にわかオタクの雑記帳

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にわかのアークナイツプレイ記 第6章 局部壊死 感想

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※6章ラストまでのネタバレを含みます注意!

 

 

配信開始前から、雰囲気で「重そうだなぁ……」と覚悟はしてました。

 

アークナイツのメインシナリオって、初っ端から出てくるキャラ多いし状況が緊迫してるからまともな説明も無いし専門用語だらけで何がどれを指しているのかよく把握できないし、中国版からの翻訳なので回りくどい言い方が多いし(意味不明なほど雑な翻訳ではないですが)、正直なところ掴みはイマイチだったんじゃないかと感じてました。
配信開始最初期ですぐに離れてしまったのは、他ゲーに割く時間が無くなりそうだったのが一番の理由ですが、シナリオにのめり込めなかったからというのもあるかもしれません。
当面の敵になるだろう「レユニオン」の脅威や、チェルノボーグの惨劇っぷりを描写したいのは分かるのですが、ドクター救出から脱出までどんだけ長いねん……と。

 


なので、再開してからもステージ攻略やキャラ育成が主なモチベーションで、メインシナリオにはあんまり食指が伸びませんでした。戦力不足だと1ステージ攻略するのも一苦労ですしね!
基地改造のために3章、石回収のために4章をゆっくり進めましたが、大体が「レユニオンは思っていたよりやべー強い」みたいな状況が続くので、流し読み……まではいきませんが、シナリオを語りたくなるほどは読み込めませんでしたね……
スカルシュレッダーを巡るやり取りはアーミヤにとってもチェンにとっても今後の指針になり得る大きなターニングポイントだったので、そこはグッときました。

 

 

 

 

 

 

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前記事で書いた危機契約が終わり、6章実装の報と共にCMが公開されると、それに触発されてテンションが上がり、手つかずだった5章の攻略を開始。
全体的な感想は4章までとあんまり変わらなかったんですが、ラストのチェン孤軍奮闘からのブレイズ到着が滅茶苦茶熱くて男心にがっつり刺さりましてね!!
CMの格好良さとの相乗効果で、俄然6章が楽しみになってしまったわけです。

 

しかし、「危機契約もボロボロだったポンコツドクターには攻略情報無しでの6章突破は無理ゲーじゃないか?」とビビってしまい、実装日は別のステージの周回ばっかりしてました……
が、まとめサイトやらSNSやら見ているとネタバレがちらほら出てきて(中国では配信済みだから余計に)、致命的な詳細ネタバレを食らう前に攻略せねば……! と焦りながらスタート。途中で詰まったらレベリングに戻ればいいやなんて考えてましたが、何とかストレートに攻略完了しました。さすがにカンニング一切無しは無理でしたが、今までよりはしっかり自分の頭で戦略を練れた気がします。
まあ6章で初登場した「凍結」のデバフをゴリ押しで突破した辺り、高レアのキャラ性能に助けられまくりましたが!フレンドさんのエクシアには頭が上がらないぜ……

 

 

 

 

 

 

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そして、本題の6章感想ですが。
一言で表わすなら、「これまでよりもずっと面白かった」なんです。
ただ、上に書いた男心が燃え上がるような展開による面白さではなくて。
そう、水分をたっぷり含んだ雪が、どんどんどんどん積もっていって、最後には綺麗な雪景色になるような。
そんな「重み」のあるシナリオでした。

 


