にわかオタクの雑記帳

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ひとっ走り付き合った先にあったものはなにか【仮面ライダードライブ感想】

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ひとっ走り付き合ったぜ!



まだ特別編を一話残していますが、仮面ライダードライブ本編が最終回を迎えました。
平成二部の中ではシリアスでハードな展開が多く、異色だった鎧武からライダーの看板を引き継ぎ、
「バイクではなく車に乗って戦う仮面ライダー」として注目を集めてスタートを切ったドライブ。
Wで脚本を務めた三条陸さんが再登板したこともあってか、
車に乗って戦う要素以外は、かなり安定感のある話が多く、ライダーを知らない人でも入りやすい作品になっていたと思います。車に抵抗がなければ、初心者にオススメしたいレベル。
個人的には、最後まで楽しませてもらいました。映画も三作全て映画館で観ました!


ただ、安定感はいい意味でも悪い意味でもあったというか。
これまでの平成二部ライダーから様々な面で脱却を図った鎧武に対し、
ドライブは鎧武以前のノリに戻った気がしました。
そのせいか、今ひとつ突き抜けた面白さがなかったというか……
随所に光る要素はあり、一話からちゃんと見ていればとてもいい作品だったのですが、
ライダーに興味がない、または離れてしまった人たちを引き戻すだけのインパクトは薄かったように思えます。
ネットで拾った情報ですが、子供たちの興味が妖怪ウォッチ等に移ってしまったこともあり、
肝心の玩具はかなり苦戦したようですし……ちょっと残念です。



では、いつも通りまとまりのない感想をば。
ネタバレ&不快な表現に注意!








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クールを気取りたいのに上手くいかない熱血警察官の進ノ介と、
自らの意識をベルトに移植した天才科学者、クリム・スタインベルトのバディを始め、
ドライブは相棒パートナーといった点に主軸を合わせていた気がします。


警察官であり、人の生活を脅かすロイミュードを殲滅する役目を負った仮面ライダーでありながらも、
情に流されやすく、敵の心情を理解し、時に肩入れすることもあった進ノ介。
序盤はエリート警察官らしく、利用できるものはきっちり利用する面も見られましたが、
父親が殉職した事件が関わってくると、青臭さを露呈。まんまと敵の罠にはまることもしばしば。
自分一人の手でたくさんのものを守ろうとした前作主人公、紘太とは対照的に、周囲に支えられて成長するタイプの主人公だったんじゃないかと。
あと、映画含めやたらひどい目にあってる印象が……一回ガチで死んでるしね。
相棒であるベルトさんや霧子とは多少衝突すれど、関係は序盤から概ね良好。
どうやって信頼を築いていくか、というよりも、協力して強大な敵に立ち向かっていくシーンが多かったですな。
特上課の面々も、空気になりすぎず、程よく活躍していたと思います。



名前が出た霧子ですが、近年のライダーには珍しいくらいにヒロインしてたなぁと。
主人公に近しいポジションの女性って必ず一人はいますが、家族だったり、親愛だったり、仲間意識だったりと、
精々ぼかすくらいで、明確な恋愛描写ってあんまりなかったりするんですよね。
ウィザードのコヨミはそれっぽかったけど、脚本家の方が否定したらしいですし。
本編と映画を見るに、おそらく進ノ介と霧子はこのあと結婚するんでしょう。真のバディだ!
また、霧子は剛の姉として、チェイスとは命の恩人として、それぞれ心の支えになっており、
俺が見たライダー作品では希有なくらいヒロイン力の高いキャラでした。黒ストいいよね……いい……




「車で戦うライダー」として、ドライブが一話で見せたピンボールキックには「なるほどそうきたか」と唸りました。
が、やっぱり予算的にきつかったのか、その後はほとんど見れなかったのが残念。
今回のアイテムであるシフトカーも序盤はそれこそ「あいつらだけでいいんじゃないか」ってくらい活躍してましたが、後半は情報収集くらいしか出番がなく、フォーミュラ以降は追加もなく、影が薄かったですなあ。
ドライブにもタイプデッドヒートがあったことなんて、みんな忘れてるんじゃないだろうか……
完全にマッハの専用フォームになってましたし。
玩具の発売スケジュールが関わってくる以上仕方のないことなんですが、爆発力のデッドヒート、安定のフォーミュラとか使い分けがほしかった……後半トライドロン一択になってしまうのは仕方なし。いつものこと。









