遊戯王 New stage 9
別れてからそれほど時間は経っていないはずなのに、横に並んだ輝王の姿は、どこか以前と違って見えた。心の奥底でくすぶっていた悩みを吹っ切ったような……そんな顔だ。
「切はどうした?」
「……船内に残った。ジェンス、って奴を助けるために」
「そうか」
「あいつらしいな」と小さな声で呟いた輝王は、左腕のディスクを展開させた。
「……俺では不服か?」
創志の視線に気づいた輝王が、わずかに口元を緩めながら、冗談っぽく言う。
「そ、そんなことねえよ! ただ――」
「お前はサイコデュエリストとしての力を持っていない。分かっているだろう? ただの人間が俺たちの相手をするのは自殺行為だ」
創志の懸念を、レビンが引き継いで言葉にする。
輝王がここまでの局面をどのように乗り越えてきたのかは分からないが、光坂の――そしておそらくレビンも――力は強大だ。何の力も持たない人間が太刀打ちできる相手ではない。
そう思ったからこそ、創志は「試作品」というリスクを負ってまで、このチョーカーを身につけたのだ。
「――貴様らに心配されるほどヤワな体ではない」
対し、輝王は視線に力を込めて忠告をしたレビンを睨みつける。
退くことはない、という意志表示をするかのように。
「わかった。輝王君の参加を認めよう。僕も2人がかりで相手を痛めつけるのはフェアじゃないと思っていたしね。レビンもそれでいいだろう?」
「言ったはずだ。俺たちの邪魔をするのなら、誰であろうと潰す」
「やる気十分だね、レビン。それじゃあ――」
輝王と創志を交互に見据えた光坂は、軽い口調のまま続ける。
「向こうも準備万全のようだし、始めようか。創志と輝王君が勝てば、僕らはセキュリティ襲撃を諦める。僕とレビンが勝てば、君たちには死んでもらう。OKかな?」
光坂の確認に、真っ先にレビンが、続いて輝王が頷く。
創志は一度両目を閉じ、自分の覚悟を確かめる。
――ここはまだ通過点だ。
死ぬわけにはいかない。
そして、ゆっくりと頷いた。
「――よし。じゃ、最後の戦いの幕を開こうか!」
それを見た光坂が、高らかに宣言する。
「切はどうした?」
「……船内に残った。ジェンス、って奴を助けるために」
「そうか」
「あいつらしいな」と小さな声で呟いた輝王は、左腕のディスクを展開させた。
「……俺では不服か?」
創志の視線に気づいた輝王が、わずかに口元を緩めながら、冗談っぽく言う。
「そ、そんなことねえよ! ただ――」
「お前はサイコデュエリストとしての力を持っていない。分かっているだろう? ただの人間が俺たちの相手をするのは自殺行為だ」
創志の懸念を、レビンが引き継いで言葉にする。
輝王がここまでの局面をどのように乗り越えてきたのかは分からないが、光坂の――そしておそらくレビンも――力は強大だ。何の力も持たない人間が太刀打ちできる相手ではない。
そう思ったからこそ、創志は「試作品」というリスクを負ってまで、このチョーカーを身につけたのだ。
「――貴様らに心配されるほどヤワな体ではない」
対し、輝王は視線に力を込めて忠告をしたレビンを睨みつける。
退くことはない、という意志表示をするかのように。
「わかった。輝王君の参加を認めよう。僕も2人がかりで相手を痛めつけるのはフェアじゃないと思っていたしね。レビンもそれでいいだろう?」
「言ったはずだ。俺たちの邪魔をするのなら、誰であろうと潰す」
「やる気十分だね、レビン。それじゃあ――」
輝王と創志を交互に見据えた光坂は、軽い口調のまま続ける。
「向こうも準備万全のようだし、始めようか。創志と輝王君が勝てば、僕らはセキュリティ襲撃を諦める。僕とレビンが勝てば、君たちには死んでもらう。OKかな?」
光坂の確認に、真っ先にレビンが、続いて輝王が頷く。
創志は一度両目を閉じ、自分の覚悟を確かめる。
――ここはまだ通過点だ。
死ぬわけにはいかない。
そして、ゆっくりと頷いた。
「――よし。じゃ、最後の戦いの幕を開こうか!」
それを見た光坂が、高らかに宣言する。
「「「「――決闘!」」」」