にわかオタクの雑記帳

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ファイアーエムブレム風花雪月 黒鷲/帝国ルート感想 深紅の覇道

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進む道は赤く染まり、躊躇えば足はたやすく沈んでいく――

 


青獅子ルートの初見プレイを終え、他ゲーも落ち着いたので2周目を開始したFE風花雪月。
次は黒鷲と金鹿どちらにしようか当然のごとく迷ったのですが、何故エーデルガルドが「ああいった選択」をしたのかがやはり気になったため、黒鷲の学級を選びました。金鹿のキャラは気になるのですが、シナリオの大筋が青獅子と似たようになりそうな感じがしたので……

 


あと、主人公の性別も女(ベレス)にしました。
セリフや展開は変わらないのに、天然お姉さんとしてすっごくえっちに映って困りました。表情変わるところはどれも好き。

 


いざ本格的に黒鷲の学級の面々と交流を開始すると、青獅子って優等生揃いだったんだと思ってしまうほどの個性派揃いで、協調性ゼロだったので面食らいましたわ。
どいつもこいつも自分中心で、エーデルガルドの強烈なカリスマがなければ、途中で空中分解してましたよね絶対。フェルディナントはエーデルガルドやヒューベルトへの対抗意識を悪い意味で前面に出しているし、リンハルトはすぐ面倒くさがるし、ドロテアは貴族嫌いで一部面々にとげとげしいし、カスパルは人の話を聞かないし、ベルナデッタはすぐ引きこもろうとするし……きちっとしてるペトラも、フォドラ外の生まれのため言葉の伝達にやや難ありと、「主人公が担当教師ではなく、事件も何も起こらず普通に士官学校生活を送っていたらどうなっていたか」がすげえ気になるメンバーでした。
個人的には「典型的な悪の参謀役」っぽいヒューベルトとずっと味方でいられるというシチュエーションが、とても新鮮で楽しかったです。悪人に見えるけど実はいい人……ってわけでもないですしねヒューベルト。
まあ問題児だらけだからこそ、その後の展開のエモさが増すものですが……

 


以下、ネタバレを含んだ感想を書いていきますので、ご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ヒエッ……


いやいやいやいや敵に回ったレア様怖すぎません? このシーンは背筋が凍りました……
敵に対する容赦の無さは一部の頃から見せていましたが、それが自分に向けられるとこれほどまでに恐ろしいのかと……母親のような慈愛や、為政者としての凜々しさが消え、「自分を裏切った失敗作共々、愚かな敵を根絶やしにする」という圧だけが残り、怒りと憎しみに囚われて狂っていくレア様は、嫌な意味でラスボスの風格がありました。
青獅子ルートのとき、帝国軍からガルク=マグを守るために初めて見せた「白きもの」の姿が、恐怖の象徴として君臨するとは……エーデルガルドに味方することを選んだときから予想していたとはいえ、ここまで印象が変わるのかと衝撃を受けました。

 

 


ただ、エーデルガルドの理想を実現するためには、女神の眷属であるレアと、彼らに味方する教団を倒さなければならない。
初見プレイでは敵だったエーデルガルドに寄り添っていると、彼女の生い立ちから現在の世の中の歪さ、それを正すために決死の覚悟を持って修羅の道を歩もうとしていることが分かるわけです。
紋章によって人生が狂う。生き方を強制される。覆せない優劣が決まってしまう。
その辛さ、不合理さは、青獅子ルートでもシルヴァンやイングリット、メルセデスを通じて感じることができました。
1人の人間に2つの紋章を宿す実験のせいでリシテアは寿命を奪われ、エーデルガルドは家族を奪われた。紋章がもたらす貴族社会のせいで、平民であるドロテアやアッシュは大変な幼少期を過ごした。
だから、例え痛みを伴おうとも、中身が腐った社会を壊して改革を成し遂げるべきだと告げるエーデルガルドの姿は眩しく、彼女の力になりたいと思わせてくれるわけです。

 

 

 

 

 

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しかし、覚悟していたはずの「痛み」は想像よりもずっと鋭くて。


