遊戯王 New stage サイドS 7-5
「……俺のターン。ドロー」
お互いの場にモンスターはいない。竜美は<血の代償>を使うことで創志のバトルフェイズ中でもモンスターを召喚できるが、それには500ポイントのライフコストが必要になる。
――攻めない理由がない。
「俺は<A・ジェネクス・パワーコール>を召喚!」
創志のフィールドに、電気を供給するプラグを模した機械兵が現れる。
お互いの場にモンスターはいない。竜美は<血の代償>を使うことで創志のバトルフェイズ中でもモンスターを召喚できるが、それには500ポイントのライフコストが必要になる。
――攻めない理由がない。
「俺は<A・ジェネクス・パワーコール>を召喚!」
創志のフィールドに、電気を供給するプラグを模した機械兵が現れる。
<A・ジェネクス・パワーコール> 効果モンスター 星4/闇属性/機械族/攻1700/守 0 このカード以外の自分フィールド上に表側表示で存在する このカードと同じ属性のモンスターの攻撃力は500ポイントアップする。
<マシン・デベロッパー>の効果によって攻撃力は200ポイント上昇し、1900。
「バトルだ! <パワーコール>でダイレクトアタック!」
<A・ジェネクス・パワーコール>の右腕に装着されたコンセント型の武装に、水色の光が収束していく。
「エナジーフィスト!」
右腕に集った光をそのままぶつけるため、<A・ジェネクス・パワーコール>が竜美に向かって疾駆する。
「<血の代償>の効果を使うわ。500ライフを支払い、モンスターをセットする」
「バトルだ! <パワーコール>でダイレクトアタック!」
<A・ジェネクス・パワーコール>の右腕に装着されたコンセント型の武装に、水色の光が収束していく。
「エナジーフィスト!」
右腕に集った光をそのままぶつけるため、<A・ジェネクス・パワーコール>が竜美に向かって疾駆する。
「<血の代償>の効果を使うわ。500ライフを支払い、モンスターをセットする」
【竜美LP2200→1700】
がら空きだった竜美のフィールドに、またしても裏守備モンスターが出現する。
「――構うな! 行け<パワーコール>!」
<A・ジェネクス・パワーコール>の右腕に集った光が守備モンスターに激突し、閃光が爆ぜる。
「――!」
しかし、閃光は標的を消し去ることなく霧散する。
竜美の伏せモンスター――背中に炎の板を並べた胴の太い恐竜が、<A・ジェネクス・パワーコール>の攻撃を弾いたのだ。
「私の伏せモンスターは<ジュラック・ステゴ>……守備力は2000ポイント。<マシン・デベロッパー>で攻撃力が上がっているとはいえ、<A・ジェネクス・パワーコール>の攻撃力じゃちょっと足りないわね?」
「――構うな! 行け<パワーコール>!」
<A・ジェネクス・パワーコール>の右腕に集った光が守備モンスターに激突し、閃光が爆ぜる。
「――!」
しかし、閃光は標的を消し去ることなく霧散する。
竜美の伏せモンスター――背中に炎の板を並べた胴の太い恐竜が、<A・ジェネクス・パワーコール>の攻撃を弾いたのだ。
「私の伏せモンスターは<ジュラック・ステゴ>……守備力は2000ポイント。<マシン・デベロッパー>で攻撃力が上がっているとはいえ、<A・ジェネクス・パワーコール>の攻撃力じゃちょっと足りないわね?」
<ジュラック・ステゴ> 効果モンスター(オリジナルカード) 星4/炎属性/恐竜族/攻1200/守2000 1ターンに1度、自分フィールド上に存在する<ジュラック>と名のついた モンスターの表示形式を変更できる。
「くっ……」
【創志LP4000→3900】
悔しいが、意趣返しをされてしまった格好だ。
「カードを1枚セットして、ターンエンドだ」
機械兵と恐竜がにらみ合ったまま、ターンが移行する。
「カードを1枚セットして、ターンエンドだ」
機械兵と恐竜がにらみ合ったまま、ターンが移行する。
「私のターン、ドロー……なるほど。さっきとは出番が逆になったわね」
薄く微笑んだ竜美は、鋭い眼光で<A・ジェネクス・パワーコール>を見据える。
「……さすがに、<ジュラック・タイタン>を倒したくらいじゃ終わらないか」
創志が軽口とたたくと、
「当然でしょ。この戦いは、私たちにとって準備運動に過ぎない。ここで終わるはずがないの――<ジュラック・タイタン>を倒したからといって、あまり調子に乗るな」
そう答えた竜美の言葉には、殺意すらも感じられる。
