にわかオタクの雑記帳

にわかオタクがそのときハマっていることを書き殴るブログです 主にアニメ・ゲーム中心

アニメ グランブルーファンタジー感想 にわかな俺には響かなかったファンサービス

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グラブルって面白い?」




今をときめく若手俳優さんたちを起用したCM、
アニメを見ていれば必ずといっていいほど挟まるゲームキャラ出演のCM、
ジャンプを買えば裏表紙の広告は高確率でグラブルと、
ゲームをプレイしていない人でも名前は知っているであろうビッグコンテンツとなった、
本格スマホRPGグランブルーファンタジー



その面白さを俺個人の主観で語るなら、窓口の広さとは対照的な狭く深く掘り進むやり込み要素
まさに旧世代のMMOと表現すべき、一度ハマったら抜け出せない沼の深さだと思っています。
何十回、何百回、何千回とクエストをこなしてレアな武器を集め、
素材を集めて強化して、ガチャを回して仲間を増やして、
途方もないHPを持つボスへと挑む……
未だソシャゲのイメージにまとわりつく、「大金をかけてガチャを回せば最強になれる」だけで完結しない、
時間と根気とやる気とプレイヤースキルが必要なゲーム、それがグラブルです。
始めたばかりの頃は面白さが実感しづらいかもしれませんが、
システムを理解し、強くなる方法が分かり、初見では歯が立たなかったボスを倒せるようになる――
かけた労力が報われる瞬間に、面白さが凝縮されている気がします。
もちろん、面白さを感じる部分は人によって千差万別であり、
他にも様々な魅力に溢れています。



ただ、俺としては「暇さえあればグラブルやれ」的な時間泥棒っぷりが肌に合わず、
ちょっとプレイしてはログボ勢に戻るを繰り返しているんですが……w




※ここからは、ネタバレ注意です。











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「ゲームとして面白い」グラブルのアニメ化。



その一報を聞いたとき、まず「大丈夫か?」と不安を覚えたのを記憶しています。
RPGを謳っている以上、当然グラブルにもメインストーリーがあるわけなんですが、
バトルの攻略やガチャ報告と比べると、シナリオが話題に挙がることが少ない印象です。
実際に自分でプレイしてみても、メインシナリオ(特に序盤)は、
良く言えば王道ですが、悪く言えば地味
序盤とは思えないショッキングな展開もありましたが、イマイチのめり込むところまではいかず、
ソシャゲ特有の「話は魔物を倒してからだ!」といったぶつ切り感も相まって、
いつの間にか進めるのが退屈になってしまって、進行が止まりましたわ……
確かセレスト倒す前辺りでやめてしまったような。
俺はログボ勢なので分かりませんが、現行のシナリオはその辺改善されている、はず。



また、グラブルは数々の魅力的なキャラクターが登場し、今なお増え続けていますが、
そのほとんどがメインストーリーに関わってこないんですよね。
ガチャで引くと見られるフェイトエピソードだったり、シナリオイベントのみの登場だけ。
人気キャラが登場しないことが濃厚なメインシナリオのアニメ化。しかも序盤。
ファンには申し訳ないですが、自然とハードルが下がるというものです……
ソシャゲのアニメってどうも上手くいったパターンも少なかったですしな……



後付けになりますが、円盤購入特典として豪華すぎるゲーム内アイテムが多数ついたのも、
「アニメの出来はアレだけど特典目当てで円盤買ってね」と言っているようでげんなりしました。











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面白かったらラッキーくらいの気持ちで視聴を始めたアニメグラブル



先行放送を見逃してしまったので、1話からリアルタイムで追っていったんですが、
いやはや、普通に面白かったんですよね。
映像で見ると、ゲームで追ったときよりもワクワク感がしましたし、
シナリオも、地味というよりも堅実といった印象が強かったです。
空から降ってきた少女、ルリアを助けるために命を落とした主人公、グラン。
蒼い髪の少女と命を分け合うことになり、それ以上に自分の意志としてルリアを守ることを誓い、
彼女を助けるためと自分自身の夢を叶えるため、存在すら怪しまれている星の島を目指す――
プレイヤーキャラとしての印象は損なわずに、純粋で真っ直ぐに描かれたグラン君は、
この世界にふさわしい主人公だったと思います。










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個人的にアニメグラブルの評価が一気に上がったのは、グランサイファーの飛翔シーン



ラカムの意地と執念と、そして希望を乗せて空へ舞い上がった騎空挺は、
軽く鳥肌が立つくらいの臨場感がありました。
何だろう、特別なことはしていないのに、胸の奥が熱くなるような、
とても印象的なシーンでした。



その後の、星晶獣ティアマトとのバトル。
人間の何倍もの大きさを持つ巨大な敵との戦いを、ゲームシステムという枠組みを外してどう描くか。
これがまた理想的で、トンデモ描写すぎず、なおかつ地味すぎず。
ルリアからバハムートの加護を受けたグランが、超人的な身体能力で特攻を仕掛けるという、
原作要素を取り入れつつ、映像としても魅せた素晴らしいバトルでした。
ラカムとグランサイファーがいなければ成立しなかったのもミソ。




