最後のピース【デュエルレポ】
ジェネクスHEROを組んでからお留守番に回ることが多かったスプレンディット・ローズデッキ。
何故かというと、融合HEROのギミックが半分以上共通してるからなんですね。
やはり新しく組んだ方のデッキを回したいし、そうなると変わっていないデッキはどうしても割を食ってしまう……
クレーンクレーンだってローズデッキのほうが活躍できるはずなのに、ジェネクスHEROに投入してしまったし。
とはいえ、デッキ自体に飽きたわけじゃない。ローズデッキは俺の中ではオリジナリティがあるほうなので、愛着はある。次のパックでタレイアさんが来れば少しデッキ構築も変わるかもしれないし、ここらでいっちょ回しておくか! と、意気込みながらカバンの中に投入。
そして、久々に回したローズデッキに待ち受けていたものとは――
「盤面は厳しい……だが、突破口はある!」
相手の場には、ブラスター
対し、俺の場にはスケープゴートトークンが4体。
伏せてあるリミリバを使い墓地の氷弾使いレイスを蘇生させれば、ローズを呼ぶことはできる。
だが、この時点で俺の手札には夜薔薇の騎士とクノスペが揃っていた。
俺はリミリバでレイスを蘇生し、アームズ・エイドをシンクロ召喚。
そして手札の夜薔薇の騎士を召喚し、効果でクノスペを特殊召喚。デッキのエースであるスプレンディット・ローズを呼び出す。同時に相手の場にドラゴン・アイスが出てくる。
アームズ・エイドを装備し、攻撃力上昇。これなら易々と撃破はされない。
「さあ、お前の罪を数えろ!」
狙うのはブラスター。アームズ・エイドの効果によって、攻撃力分のダメージを受けてもらう!
ローズが攻撃した次の瞬間――
俺の場が壊滅していた。
な……なんだ……何が起こった!?
一体何が起こったというんだァーッ!?
その答えは、相手フィールドで表になっている罠カードが示していた。
フィールドには、炎属性のブラスター。水属性のドラゴンアイス。風属性のスプレンディット・ローズ。
そして……地属性のスケープゴートトークン。
俺はいつの間にか、相手の切り札の発動を手助けしていたのだ。
「おめでとう……最後のスイッチを押したのは、キミだ」
「その礼を受け取ってもらおう」