にわかオタクの雑記帳

にわかオタクがそのときハマっていることを書き殴るブログです 主にアニメ・ゲーム中心

遊戯王 New stage 10

○タッグデュエルルール
□フィールド・墓地は個別だが、以下の事項は行うことができる。
・パートナーのモンスターをリリース、シンクロ素材にすること。
・「自分フィールド上の~」の記述がある効果を使用する際、パートナーのカードを対象に選ぶこと。
・パートナーへの直接攻撃を、自分のモンスターでかばうこと。
□最初のターンは攻撃ができない。
□どちらか片方のプレイヤーのライフ、またはデッキが0になると敗北。


「ジェンス君の変則タッグデュエルと違うのは、パートナーのモンスターをリリース、シンクロ素材にできること。そして、どちらか片方のライフ、またはデッキが切れた時点で勝負が決まるところかな」
 どちらか一方が集中攻撃を受ければ、例えもう一方のライフが潤沢に残されていたとしても、受け身に回らざるを得ない。輝王のセリフを借りるわけではないが、パートナーの足を引っ張ることだけは絶対に避けなければならない。
「僕の先攻で始めさせてもらうよ。ドロー」
 ターンは光坂、創志、レビン、輝王の順で回る。シングル戦と違い、自分のターンが回ってくるためにかなり時間がかかるため、伏せカードによるサポートが重要になってくるはずだ。
「僕は<レアル・ジェネクス・ターボ>を召喚」
 光坂が最初に召喚したのは、鮮やかな緑の装甲が丸型のフォルムを描いている、人型のロボットだった。背部には、排気用の気筒が見える。

<レアル・ジェネクス・ターボ>
効果モンスター
星4/風属性/機械族/攻1500/守1300
このカードが召喚に成功した時、自分のデッキからレベル1の
「ジェネクス」と名のついたモンスター1体を手札に加える事ができる。

「<ジェネクス>……?」
 その単語に輝王がピクリと反応する。やはり、光坂は進化した<ジェネクス>――<レアル・ジェネクス>を使うようだ。
「<レアル・ジェネクス・ターボ>が召喚に成功した時、デッキからレベル1の<ジェネクス>と名のついたモンスターを手札に加えることができる。僕は<レアル・ジェネクス・オラクル>を手札に加えるよ」
 <レアル・ジェネクス・ターボ>がブォンと重低音を響かせると、光坂のデッキから1枚のカードが飛びだした。光坂はそれを引き抜くと、手札に加える。

<レアル・ジェネクス・オラクル>
チューナー(効果モンスター)
星1/闇属性/魔法使い族/攻 300/守 300
このカードが「ジェネクス」と名のついたモンスターの効果によって
自分のデッキから手札に加わった場合、
このカードを自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
このカードをシンクロ素材とする場合、
「ジェネクス」と名のついたモンスターのシンクロ召喚にしか使用できない。

「<レアル・ジェネクス・オラクル>は<ジェネクス>と名のついたモンスターの効果によって手札に加わったとき、自分フィールド上に特殊召喚できるけど……この効果を使うかどうかは任意だ。僕は効果を使わずに、そのまま手札に加えるよ。カードを1枚セットして、ターンエンドだ」
「……俺のターン。ドロー」
 チューナーである<レアル・ジェネクス・オラクル>の効果を使わなかったのは、対応するシンクロモンスターがいなかったからだろうか。
 <レアル・ジェネクス・ターボ>の奥でにこやかな笑顔を浮かべる光坂に、創志は底知れぬ恐怖を感じる。
 ――それに、問題は<レアル・ジェネクス・オラクル>じゃない。
 すでに効果を使用し、通常モンスターと何ら変わりのない<レアル・ジェネクス・ターボ>。
 しかし、光坂の手札に「あの」カードがあるとしたら、迂闊に攻撃はできない。
「<ジェネクス・ニュートロン>を召喚!」
 漆黒の装甲の上に金色のチューブを走らせた機械兵が、創志の前に現れる。
 <ジェネクス・ニュートロン>もまた、支部での炎から逃れたカードだった。

<ジェネクス・ニュートロン>
効果モンスター
星4/光属性/機械族/攻1800/守1200
このカードが召喚に成功した場合、
そのターンのエンドフェイズ時に自分のデッキから
機械族のチューナー1体を手札に加える事ができる。

「このままエンドフェイズに移り、<ジェネクス・ニュートロン>の効果でデッキから機械族のチューナー……<A・ジェネクス・バードマン>を手札に加えてターンエンドだ」
「今度は周りが見えてるみたいだね、創志」
 光坂の言葉を、創志は無視した。
 ――いい加減、挑発はうんざりだ。
「俺のターンか。ドロー」
 ピッと俊敏な動きでドローしたレビンは、流れるようにカードを選び取る。
「魔法カード<おろかな埋葬>を発動。デッキから<魔轟神ガルバス>を墓地に送り、ターンを終了する」

おろかな埋葬>
通常魔法(制限カード)
自分のデッキからモンスター1体を選択して墓地へ送る。

 数分と経たないうちに、レビンの初ターンが終了した。
 一度戦ったことのある光坂に比べ、レビンの実力は全くの未知数だ。レボリューションのリーダーである以上、凄腕のデュエリストであることは間違いないだろうが、具体的な戦術は不明だ。
「……奴に関しては情報が少ない。慎重に事を構えろ」
 そんな創志の考えを見透かしたかのように、輝王が呟いた。





 最後にターンが回ってきた輝王は、カードを引きつつ相手の策に考えを巡らせる。
 レボリューションの中心人物である2人だ。長年の付き合いではないとはいえ、それなりの連携は取ってくるだろう。
 反面、こちらは一度直接対決をしただけの急造のタッグ。どうやら創志のデッキは大幅に変わっているようだし、切をサポートした時のような戦術は取りづらいかもしれない。
 ――いや。あいつとのタッグも急造だったか。
 仲間を助けるために残った少女の顔を思い出し、輝王は自分の考えを改める。
 切の想いを果たすために、自分はここにいる。
 そして、創志もまた、己の目的を果たすためにこの場に立っているのだ。
 ――負けるわけにはいかない。
 タッグデュエルにおいて両者の連携は重要だが、そればかりに気を取られては逆に身動きが取れなくなる。
 創志なら――高良の面影を見た彼なら、わざわざ気を回すこともあるまい。
「モンスターをセット。カードを1枚伏せてターンエンド」
 これで、ターンが一巡した。
 次の光坂のターンから、本格的な戦いが始まる。

【光坂LP4000】 手札5枚
場:レアル・ジェネクス・ターボ(攻撃)、伏せ1枚
【創志LP4000】 手札6枚
場:ジェネクス・ニュートロン(攻撃)
【レビンLP4000】 手札5枚
場:なし
【輝王LP4000】 手札4枚
場:裏守備モンスター、伏せ1枚