にわかオタクの雑記帳

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遊戯王SEVENS終了決定が地味にショックだったおじさんのつぶやき

 

初めてこの告知を見たときには、本気で「エイプリルフールのネタだよな?」と疑ってしまった……

 

遊戯王アニメ7作目にして、これまでのシリーズ作品から大きく変化した遊戯王SEVENS。
人物や舞台は変われど、必ず初代遊戯王のテイストを濃く残したGX~VRAINSとは違い、アクの抜けたキャラクターデザイン、舞台は小学校。アニメの制作会社も変更になり、極めつけは「遊戯王アニメを放送し続ける最大の意義」でもあった、主題のカードゲーム――デュエルが文字通りの「別物」になった

 

「シンクロ」「エクシーズ」「ペンデュラム」「リンク」……新たな要素の追加による細かなルール改定ではなく、現行のOCGとは別のカード、別のルールで遊ぶ「ラッシュデュエル」。
SEVENSには今までのデュエル(作中ではゴーハデュエル)はほぼ登場せず、この新しいゲームであるラッシュデュエルをメインに据え、物語が展開していくことになった。

 


今までのシリーズファンの中には、「らしさ」が消えてしまったSEVENSに落胆した人もいただろう。
OCGは好きだから続けているが、アニメはもう見ていない、という人も多いかもしれない。
以前の記事にも書いたが、それら諸々を承知した上で、「本気で」新規層の獲得に舵を切ったコナミのチャレンジを、個人的には評価したい(とか偉そうに書きつつ売上に全く貢献していないんですけどね)

 

 

 

moonyuseiniwaka.hatenablog.com


とはいえ、現行のOCGはアニメの販促がなくとも(転売需要という歓迎できない理由もあるとはいえ)新規パックが続々発売され、そろそろデジタルカードゲームにも本格参戦しそうなど、ますます盛り上がっているように見えるし、ラッシュデュエルがどの程度定着しているのかは分からないが、少なくとも展開を分けた結果両者共倒れといった最悪のケースにはなっていない。
あくまで主観での判断にはなるが、2つの遊戯王は「安定期」に入ったと思っていた。

 


だから、SEVENSもまだまだ続いていく、と勝手に思っていた。

 

これまでの遊戯王アニメは、2年半~3年くらいの長いスパンで放送されており、放送話数は100話を超えるのが当たり前だった。SEVENSも、その既定路線に乗っていると当然のように考えていた。

 

 

 

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だって、面白かったんすよ。

 

確かに「遊戯王らしさ」は大分脱臭されてしまったけど、完全に消えてしまった、完全に別物になってしまったかと言われるとそうではなく。
テイストを誤るとギャグになってしまうような展開を真面目にやったり、登場人物たちだけしか理解できないような独特のノリで話を進めたり……「遊戯王イズム」なんて形容してしまうと陳腐に見えるが、「らしさ」はちゃんと継承されているように感じたし、それに加えて、キッズアニメらしい明るい作風、頭を空っぽにできるコメディ、そして少年漫画を連想させる熱さ……「今の子供たちに向けた遊戯王として、SEVENSはこれ以上ないほど完成度の高い作品だった。


基本的には1話完結で、メインキャラの立ち位置さえ分かっていれば1から10まで見なくても楽しめるし、何より登場キャラクターのほとんど……いや、全員と言っていいほどに不快感を覚えないのは本当にすごいと思う。


小学生とは思えないほど精神的に成熟した遊我、天然でおバカだけどデュエルに対しては真っすぐで熱い主人公よりも主人公らしいルーク、頼れる解説役であり真面目で友達思いなガクト、初期のミステリアスな雰囲気はどこへやらお転婆飯マズヒロインロミンといったメインどころはもちろんのこと、ネイルやアサナなどの「強敵感溢れるライバルキャラ」をきっちり立てて(ロアは扱いに困ってる感あったけど)、節目節目では熱いデュエルを繰り広げる――
見ているうちにいつの間にかSEVENSのキャラたちに愛着と信頼感が芽生えており(2ndOPでキャラがわちゃわちゃしてるとこ見て楽しくなっちゃうくらい)、どんな話だろうと面白くしてくれるはずと安心しきっていた。

 

 

 

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3枚のカードで1体のモンスターを呼び出す「マキシマム召喚」はラッシュデュエルでしか成立しえない切り札らしい切り札で、ユグドラゴの強敵感や、遊我のマグナムオーバーロードの初召喚はそこまでの展開も含めて最高だった。

 

実際にプレイしたことがない身分で言うのも何なのだが、ラッシュデュエルは「コストの払い方」という細かいところをなるべく統一することで、少しでも分かりやすく、ルールが複雑化しないように気を使われているように感じた。
戦略性を犠牲にしてでも、一発逆転の爽快感を重視する。アニメを見ている分には、その狙いは間違っていなかったと思える。

 

 

現在放送中のゴーハ六兄弟編が終わったとしても、未だ謎の多いオーティスについて全てが明かされても、新たな「ロード」を無限に作り続けていける。SEVENSはその可能性と支える土壌を作り出してくれた。
だから、突然の新シリーズ発表――イコール、SEVENSの終了を、すぐには受け入れられなかった。
もっともっと遊我たちのロードを見ていたい……新作への期待よりも、現行作への惜別が勝ってしまった。

 

 

moonyuseiniwaka.hatenablog.com

 

……以前、ARC-Vが最終回を迎えたとき、主人公である榊遊矢の決め台詞の「お楽しみはこれからだ!」を、次回作への期待に向けてしまったことがある。
その経験を踏まえると、惜別が勝るのは「今の遊戯王」を間違いなく楽しめた証拠で、ある意味喜ぶべきことなのかもしれない。
けど、やっぱ寂しいんすよ……終わるなんてこれっぽっちも思っていなかったから……

 

 

 

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新作「遊戯王ゴーラッシュ!!」のPVを見るに、SEVENSの正当続編になる可能性は高い。
残り約3か月。遊戯王の新たな地平を切り開いたロードを、おじさん目線で最後まで見届けたい。