2010-10-20から1日間の記事一覧
おしまいです! いやー調子乗って番外編書き始めたはいいものの、間が空いてしまってモチベーションを維持するのがすごい大変だった なんか今日は筆が乗ったので、勢いのまま書いちゃおうと、番外編完結まで進めました 矛盾だらけだったり文章がおかしな部分…
あれから、どれくらいの時間が経っただろうか。 レビンの意志を継ぎ、サテライト各地を回ることにした少女には、旅を始める前に立ち寄るべき場所があった。 自分が「本当の友永切」と、高良火乃を殺めた場所。 記憶を取り戻した少女の脳裏には、今もその光景…
虫の鳴き声ひとつしない、静かな夜だった。 気分転換にアジトから出た切は、伸びをして夜空を見上げる。 2週間前の工場での一件で城蘭が壊滅して以来、レボリューションに目立った敵はいなくなった。 高良と切は情報交換をしつつ、レボリューション――いや、…
「……何だ、お前は」 突然の侵入者に対し、城里が冷ややかな視線を見せる。 「お前は……このあいだの……!」 高良の存在に気付いた猿水が、彼の進路を塞ぐように立ちふさがった。 「これからお楽しみの時間だってのに――空気の読めねえ奴だ!」 続けて、猿水の近…
ポタリ、と雫が落ちる音が聞こえ、切は目を覚ました。 「ここは……」 両目を開くと同時、すぐに違和感に気付く。 切の両手は上に持ち上げられた状態で、鉄柱に鎖で繋がれていて、自由に動かすことはできない。繋がれているのは両手だけだが、嗅がされた薬品の…
「…………」 高良はしばらく黙っていたが、やがて沈黙に耐えきれなくなったように、 「私怨だ。治安維持局は関係ない」 重い口を開いた。 切はクッキングヒーターの電源を切る。あとは5分ほど蒸らせば完成だ。 「……私怨の意味がすごい気になるけど、ここは黙っ…
5日後。 見慣れてしまった廃墟の中にある、無人の雑居ビル。 似たようなビルがいくつも並んでいたが、手元のメモを見ながらその内の1つに足を踏み入れた。 窓から差し込む日の光が、内部の様子を明らかにする。 床に積もった埃を巻き上げながら、入口のす…