遊戯王 New stage2 サイドS 1-6
「あたしのターン。ドロー」
いつまでも細かいことで悩んでいられない。<シャドウ・リチュア>をサーチできたことで、すでに<ヴァイロン・シグマ>を突破する道は開けている。
(とっととこいつを倒して、『清浄の地』のメンバーを探さなきゃいけないんだから。エリアを取り戻すためにも!)
すぐに気持ちを切り替え、デュエルに集中する。
「<シャドウ・リチュア>の効果発動! 手札からこのカードを捨てることによって、デッキから<リチュア>と名のついた儀式魔法カードを手札に加えるわ! あたしは<リチュアの儀水鏡>を手札に加える!」
いつまでも細かいことで悩んでいられない。<シャドウ・リチュア>をサーチできたことで、すでに<ヴァイロン・シグマ>を突破する道は開けている。
(とっととこいつを倒して、『清浄の地』のメンバーを探さなきゃいけないんだから。エリアを取り戻すためにも!)
すぐに気持ちを切り替え、デュエルに集中する。
「<シャドウ・リチュア>の効果発動! 手札からこのカードを捨てることによって、デッキから<リチュア>と名のついた儀式魔法カードを手札に加えるわ! あたしは<リチュアの儀水鏡>を手札に加える!」
<シャドウ・リチュア> 効果モンスター 星4/水属性/海竜族/攻1200/守1000 水属性の儀式モンスターを特殊召喚する場合、 このカード1枚で儀式召喚のためのリリースとして使用する事ができる。 また、手札からこのカードを捨てる事で、 自分のデッキから「リチュア」と名のついた儀式魔法カード1枚を手札に加える。
デッキから1枚のカードが飛び出し、紫音はそれを勢いよく引き抜く。
「<リチュアの儀水鏡>発動! 手札のレベル4モンスター2体――<リチュア・マーカー>と<リチュア・ビースト>をリリースし、レベル8の儀式モンスターを降臨させるわ!」
「<リチュアの儀水鏡>発動! 手札のレベル4モンスター2体――<リチュア・マーカー>と<リチュア・ビースト>をリリースし、レベル8の儀式モンスターを降臨させるわ!」
<リチュアの儀水鏡> 儀式魔法 「リチュア」と名のついた儀式モンスターの降臨に必要。 手札・自分フィールド上から、儀式召喚するモンスターと 同じレベルになるようにモンスターをリリースしなければならない。 また、墓地に存在するこのカードをデッキに戻す事で、 自分の墓地に存在する「リチュア」と名のついた儀式モンスター1体を選択して手札に戻す。
2枚のモンスターカードを墓地に送ると、紫音の足元に<リチュア>のシンボルマークとも言える紋様が浮かび上がる。
「……来るか!」
「これがあたしの力――希望を掴むために、邪悪に身を染める! 儀式召喚、<イビリチュア・ソウルオーガ>!」
紋様を描いた光がひときわ強く輝き、ドン! と水柱が吹き出す。
その中から姿を現したのは、紫色のヒレを生やし、2本の足で歩く魚人だった。太く長い尻尾を軽快に動かし、水かきのついた両手を鋭い爪を剥き出しにして構える。
魂の鬼……その名にふさわしい威圧感をまき散らしながら、<イビリチュア・ソウルオーガ>は紫音のフィールドに降臨した。
「……来るか!」
「これがあたしの力――希望を掴むために、邪悪に身を染める! 儀式召喚、<イビリチュア・ソウルオーガ>!」
紋様を描いた光がひときわ強く輝き、ドン! と水柱が吹き出す。
その中から姿を現したのは、紫色のヒレを生やし、2本の足で歩く魚人だった。太く長い尻尾を軽快に動かし、水かきのついた両手を鋭い爪を剥き出しにして構える。
魂の鬼……その名にふさわしい威圧感をまき散らしながら、<イビリチュア・ソウルオーガ>は紫音のフィールドに降臨した。
<イビリチュア・ソウルオーガ> 儀式・効果モンスター 星8/水属性/水族/攻2800/守2800 「リチュア」と名のついた儀式魔法カードにより降臨。 1ターンに1度、手札から「リチュア」と名のついたモンスター1体を捨てる事で、 相手フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を選択して持ち主のデッキに戻す。
