にわかオタクの雑記帳

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にわかのFGOプレイ記 第2部6章 妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ 星の生まれる刻 戴冠式の軽い感想

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後編の「これで終わり……?」な締め方から、ただじゃ終わらないだろうと予感されていた、第2部6章のエピローグである戴冠式
直前に更新された竹箒日記で「短くも長くもない。前編の三分の二くらいのボリューム。バトル多めで4~6時間」と綴られていたことから、予感は確信に変わりました。
バトルあるってことは平和的に終わるはずない……6章はここまで強敵とのバトルが少ない……こんなんもうヤベーやつが待ち構えているに決まってるじゃん……コンテ石の期限もまだ残ってるし……と嫌な予感がバリバリにありましたよね。


いざ、覚悟を決めて三度目のブリテン島へ。
今度こそ、その結末を見届けるために。


以下、ネタバレ注意です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

moonyuseiniwaka.hatenablog.com

 

後編の感想で「一旦ブリテン島を去ってから7章を先にやって、再度戻ってくるんじゃないか」という変化球な内容を予想したのですが、ぜっんぜん的外れでした。かすりもしてなかった。
マーリンの「ここからはカルデアが主役だ」の言葉通り、異聞帯から特異点へと変化し、多くの災厄を撒き散らす道に進んでしまった妖精國を修正する。
変化球ではなく、真っ直ぐストレートの剛速球で「妖精國での物語」の幕を引きに来ました。

 


女王モルガンという強力な楔を失ったブリテン島は、物の見事に内紛で瓦解。
妖精たちの「純粋な悪意」が連鎖して、新時代への一歩を踏み出すことなく地獄絵図に。
ここまでも異聞帯に暮らす人々の姿は数多く描かれてきましたが、どちらかというと好意的に描写されることが多く、「こんなやつら救う価値なんてあるのか……?」とプレイヤー側の悪意まで目覚めさせてしまうほど憎々しく描かれたのは初めてでしたし、そこがまた上手すぎるんだ……
モルガンを打倒し、新たな世界に希望を見出してからの、転落。
ウーサーを殺され旧円卓軍が崩壊し、妖精を信じることを諦めたトネリコ――モルガンの心情を追体験できましたね……モルガンピックアップはよ。
それでも妖精を庇護しつづけた女王モルガン、善き妖精であったがために何度生まれ変わろうとボロボロになってしまったバーヴァン・シー、女王への忠義を貫けなかったことを悔いながら逝ったウッドワス……エピローグ前に散った面々の株が上がり続けるという。

 

 

 

 

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逆に、真の黒幕なんじゃないかと考察されていたオーロラ様や、クリプターの中で明確に「悪」として描かれていたベリルについては、やや肩すかし気味でした。
特にベリルは、とんでもない爆弾抱えているんじゃないかとずっと思っていたので、退場した後は「これで終わり……?」と後編ラストとは別の意味で困惑してしまいました。
マシュに固執していた理由は、ベリル・ガットというキャラの歪さを象徴する絶妙な答えで良かったんですけどね。
まあクリプターの内情暴露ではキリ様が反則級だったので、仕方のない部分なのかもしれません。

 

 

 

 

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終えてから振り返ると、6章は「報われなさ」がテーマのひとつだったのかなぁと。

 

モルガンの「愛するブリテンを守りたい」という願いは妖精たちに届くことはなく。
正しく在りたいと自らを律し続けたバーゲストは、呪いに犯され獣の災厄と化し。
オーロラの美しさに救われたメリジューヌは、その美しさを守るために最後まで血塗られた道を行き。
ベリルの歪な愛情は、成長したマシュに受け入れられなかった。

 

愛するものを、大切なものを守りたいと強く願った彼、彼女たちとは違い、最後まで自分を動かす原動力が何なのかはっきりとした答えを得ないまま「聖剣の担い手」になったアルトリア・キャスター。
故郷のためではなく、仲間のためでもなく、自分のためでもなく――
汚い世界を見続けても、自己中心的な期待を押しつけられても、「予言の子」であることを投げ出さなかった少女。
旅の中で成長して戦う理由を見つけました、ではなく、どれほど強くなろうと進む道が揺らいでいた彼女の生き方は、確固たる信念を持って戦った敵たちとは、残酷なまでに対照的。
アルトリアを生かすために最後の工程を肩代わりして消えた村正や、愛する姉を止めるために寿命を使い切ったパーシヴァルと、味方側が満足げに散っていくのもまた、モルガンたちの報われなさを際立たせているように感じました。

 

 

 

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また、妖精たちの悪意が蔓延るほど、寸前で踏みとどまったマイクや、竹箒日記で「理想の牙の氏族」であることが明かされたレッドラ、自分が消滅することを承知の上でマシュとの「再会」を待ち続けたトトロットなど、善き妖精の尊さも際立つ。トトロットのシーンは一番涙腺に来ましたねええ。


それらを「傍観者」として、神の視点を持たせてプレイヤーに観測させる。
カルデアのマスター」は知らないところまで、プレイヤーは知っている。
本当に、意地悪な作りにしてくれたもんです。


完全無欠の大勝利次の異聞帯に向かってレディーゴー! ではもちろんなく、これまでとは違い「慣れ親しんだ世界が滅んでいく様」を丁寧に描写し、散っていったものたち全員が報われたわけではない締め方は、「異聞帯を消すこと」の意味を改めて問われた気がしました。


何というか、ストーリーの魅せ方が「主人公=プレイヤー」というよりも、純粋なビジュアルノベルに寄っていっているような感覚を覚えました。
これは意図的なものなのかな……?

 

 

 

 

 

 

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真名融解の演出がおぞましくて最高でした



そして、やっぱり裏があったオベロンことオベロン・ヴォーティガーン。
彼はブリテン消滅のための最大の障害であるモルガンを排除したいがためにカルデアに協力し、それが達成されると、真の姿を現した。
これ、オベロンが全部裏で手を引いていましたーオベロンが全部悪いですーではなく、彼はちょっとだけ妖精たちの背中を押したり、そそのかしたりしただけなんですよね。
仮にオベロンがいなかったとしても、モルガンが消えればブリテンはろくな事にならないって予想出来てしまうのがまた「ブリテンの妖精」についての描写力の高さを感じてしまいますわ……

 

キャラの性格や立ち位置的に、するっとカルデアに召喚されたらおかしな感じがしますが、殺生院キアラというとんでもない前例があるだけに、来週辺りピックアップ4で来てもおかしくはない。

 

 

 

 

 

 

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自分の予想とは異なり、ビターエンドで綺麗に終わった6章。
大大大ボリュームの内容で、Fateの象徴であるアルトリアというカードを切っただけに、最大の山場を超えてしまった気がします。
が、第1部のときはここからバビロニアと終章が待っていたんだよな……
次は6.5章でコヤンスカヤとの決着ですかね? 年内更新あると期待しときます。

 

 

 

 

 

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あと、村正退場しちゃったんで2部後半OPが単なるイメージ映像であることが濃厚になりましたね(復活もあり得るので確定ではない)
心情的にもキャラ性能的にも村正と戦いたくなかったので、これで良かった……のか?

 

 

 

 

 

 

 

 

参考までに。