遊戯王 New stage 番外編 ラスト・ドライブ―５
「残念だが、その読みは外れだ！ 装備された＜ファランクス＞の効果を使うぜ！ ＜ファランクス＞がカードの効果で装備カード扱いとして装備されているとき、装備状態を解除し自分フィールド上に特殊召喚することができる！」
＜ドラグニティ―ファランクス＞ チューナー（効果モンスター） 星２/風属性/ドラゴン族/攻 500/守1100 このカードがカードの効果によって 装備カード扱いとして装備されている場合に発動する事ができる。 装備されているこのカードを自分フィールド上に特殊召喚する。 この効果は１ターンに１度しか使用できない。
＜ドラグニティ―ドゥクス＞が装備していた大型の盾が光を放ち、バギン！ と金属音を響かせながらその正体を現す。自らの体を丸めて盾となっていた小さな竜は、元の状態に戻ると、元気よく飛び跳ねた。
「さあ、こっからが真骨頂だ！ レベル４の＜ドラグニティ―ドゥクス＞に、レベル２の＜ドラグニティ―ファランクス＞をチューニング！」
「――な」
――狙いはシンクロ召喚！？
巻き起こるエフェクト光に目を細めながらも、切は高良から視線を外さない。
「大空を舞う戦士よ！ 聖なる雷の加護を受け、魔を屠るために騎翔せよ――シンクロ召喚！！」
光を突き破り現れたシンクロモンスターが、渓谷によって切り取られた空へと飛翔する。
「さあ、こっからが真骨頂だ！ レベル４の＜ドラグニティ―ドゥクス＞に、レベル２の＜ドラグニティ―ファランクス＞をチューニング！」
「――な」
――狙いはシンクロ召喚！？
巻き起こるエフェクト光に目を細めながらも、切は高良から視線を外さない。
「大空を舞う戦士よ！ 聖なる雷の加護を受け、魔を屠るために騎翔せよ――シンクロ召喚！！」
光を突き破り現れたシンクロモンスターが、渓谷によって切り取られた空へと飛翔する。
「放て！ ＜ドラグニティナイト―ヴァジュランダ＞！！」
夕陽と同じ橙色の鱗を纏い、三つ又の鋭い角を生やした竜が雄叫びを上げる。その全長はかなり長く、視線を動かさないと全容が把握できないほどだ。
同じく橙色の法衣を纏った鳥人が、投げ槍を構え首のあたりにまたがっている。
同じく橙色の法衣を纏った鳥人が、投げ槍を構え首のあたりにまたがっている。
＜ドラグニティナイト―ヴァジュランダ＞ シンクロ・効果モンスター 星６/風属性/ドラゴン族/攻1900/守1200 ドラゴン族チューナー＋チューナー以外の鳥獣族モンスター１体以上 このカードがシンクロ召喚に成功した時、 自分の墓地に存在するレベル３以下の「ドラグニティ」と名のついた ドラゴン族モンスター１体を選択し、 装備カード扱いとしてこのカードに装備する事ができる。 １ターンに１度、このカードに装備された 装備カード１枚を墓地へ送る事で、 このカードの攻撃力はエンドフェイズ時まで倍になる。
「＜ヴァジュランダ＞はシンクロ召喚に成功した時、＜ドゥクス＞と同じ効果を発動できるぜ！ 墓地の＜ファランクス＞を装備！」
先程＜ドラグニティ―ドゥクス＞が装備していた大盾を、今度は竜騎士が装備する。
一瞬だけ、場に静寂が訪れる。空気が張り詰めるのが肌で分かった。
再び＜ドラグニティ―ファランクス＞の効果を使い、さらなるシンクロ召喚を狙うのか、それとも――
「――さらに永続魔法＜竜操術＞を発動！ このカードは、１ターンに１度、手札から＜ドラグニティ＞と名のついたドラゴン族モンスター１体を、装備カード扱いとして自分フィールド上のモンスターに装備させることができる！ 俺は手札の＜ドラグニティ―ブランディストック＞を＜ヴァジュランダ＞に装備！ ＜ブランディストック＞を装備したモンスターは２回攻撃が可能になるぜ！」
先程＜ドラグニティ―ドゥクス＞が装備していた大盾を、今度は竜騎士が装備する。
一瞬だけ、場に静寂が訪れる。空気が張り詰めるのが肌で分かった。
再び＜ドラグニティ―ファランクス＞の効果を使い、さらなるシンクロ召喚を狙うのか、それとも――
「――さらに永続魔法＜竜操術＞を発動！ このカードは、１ターンに１度、手札から＜ドラグニティ＞と名のついたドラゴン族モンスター１体を、装備カード扱いとして自分フィールド上のモンスターに装備させることができる！ 俺は手札の＜ドラグニティ―ブランディストック＞を＜ヴァジュランダ＞に装備！ ＜ブランディストック＞を装備したモンスターは２回攻撃が可能になるぜ！」
