にわかオタクの雑記帳

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涼宮ハルヒの驚愕 感想

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実に4年ぶりとなったハルヒシリーズの新刊、凉宮ハルヒの驚愕を読了しました!


本来なら分裂が出た翌月に出るはずだった驚愕。
思い返せば、随分遠いところまで来たもんだ。

次の日に早起きしなくちゃいけないのに、2時くらいまで一心不乱に読み続けていたのは俺だけでいい。
というか、正式な発売日は25日なのに、konozama食らったせいで、届いたのが26日だったんですよね。しかも家を出る直前という悪夢。
帰宅した後、他のやること全部放り出して読みふけりましたよ。ええ。
なんだかんだでやっぱり楽しみだったしね。分裂の内容あんまり覚えてなかったけど。


以下、作品内容のネタバレを含むので、未読の人は回れ右をお願いします!!












一刻も早く結末が知りたかったので、キョンの脳みそがゆたって来るような一人語りはかなり流し読みしちゃいました。非常に勿体ない読み方だと思うので、絶対に真似しないでください。
キョンの語りを読み飛ばすなんて、言語道断なんじゃないの!?(矛盾


さて、4年間も待たされた挙句の回答編だったわけだが、まあ普通に面白かったんだけど度肝を抜かれるほどではなかったかな。最後はなんだかんだでいつも通りな感じがしたし。
とりあえず、2つの世界と佐々木団に関しては一応の決着は迎えたけど、まだまだ残った謎は多く、これからも物語は続いていく、って感じ。
これは俺の勝手な妄想だけど、驚愕の発売がここまで遅れたのは、ハルヒシリーズを終わらせたい谷川先生と続けさせたい出版社が対立してたせいなんじゃないかと勘ぐってた。で、4年経って他のコンテンツも成長してきたので、ハルヒ終わらせても大丈夫って判断されたからGOサインが出たのかと。
だから、驚愕はハルヒシリーズのクライマックス的な位置づけになるのではないかと期待してたんだが、それよも新しい舞台の設定と伏線張りがメインな印象を受けた。そういう意味では、少し肩すかし食らったかも。



ここからは考察もどきを交えつつ、感想を書いていきたいと思います。
超絶流し読みなので、見落としていたり勘違いしていたりする部分があるかもしれません。



・「分裂」の意味

前巻の分裂では、物語の途中からαルートとβルートの2つに別れたわけだけど、
2つのルートは異世界や過去の出来事ではなく、本当にそのまま分裂していたらしい。
本来ならβルートのみの事象が起こるはずだったんだけど、藤原や九曜の悪だくみを(無意識的に)察知したハルヒが、世界を2つに分裂させてαルートを作りだした。だから、αルートには佐々木団がほとんど関わってこなかったわけだ。
同時に、αルートに登場した、「キョンが気になった新入生」。彼女は渡橋ヤスミという少女で、SOS団新入団員となるのだが、このヤスミという少女は「ハルヒが無意識に作り出した分身」だったらしい。
つまり、ハルヒ自身も分裂していたわけである。
本編を読んでいて、ヤスミに関しては絶対に何かが隠されているとは思っていたけど、まさかハルヒの分身だとは思わなかった。てか、ここまでハルヒの力が前面に出てくるとも思っていなかったわ。




ハルヒプッシュ

いつも異常事態をスマートに解決してくれる未来人、長門が不調の代わりに、古泉とハルヒの出番が目立ってたな。古泉はその正体に懐疑的にならざるを得なくなったわけだけど。
今までの展開はハルヒが無意識に異常事態を引き起こす→キョン達がハルヒに気付かれないよう解決、って流れがほとんどだったから、(自覚はないにしろ)ここまでハルヒが動いたのは初めてなんじゃないか?
ハルヒファンの方々は、きっと枕を高くして寝れることだろう。
大学生のハルヒらしき人物がチラ見せされてたけど、果たしてそこまで書いてくれるんだろうか……




