じ剣枠ならカゲツのほうが強い」って情報見ちゃったんですが、ビジュアルが好みだったのと、支援会話の度に貧乏キャラが強化され(後日談では芋女神の称号を得た)、どんどん好きになったのでずっと使ってました。意外に力が伸びたので、最強回避盾キャラになったなー
逆にユナカはステの伸びがイマイチで、思った以上に避けない&火力も出ないでちょっぴり運用しづらかったです。まあそれでもカムイと組ませると凶悪だったんですが。

 

 

性能抜きにして好きだったキャラは、やっぱりゴルドマリーですかね。
ビジュアル見たときから気になってたんですが、中身が予想以上におもしれー女だった。同性受け悪そうな性格なのに、結構女性キャラとの支援会話あって草なんだ。パネトネみたいに常識外の人に振り回されるの好き。
あとは、アイビー王女が割と茶目っ気たっぷりで、大分印象変わりました。アイビー王女もそうですが、セリーヌ王女も愛が重いよ!!

 


ちなみに僕は、約束の指輪の渡し方が分からず、誰とも結ばれないままエンディングを迎えました。
いやマイルームのチェストとか調べなくない!? 最終決戦に向かう前に一言アナウンスしてくれ!!!!

 

 

 

 

指輪磨きのシュールさも伝えておきたい


シナリオも分岐なく一本道なのでさすがに周回する気は起きませんが、楽しめましたFEエンゲージ。
同じシステムで、DS組の覚醒とかifリメイクしてくれないかなぁ。