＜竜操術＞ 永続魔法 「ドラグニティ」と名のついたモンスターを装備した、 自分フィールド上に存在するモンスターの攻撃力は５００ポイントアップする。 また、１ターンに１度、手札から「ドラグニティ」と名のついた ドラゴン族モンスター１体を装備カード扱いとして 自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター１体に装備する事ができる。
＜ドラグニティ―ブランディストック＞ チューナー（効果モンスター） 星１/風属性/ドラゴン族/攻 600/守 400 このカードがカードの効果によって装備カード扱いとして装備されている場合、 装備モンスターは１度のバトルフェイズ中に２回攻撃する事ができる。
フィールドに飛び出した水色の甲羅を纏った小竜は、その体を槍へと変化させる。
水色の槍は竜騎士の手に収まり、２本の槍の矛先が＜ダーク・エルフ＞へ向く。
「＜竜操術＞の効果はこれだけじゃない！ ＜ドラグニティ＞を装備したモンスターの攻撃力を500ポイント上昇させる……これで、＜ヴァジュランダ＞の攻撃力は2400だ！」
「＜ダーク・エルフ＞を上回ったか……！」
猿水の顔に苦渋の色が浮かぶ。手札から効果を発動できるモンスターがいなければ、＜ダーク・エルフ＞の破壊は防げず、大幅にライフを削られることは確実だ。
切は気付いていた。
猿水の感じている「焦り」は、すでに無用なものだと。
なぜなら――
「……決めるぜ！ ＜ヴァジュランダ＞の効果発動！ このカードに装備された装備カード１枚を墓地に送ることで、＜ヴァジュランダ＞の攻撃力はエンドフェイズまで２倍になる！ ＜ファランクス＞を墓地に送り――ブレイク・ゲイン！」
高良の宣言と共に大盾が砕け散り、破片が光の粒子へと変化していく。
粒子は２本の槍を覆うように宿り、その矛をさらに強固にする。
「こ、攻撃力4800だと……！？」
驚愕を顕わにした猿水が、槍を構えた竜騎士を前によろよろと後ずさる。他の城蘭メンバーも呆気に取られているようだった。
「バトルだ！ ＜ドラグニティナイト―ヴァジュランダ＞で２回攻撃！」
さらに高く飛翔する＜ドラグニティナイト―ヴァジュランダ＞。
渓谷を赤に染める夕日を背に、２つの刃が牙をむく。
「サンダー・ツイン・スレイヤー！！」
雷を纏った槍が、豪風と共に放たれる。
一撃は＜ダーク・エルフ＞に。
一撃は猿水自身に。
瞬速で飛んだ槍は、瞬く間も与えぬまま勝負を終わりに導いた。
水色の槍は竜騎士の手に収まり、２本の槍の矛先が＜ダーク・エルフ＞へ向く。
「＜竜操術＞の効果はこれだけじゃない！ ＜ドラグニティ＞を装備したモンスターの攻撃力を500ポイント上昇させる……これで、＜ヴァジュランダ＞の攻撃力は2400だ！」
「＜ダーク・エルフ＞を上回ったか……！」
猿水の顔に苦渋の色が浮かぶ。手札から効果を発動できるモンスターがいなければ、＜ダーク・エルフ＞の破壊は防げず、大幅にライフを削られることは確実だ。
切は気付いていた。
猿水の感じている「焦り」は、すでに無用なものだと。
なぜなら――
「……決めるぜ！ ＜ヴァジュランダ＞の効果発動！ このカードに装備された装備カード１枚を墓地に送ることで、＜ヴァジュランダ＞の攻撃力はエンドフェイズまで２倍になる！ ＜ファランクス＞を墓地に送り――ブレイク・ゲイン！」
高良の宣言と共に大盾が砕け散り、破片が光の粒子へと変化していく。
粒子は２本の槍を覆うように宿り、その矛をさらに強固にする。
「こ、攻撃力4800だと……！？」
驚愕を顕わにした猿水が、槍を構えた竜騎士を前によろよろと後ずさる。他の城蘭メンバーも呆気に取られているようだった。
「バトルだ！ ＜ドラグニティナイト―ヴァジュランダ＞で２回攻撃！」
さらに高く飛翔する＜ドラグニティナイト―ヴァジュランダ＞。
渓谷を赤に染める夕日を背に、２つの刃が牙をむく。
「サンダー・ツイン・スレイヤー！！」
雷を纏った槍が、豪風と共に放たれる。
一撃は＜ダーク・エルフ＞に。
一撃は猿水自身に。
瞬速で飛んだ槍は、瞬く間も与えぬまま勝負を終わりに導いた。
【猿水ＬＰ4000→0】
