「推しの子」のトバし方に圧倒されてしまったという小話
㊗️赤坂アカ“2作品同時週刊連載”!
— 漫画【推しの子】赤坂アカ×横槍メンゴ@7月17日(金)コミックス第1巻! (@oshinoko_comic) 2020年4月22日
本日YJ21号より、
『かぐや様は告らせたい』週刊連載中の赤坂アカ、もう一つの“週刊連載”【推しの子】が始まりました!
横槍メンゴとの夢の共演でお届け!
★ヤングジャンプhttps://t.co/44akU4w8Mp
★ジャンプ+ ※第1話 特別掲載!https://t.co/pqroShO9dg pic.twitter.com/EJAzKoAzbU
これほど先が読めなかった漫画も久しぶりだった。
大好評の内に放映を終えたアニメ「かぐや様は告らせたい」2期。
その作者である赤坂アカ先生が原作を手がけ、「クズの本懐」の横槍メンゴ先生とタッグを組み、「赤坂アカ2作品同時週刊連載!」と銘打ってスタートした「推しの子」。
かぐや様はアニメから入ったにわかファンである俺でも、そう広告されては読まないわけにはいかないと、ジャンプ+で1話に目を通し、「ここからどう話を広げていくんだ……?」と首をひねったものだ。
要約すると、田舎で医師をしていた主人公の元に、推していた16歳のアイドルが妊娠中の身で診察にやってくる。紆余曲折ありつつ、主人公は何故かそのアイドルの子供に転生してしまう……といった幕開け。昨今流行している「転生」の要素を取り込んだ現代劇だ。
ぶっ飛んだ始まり方に先は気になったものの、ヤングジャンプを購読していなかったのでそのまま続きをスルーしてしまい、ジャンプ+での無料掲載が始まったときも、時期を逃したなぁとあまり読む気が起きなかった……のだが、ふとTwitterで友人が「推しの子」の感想を呟いているのを目にし、興味がわいたので最新話まで一気読みすることにした。
ここで冒頭に戻る。これほど先が読めなかった漫画は久しぶりだ。
長らくアニメや漫画といった創作物に触れていると、作品のジャンルや傾向からある程度先が読めてしまうものである。もちろん全てではないし、予想外の舵の切り方に唸らされることも多々あるが、「バトル物でこういう展開なら次はこう来るかな」といった予想は高確率で当たることが多い。
無論、「期待を裏切らない」王道の作品は、予想通りの展開だったとしても十二分に面白いのだが。
だが、「推しの子」に俺の浅い予想は全く通用しなかった。
具体的な内容に触れることはネタバレになるため避けるが、
・ちょっぴり変わった子供がはちゃめちゃを巻き起こすホームコメディ。
・前世の知識を活かして活躍するいわゆる「なろう」。
・厳しい芸能界で生き抜くアイドルの奮闘劇。
・家族の絆を描いたハートフルストーリー……
この作品はどれを主軸にしても面白くなるだけの切れ味を秘めつつ、どれが主軸なのか分からないまま話が進んでいくのだ。
困惑させつつもぐいぐいと読者を引っ張るパワーがあるため、「どの道を選ぶのか」「どこが終着点なのか」が気になって読み進めてしまう。気付けば、あっという間に10話まで読んでいた。
10話まで読んだ今なら、ここまでが序章に過ぎなかったことが分かる。ここから、本格的に「彼と彼女」の話が動き出していくのだと。
だが、1話1話読んでいたときは本当に迷子になった。どこが面白かったのだと上手く説明できなかった。「軸の多さ」ゆえに、どんなテンションで読めばいいのか分からなかったのだ。短期集中連載なのか、ある程度長編になるのかも、俺の曇った眼では見通せない。なんじゃこの作品は……
衝撃的な結末で幕を引いたプロローグ。
是非、貴方自身の目で確かめて欲しい。
ジャンプ+なら9話まで、となりのヤングジャンプなら最新話の10話まで読めますよ(これも友人情報)。