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サブライダーであるマッハの活躍は本当に熱かった。



最初は警察官である進ノ介以上の嗅覚を持ち、カメラマンという立場から自由に動き回れる利点を生かして、
いち早く事件現場に駆けつけたり、一歩先の情報を持っていたりと、
やり手の後輩であり、相棒だった仮面ライダーマッハこと、剛。
ところが、チェイス加入前後辺りから、精神的な脆さが目立ってくる。
どんどんパワーアップするドライブに自分の力不足を嘆くも、その迷いを振り切りデッドヒートの真なる力を引き出す……と思いきや、直後に憎んでいたチェイスが味方に加入したことで、再び迷走。
その隙を突かれ敵の洗脳を受ける……しかしそれは敵を欺くための芝居であり、見事蛮野博士の知能が移植されたタブレットの奪取に成功する……と思いきや、進ノ介が死亡。結果的に蘇ったものの、演技とはいえ進ノ介の死に加担してしまったことに責任を感じ、特上課には戻らず単独行動を取る。
ロイミュードの生みの親であり、自分の父親である蛮野博士の犯した罪を償うためにロイミュード殲滅を目指すがその蛮野博士に利用された挙句、「お前は失敗作だ」と宣告される――
とまあ、中盤から終盤にかけてのメンタルのボロボロっぷりがひどいです。同情するレベル。
序盤の明るい剛が好きだっただけに、中盤以降、余裕を無くして常に苛立っている様子を見るのは結構辛かったですわ。
それでも、最後の最後までロイミュードであるチェイスを「ダチ」だと認めずにゴルドドライブとの戦いに挑み、
チェイス捨身の特攻で命を救われてから、彼を失ってから「ダチ」だったと認める流れは、非常に熱かったです。
託されたチェイサーのシグナルバイクで変身し、二人の力で宿敵を打ち倒す……最高にかっこよかった。
ゴルドドライブ戦に、剛が悩み苦しみ抜いた全てが集約されていた気がします。








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序盤はドライブのライバルである、魔進チェイサーとして。
かつてプロトドライブとして戦い、ベルトさんの相棒だった記憶を取り戻してからは頼れる味方として活躍した、
第三ライダーのチェイス
機械生命体であるロイミュードであるため、感情の起伏に乏しく、クールキャラの位置付けになると思いきや、
人の常識を理解してないがゆえの天然ボケを連発する、コメディリリーフとしても大活躍。
それでも、自分の気持ちに素直になれない進ノ介や剛を、真っ直ぐな言葉で揺さぶるなど、
人間関係においても、キーマンだったと思います。
コミカルなシーンを見て親しみがわいたからこそ、最後の特攻シーンでは胸が震えました。
仮面ライダーチェイサーとなってから封印していた魔進チェイサーとなり、剛をかばって重傷を負う。
自分が人間に近付けた証として免許証とシグナルバイクを託し、盛大に散る――
今まで予告で死ぬ死ぬ煽ってきた進ノ介が結局復活したので、チェイスもそうなるかと思ったんですが、
ナンバーが綺麗に砕けてしまったので、その線も望み薄ですかねえ。
まだ次のドライブ&ゴーストのMOVIE大戦が残っているので、何らかの形で出てきてくれることを期待します!
シンゴウアックスのベルトクラッシャー率といったらもう。










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鎧武もそうでしたが、今回の敵キャラもまた魅力的でした。



特に、メディックが出てきてからというもの、すっかりヒステリックな役立たずホモが定着してしまったブレンは、
最初に超進化に辿りついたことで、今までコケにされてきた分、メディックを煽りまくり(煽り画像としてSNSで重宝されるほど)、クズキャラ一直線だったのに、終盤では蛮野博士の企みを止められる唯一の人物という超重要ポジションに。
さらには、ハートへの「愛」を貫き、恋敵であり散々憎んできたメディックを、命を賭けて救う、非常に男気溢れる最期を迎える――ある意味人間よりも人間臭い、いいキャラでした。
剛やチェイスも含め、こうした魅力的なギャップのあるキャラが多かったのが、ドライブなのかもしれません。
一方で、進ノ介の父への劣等感を最後まで拭えず、小物としての悪を貫き通した仁良。
蛮野の愚行をドライブと共に砕きながらも、人間との戦いに固執したハート。
そして、ロイミュード撲滅という使命を全うし、頼れるバディとの別れを受け入れた進ノ介。
自分の持つ信念を変わらずに持ち続けたキャラたちも、輝いていたと思います。




映画三本も、概ね面白かったです!
「概ね」をつけたのは、ちょこちょこネタ被りがあったのが気になったからです。
ベルトさん破損による別れ(MOVIE大戦、SF)と、味方である警察に追われる(3号、本編、SF)、この二つはちょっと見飽きてしまった感がありました。
あと、急場凌ぎのフォームだったとはいえ、超デッドヒートにはもうちょい活躍してほしかった……
少し不満はありますが、出来自体はすごくいいと思うので、ドライブ本編見て映画は見てない方は是非。

3号の後日談であり、Dビデオ独占配信だった仮面ライダー4号」ですが、
ファイズのアナザーエンディング的な作品になっているので、ファンの方は視聴を強くオススメします。
今ならDVD化されているので、たぶんレンタルできるはず……
主題歌の「TIME」がまた名曲なんですよ、はい。
タイトルの4号は、平成ライダー四作品目であるファイズのことを指してるんだぜ?




いつもながらつらつらと書いてきましたが、個人的には楽しめたし、好きなライダーになりました。
これ以上ないくらい綺麗に終わってしまったので、おそらく本編後の話になるであろうMOVIE大戦でどういう話をやるのか予想がつかないので、今から楽しみです!
今度もまた劇場で見るぞー!








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来週の特別編を経て、次はゴースト。



切ない仮面ライダーとはなんなのか。
バッチリミナー!!