こうして上昇気流に乗ったアニメグラブル個人的評価が、バルツ編で一旦落ち着き。
マリーとカルバのトレジャーハンター組を交えたオリジナルエピソードがいい塩梅でまた上昇。
迎えたアウギュステ編では原作ゲームとは異なる話を展開し、
普通の少女として日々を謳歌していたルリアが、ポンメルンの策略により心を閉ざしてしまいます。
リヴァイアサンの攻撃から辛くも逃れたグラン一行は、謎の女性ロゼッタの案内を受け、
ルリアを助けるために星晶獣ユグドラシルの元へ。
彼女の力を借り、グランはルリアの心の中へと向かう――








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この辺りのグランの主人公っぷりももちろんですが、
ゲームではやや影が薄めというか、マスコットキャラと化しているルリアが、すがすがしいくらいヒロインしていて、見ていて「ルリア幸せになってくれ……!」と祈ってしまうくらいだったんですよ。
グランがルリアにプレゼントし、一度は壊されてしまったものの、イオが修理した髪飾りが、
ルリアの心を解きほぐすキーアイテムになっていたのは、
崩れかけていた仲間たちの絆を連想しているようで、じーんときました。
時系列がさかのぼりますが、ルリアノート購入のくだりを入れたのもグッド。



ルリアも目覚め、仲間たちとの絆を再確認したグランは、荒れ狂うリヴァイアサンへと立ち向かう。
グランたちを信じ、送り出してくれたオイゲンを加えて、いざ決戦へ!
街全体を飲み込むような激しい攻撃に、苦戦を強いられるグラン一行。









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そこに駆けつけたのは、一緒に迷宮を攻略したマリーとカルバ!









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そして、たまたま居合わせたヨダルラーハとユエル!








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たまたま居合わせたナルメア!





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たまたま居合わせたシルヴァ!





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たまたま居合わせたソリッズ!





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たまたま居合わせたジェシカ!





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たまたま居合わせたフェザー!





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たまたま居合わせたシャルロッテ





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たまたま居合わせたゼタ!















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ええ……




おそらく、原作ゲームファンは予期せぬキャラたちの登場に大興奮だったでしょう。
にわかきくうしの俺にも、最後の決戦で唐突にガチャキャラを出しまくった意図は分かります。
出すとしたらここしかないし、ここまでゲームファンへのファンサービスが乏しい部分もありました。
分かる、分かるんだけども……
ここまで盛り上がっていたテンションが、急速に冷えていくのを抑えられませんでした




例えが悪いかもしれませんが、
犬雉猿を加えた桃太郎一行が鬼ヶ島に乗り込むも、敗北してしまい撤退。
全員の絆を確かめ合い、もう一度リベンジ! と燃えながら再上陸して決戦ってところで、
金太郎やら浦島太郎やら一寸法師やらが駆けつけたようなもんですからね……
いや、知名度あるのは分かるんだけども……何もこのタイミングで参戦しなくても……










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前話まで、「グランたちの冒険」を丁寧に描いてきたから、積み上げていってくれたからこそ、
最後の決戦は、彼らだけの力で乗り越えてほしかった。
最後までグランを主人公として描ききって欲しかったんですよ。



縁ができたマリーとカルバはまだ分かりますし、バイトをしていたローアインや店を出していたカルテイラが助けに来てくれるのはいいと思うんです。
いくらゲームで人気があっても、アニメ初登場のキャラたちが、何の脈絡もなく無双しているのは……
アニメしか見ていない人は「こいつら誰?」と疑問符ばかり浮かんだことでしょう。
間違いなく燃えるシチュエーションなのに、無粋に思えてしまった。
カタリナやイオやラカムやオイゲンに、もっと見せ場を上げて欲しかった。
グラン編最終話で水を差された残念さが、本当に心残りでした。




急に出てくるキャラが多過ぎというのもありますが、
この後に(いい意味での)お遊び回であるジータ編があったから余計になんですよね……
ゲームファン向けの要素や演出は全部ジータ編に放り込んで、
グラン編は最後まで彼らの冒険を堅実に描いて欲しかった。
もっと言えば、ジータ編は円盤特典でいいので、マリーカルバ回のようなサブエピソードを増やして、
リヴァイアサンの演出に説得力を持たせて欲しかったです。
釣り好きのヨダ爺がアウギュステの海がおかしくなってしまったことに言及していたり、
組織の命を受けてグランたちを監視しているゼタとかのくだりを入れてくれれば……
それか、ロゼッタ加入までやってほしかったなぁ……





11話までは、間違いなくアニメとして面白かったグラブル
12話の演出に、アニメファンとしては非を唱えたい。


彼らが活躍する舞台は、本当にあそこでよかったのか? と。