「<ソウルオーガ>の効果を使うわ! 手札から<リチュア>と名のついたモンスター1体を捨てることで、相手フィールド上に表側表示で存在するカード1枚をデッキに戻す!」
「バウンスだと!? なんだよその鬼畜効果は!」
「装備カードで強化されたシンクロモンスターと馬鹿正直に戦うわけないでしょ! 手札の<リチュア・ノエリア>を捨てて、<ヴァイロン・シグマ>をデッキに戻す!」
紫音が手札を捨てると、<イビリチュア・ソウルオーガ>は右腕で虚空を薙ぐ。
「デモン・ファウンテン!」
次の瞬間、機械天使の足元から濁流が噴き出す。
成す術なく濁流の勢いに呑まれ宙へ打ち上げられた<ヴァイロン・シグマ>は、小さな光球へと姿を変えて朧のエクストラデッキへ戻っていく。
「くそ、バウンスされたんじゃ伏せカードが役に立たねえじゃねえか……<ヴァイロン・コンポーネント>が墓地に送られたため効果発動だ! デッキから<ヴァイロン>と名のついた魔法カードを1枚手札に加えることができる。俺は<ヴァイロン・リボーン>を手札に――」
「バトルフェイズに入る! <イビリチュア・ソウルオーガ>でダイレクトアタック!」
魔法カードなら、このタイミングで発動する事はできない。朧の処理の終了を待つことなく、紫音は攻撃を宣言した。
鬼を冠した魚人は両足に力を溜めると、一気に跳躍する。
両腕を交差させ、外側に向けて払う。
剥き出しになった爪が、朧の体を引き裂いた。
「バウンスだと!? なんだよその鬼畜効果は!」
「装備カードで強化されたシンクロモンスターと馬鹿正直に戦うわけないでしょ! 手札の<リチュア・ノエリア>を捨てて、<ヴァイロン・シグマ>をデッキに戻す!」
紫音が手札を捨てると、<イビリチュア・ソウルオーガ>は右腕で虚空を薙ぐ。
「デモン・ファウンテン!」
次の瞬間、機械天使の足元から濁流が噴き出す。
成す術なく濁流の勢いに呑まれ宙へ打ち上げられた<ヴァイロン・シグマ>は、小さな光球へと姿を変えて朧のエクストラデッキへ戻っていく。
「くそ、バウンスされたんじゃ伏せカードが役に立たねえじゃねえか……<ヴァイロン・コンポーネント>が墓地に送られたため効果発動だ! デッキから<ヴァイロン>と名のついた魔法カードを1枚手札に加えることができる。俺は<ヴァイロン・リボーン>を手札に――」
「バトルフェイズに入る! <イビリチュア・ソウルオーガ>でダイレクトアタック!」
魔法カードなら、このタイミングで発動する事はできない。朧の処理の終了を待つことなく、紫音は攻撃を宣言した。
鬼を冠した魚人は両足に力を溜めると、一気に跳躍する。
両腕を交差させ、外側に向けて払う。
剥き出しになった爪が、朧の体を引き裂いた。
【朧LP3700→900】
「がっ……野郎!」
サイコパワーは使っていない。ダメージが肉体に損傷を与えることはないはずだ。
それでも朧の表情が怒りで歪んでいるのは、後れを取った悔しさからくるものだろう。
(<エリアル>で追撃を行えばライフを削りきることはできたけど……伏せカードを警戒したから仕方ないか)
高打点のダイレクトアタックを防がなかったところをみると、妨害系のカードではないようだ。
「ターンを終了するわ。次のターンで終わりにしてあげる」
両手を腰に当て、胸を張りながら告げる。
「……そんなこと、させるかよ」
対し、朧は重く低い声で呟いた。
サイコパワーは使っていない。ダメージが肉体に損傷を与えることはないはずだ。
それでも朧の表情が怒りで歪んでいるのは、後れを取った悔しさからくるものだろう。
(<エリアル>で追撃を行えばライフを削りきることはできたけど……伏せカードを警戒したから仕方ないか)
高打点のダイレクトアタックを防がなかったところをみると、妨害系のカードではないようだ。
「ターンを終了するわ。次のターンで終わりにしてあげる」
両手を腰に当て、胸を張りながら告げる。
「……そんなこと、させるかよ」
対し、朧は重く低い声で呟いた。