雪の例えを出したのは言わずもがな、フロストノヴァ率いるスノーデビル小隊です。
彼らはレユニオンに属しながらも、残忍なテロリストなどではなく、ただ自分たちの居場所を得るために戦い続けた、血の通った人間だったのだと、場面場面を通じて訴えてきます。
ドクターとフロストノヴァ、瓦礫の下に落下してしまった互いの総大将を救出する際、一時休戦を持ちかけたのはスノーデビル小隊でした。
アーミヤたちと言葉を交わし、時に冗談さえこぼすような――普通の人間。
死地に赴く前、禁止されているのに隠し持っていたウォッカを仲間内で分け合い、談笑するような――普通の人間。
自分たちのリーダーであり、かけがえのない存在である「姐さん」を、家族を守るために命を投げ出す――強い人間。
しっかりと言葉を交わせばわかり合うことも、手を取り合うこともできたはずなのに、状況がそれを許さない。
結果、ドクター率いるロドスは……ほんの一時とはいえ協力した彼らを、殺します。

 

専用グラフィックさえないただのモブキャラたちが生き生きと描かれているシーンが多いせいで、当然のように死んでいく彼らの姿を見るのが痛々しくて仕方なかったですね……自分たちが倒しているのはただのNPCではなく、これまで懸命に生きてきた人間なんだと、見せつけられた気がします。
「モブに厳しい世界」なんてネタがありますが、アークナイツ内では笑えねえよ……

 

 

 

 

 

 

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スノーデビル小隊による命懸けの足止めによって脱出しつつあったフロストノヴァ。
彼女は残ったレユニオンの別部隊との撤退ではなく、1人残ってロドスと決着を付けることを選びます。死期が近い、ボロボロの状態で。同胞たちが散っていった龍門の地で。「感染者を救う」……青臭い理想を掲げるロドスの、覚悟を問うために。
凄惨な過去を送り、信じられる者は仲間――スノーデビル小隊や「かつての」レユニオンしかなかったフロストノヴァにとって、ロドスの活動は単なる夢想主義者の享楽にしか思えなかったのでしょう。
ただ、2人きりになっても殺意を向けなかったドクターや、自分の感情を受け止めつつも主張を曲げないアーミヤの姿を見て、圧倒的な実力差にも果敢に立ち向かい、自身の猛攻を凌ぎきった「強さ」を目の当たりにして、最後にはその理想に力を貸すことを約束してくれます。命が散る、間際に。
これまであまり(シナリオの)前面に出てこなかったドクターと、一番多くの言葉を交わしたのではないかと思われるフロストノヴァ。
ドクター相手にちょっとした悪戯を仕掛けたり、血と苦しみにまみれた過去を語る姿は、単なる敵組織の幹部ではなく、一人の人間として描かれていました。ドクターも呼びかけたように、肩を並べて共に戦う姿を夢見てしまうほどに。

 

けれど、それは叶わない。
彼女に理想を信じさせるのは、彼女の「氷」を打ち砕く必要があったから。

 

イベントマップだった6-17で、アーミヤたちを倒し、ゆっくりゆっくりと歩を進め、ゴールの間近で力尽きるフロストノヴァの姿に、心に積もった雪の重さが、さらに増すような寂寥感を覚えました。最期に見せた笑顔といい、反則だぜそれはもう……
4章で初登場したときは、こんなヒロインになるキャラだとは予想できませんでした……ifを期待したいような、期待したくないような複雑な心境です……
彼女が心に刺した氷は、いつまでも溶けないのではないかと。そう思いました。

 

 

 


話の展開上スノーデビル小隊が強く印象に残りますが、それより前に散ったファウストもよかったですね……
自分の言葉が親友であるメフィストを変えてしまったのではないか、から始まる後悔の連続。
狂気に呑まれ変わってしまった友を前にしても、いつかは彼が「本当にやりたかったこと」を見つけ、羽ばたいてくれることを願い、信頼できる部隊の仲間たちに後を託す。
覚悟を持って散っていった命に対して、残った命――ロドスの面々、チェン、そしてメフィストがこれからどんな道を選ぶのか。
キナ臭い描写があっちこっちであった6章。まだまだ前途多難そうですが、「責任」を果たすために頑張るしかなさそうですね。

 

 

 

 

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中国版1周年を記念して製作されたPVですが、6章終わったあと見るとこみ上げてくるものがあるなぁ……