・みくるちゃんの凄さ

正直、未来人組に関してはちんぷんかんぷんでした。
藤原がハルヒの力を佐々木に移そうとしていた理由は、平たく言えば未来を変えるためだろう。
何のために未来を変えることを望んだかというと、自分の姉――みくるちゃんを助けるためらしいのだ。
伏線もクソもなかったんので、読んでて「!?」ってなったわ!
しかしみくるちゃん(大)は、「そんなことをしても意味ないし、自分はあなたの姉ではない」と言う。
まあ藤原がいる未来世界とみくるちゃんがいる未来世界は別ってことなんだろうけど、明確な説明がなかっただけにワケ分からん状態だ。2人で言い合っているシーンは「日本語でおk」って言いたくなった。

ところで、みくるちゃんは、長門や古泉と比べると、はっきり言って役に立っていない。
蚊帳の外に置かれることもしばしばである。
だが、今回の作中で「みくるちゃんは役立たずであることに意味がある」(意訳)ってのを明言されたときは、目から鱗だった。ちょっと感動したよ俺。
普通、未来人が過去へタイムスリップしたら、何かしらの干渉をしたくなるもんである。未来がどんな世界になっているのかは知らないけど、未来人から見た過去世界なんて目新しいもので溢れているだろうし。
にも関わらず、みくるちゃんは過去人となんら変わらない毎日を送っている。
これって実は相当凄いことなんじゃないか? みくるちゃんは現代から未来までに起こるであろう事件を全て知っているだろうし、(他の未来人に妨害されるかもしれないが)その気になれば歴史に残るような大事件が起きないようにすることだってできるはずだ。確か、第二次大戦中にタイムスリップした現代の家族が、大戦が起きないように歴史を変えようとするドラマがあったような…… そんな大それたものでないにしろ、みくるちゃんは忠実に「ハルヒの監視」という任務を全うし、不必要に過去に干渉していない。
なんか、みくるちゃんが偉大な人物に見えてきた。ただ天然なだけかもしれんけど。





・佐々木に関して

キョンの中学時代の同級生」であり「もう一人のハルヒ」という触れ込みで登場した佐々木。
驚愕ではハルヒと対を成すメインキャラとなると思いきや、意外とあっさりした活躍で終わっちゃったな。
これは本スレに書かれてたことだけど、「筆者が望む展開を、佐々木というキャラが拒否した」みたいな感じ。
キャラが完成されすぎたせいで、上手く動いてくれなかったというか……
クライマックスでは完全にフェードアウトしていただけに、もうちょっと出番が欲しかったな。今後も出るみたいなことは言われてるけど。

今まで、俺はハルヒシリーズの中で特別に好きなキャラはいなかった。
強いて言えば長門かな~とも思うけど、唯やつかさのようにフィギュアまで集める気にはなれないし。
その点、佐々木は結構俺の心を刺激したね。キュンキュンきたね。特に初回版特別小冊子の差し絵の破壊力はやばい。思わず待ちうけにしようかと思ったけど、ちょっとエロい絵だからやめた。
でも、佐々木の話相手はキョンにしか務まらないんだろうなぁ、とも思った。
古泉のセリフだけど、適度に物を知っていて、適度に物を知っているキョンは、お喋り好きな秀才・天才にとっては素晴らしい話相手なんだろうなぁ。仮に俺が佐々木と話をしたら、やっぱり「日本語でおk」になる図が見える。




それにしても、のいぢさんって本当に絵上手くなったよなぁ。
いや元々上手いんだけど、ハルヒ初期のころと比べると明らかに成長しているというか。
特にモノクロページなんかは、初期は結構手抜きっぽく見えちゃうイラストだったのに、驚愕じゃカラーと見比べても遜色ないくらい美麗だ。本当にすごいと思う。




かなりまとまりのない感想になったけど、総括すると次巻が楽しみってことです(いつになるか分からんけど
元の鞘に戻ったように見えて、かなり色々動いた分裂・驚愕後の世界がどうなるのか。
続いてほしいやら終わってほしいやら複雑な心境ですが、次巻こそは発売日にゲットしたいと思います。