この戦争は正義と正義のぶつかり合いで、どちらが悪だと断言することはできない。
エーデルガルドが目指す理想の社会は確かに尊いものだが、それは今の社会で幸せに暮らす人々を殺してまで目指す価値があるものなのか? この世界を守ってきた人々に矛を向けてまで得る価値があるものなのか?
自分たちの「正義」を信じ続ける強い意志がなければ、足下はいとも簡単に崩れ去ってしまう。
敵に回った同盟や王国のキャラたちは、「帝国は間違っている」「力で支配しても平和は訪れない」と声高に叫びながら向かってくるわけですよ。それらを無慈悲に斬り捨て、仲間を失った慟哭を聞き流し、ただ愚直に歩を進め続ける――
帝国打倒側に回った経験があるだけに、向かってくる敵が敵だと割り切れなくて、めちゃくちゃしんどかったですね……こちらが悪なんじゃないかと錯覚してしまう幻痛に、後半はずっとドロテアの「できれば殺したくない」に同調してました。

 


セテスやフレンを手に掛けたあと、攻略見て生存させる条件があったことに気づきどんよりしたり、Twitterでヒーローズの告知を元気にこなすヒルダを見る傍ら、主人公で大人ヒルダをぶっ殺したり、スカウトしなかったフェリクスやシルヴァン、アネットを殺したり、逆にスカウトしたイングリットをディミトリにぶつけたら罵られて心中でイングリットに謝ったりと、とにかくずっとしんどかったです。これが……これが風花雪月か……
目を失わずとも結局は復讐に囚われていたディミトリといい、前述のレア様といい、主人公が関わらないとことごとくおかしくなるのが辛い。みんなクロードみたいにさっぱりと退却してくれよ……

 

 


2周目だったので、もっと多くのキャラをスカウトして、犠牲を減らすことはできたといえばできたんですが。(ちなみにスカウトしたのはリシテア、メルセデス、イングリット、マヌエラ、ハンネマンでした)
帝国ルートにおけるそれは祖国を裏切らせることになるので、どっちが幸せなのかと考えてしまいますね……
かつての仲間たちと最後まで共に戦い命を散らせるか、かつての仲間たちを殺して生き残るか。
エピローグでは幸せに暮らした的な文章が書かれますが、生涯消えることのない心の傷が残っているはずです。描かれなかった余白を思うと、余計にしんどくなる。そんな帝国ルートでした。

 

不満点は、二部開始時の再会ムービーがなかったことと、やはり「闇に蠢くもの」たちとの決戦までやってほしかったことですかね。後者は青獅子ルートでもよく分からなかったので、教団ルートで決着付けるのかな?

 

 

 

 

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ほっこりするヒューベルトとのお茶会


今回のペアエンドは、

 

・主人公(女)+エーデルガルド
カスパル+ペトラ
・リンハルト+ベルナデッタ
・フェルディナント+ドロテア
・イエリッツァ+メルセデス

 

でした。それ以外のメンバーは単独エンドでしたね。百合最高や! ……なんて気軽に喜べる世界ではなかった……

 

もうずっとしんどい中での救いが、イエリッツァとメルセデス支援会話でした。
序盤から登場する割りには大して内情が描かれないまま退場してしまった死神騎士。
青獅子ルートでは叶わなかった姉弟の再会に、思わず目頭が熱くなりました。エピローグもよかったなぁ……これがアップデートの追加ってマジ? 最初から入ってないとダメなレベルでしょう?

 

 

 

さて、残すは金鹿のみ……だと良かったのですが、黒鷲はエーデルガルドと敵対する教団ルートがあるんですよな……あんなに陛下を信じていた黒鷲メンバーが、ある意味エーデルガルドを裏切る展開……いや見たくねえなぁ……またしんどくなりそうなので、先に金鹿ルートいっちゃおうかしら。
ちょっと他のゲームに食指を伸ばしながら、間を開けて3周目をやろうと考えているのですが、

 

・分岐前のセーブからやり直して教団ルート
・このまま金鹿ルート
DLC入れて金鹿ルート
DLC入れて最初から教団ルート

 

の選択肢で迷ってます。
まだ明かされていない謎も残っているので、モチベが他に移っちゃう前に完走したいところです。
あ、難易度はずっとノーマルだよさくさくシナリオ見たいからね!!