「<ジュラック・モノロフ>を召喚し、<ジュラック・ステゴ>にチューニングするわ!」
「――シンクロ召喚か!」
竜美のフィールドを覆い隠すように炎の竜巻が起こり、その中で3つの光が輝く。
「深淵に眠りし爆炎よ! その力を現世に焼き付けろ! シンクロ召喚――踏み潰せ<ジュラック・ギガノト>!」
<ジュラック・ギガノト>の咆哮が、渦巻いていた炎を吹き飛ばす。
薄く微笑んだ竜美は、鋭い眼光で<A・ジェネクス・パワーコール>を見据える。
「……さすがに、<ジュラック・タイタン>を倒したくらいじゃ終わらないか」
創志が軽口とたたくと、
「当然でしょ。この戦いは、私たちにとって準備運動に過ぎない。ここで終わるはずがないの――<ジュラック・タイタン>を倒したからといって、あまり調子に乗るな」
そう答えた竜美の言葉には、殺意すらも感じられる。
「<ジュラック・モノロフ>を召喚し、<ジュラック・ステゴ>にチューニングするわ!」
「――シンクロ召喚か!」
竜美のフィールドを覆い隠すように炎の竜巻が起こり、その中で3つの光が輝く。
「深淵に眠りし爆炎よ! その力を現世に焼き付けろ! シンクロ召喚――踏み潰せ<ジュラック・ギガノト>!」
<ジュラック・ギガノト>の咆哮が、渦巻いていた炎を吹き飛ばす。
<ジュラック・ギガノト> シンクロ・効果モンスター 星7/炎属性/恐竜族/攻2100/守1800 チューナー+チューナー以外の恐竜族モンスター1体以上 このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、 自分フィールド上に表側表示で存在する「ジュラック」 と名のついたモンスターの攻撃力は、自分の墓地に存在する 「ジュラック」と名のついたモンスターの数×200ポイントアップする。
<ジュラック・ヴェロー>によく似た鮮やかな鱗から覗く2つの瞳がぎょろりと動き、獲物を捉える。
「<ジュラック・ギガノト>は墓地に存在する<ジュラック>の数だけ攻撃力が上がる。私の墓地に<ジュラック>は4体。<ジュラック・ギガノト>の攻撃力は2900」
頭部の炎が激しく燃え上がり、鋭い歯をガチガチと噛み合わせることで敵意を顕わにする。
「アンタがサイコデュエリストの力を使えるというなら、耐えられるわよね? <ジュラック・ギガノト>で<A・ジェネクス・パワーコール>を攻撃!」
竜美の宣言と共に、檻から解き放たれた獣が、標的を噛み砕くために大地を踏み鳴らす。
その巨体に似合わず素早い動きを見せる<ジュラック・ギガノト>。
<A・ジェネクス・パワーコール>が再び右腕に光を収束させる。
が、機械兵がその腕を振るうより早く、炎の恐竜の牙が黄色い装甲を捕らえる。
「脆い!」
強固な装甲も、<ジュラック・ギガノト>の牙の前では意味を成さない。
バギリ! と機械が砕ける音が響き、<A・ジェネクス・パワーコール>を形成していたパーツがバラバラと飛び散る。
獲物を仕留めた喜びを表わすかのように、頭部の炎がさらに勢いを増し、創志に襲いかかる。
顔を守るように両腕を交差させるが、その腕を容赦なく炙ってくる。
「<ジュラック・ギガノト>は墓地に存在する<ジュラック>の数だけ攻撃力が上がる。私の墓地に<ジュラック>は4体。<ジュラック・ギガノト>の攻撃力は2900」
頭部の炎が激しく燃え上がり、鋭い歯をガチガチと噛み合わせることで敵意を顕わにする。
「アンタがサイコデュエリストの力を使えるというなら、耐えられるわよね? <ジュラック・ギガノト>で<A・ジェネクス・パワーコール>を攻撃!」
竜美の宣言と共に、檻から解き放たれた獣が、標的を噛み砕くために大地を踏み鳴らす。
その巨体に似合わず素早い動きを見せる<ジュラック・ギガノト>。
<A・ジェネクス・パワーコール>が再び右腕に光を収束させる。
が、機械兵がその腕を振るうより早く、炎の恐竜の牙が黄色い装甲を捕らえる。
「脆い!」
強固な装甲も、<ジュラック・ギガノト>の牙の前では意味を成さない。
バギリ! と機械が砕ける音が響き、<A・ジェネクス・パワーコール>を形成していたパーツがバラバラと飛び散る。
獲物を仕留めた喜びを表わすかのように、頭部の炎がさらに勢いを増し、創志に襲いかかる。
顔を守るように両腕を交差させるが、その腕を容赦なく炙ってくる。
【創志LP3900→2900】
「痛ぅ!」
思わずその場から飛び退く。
羽織っていたパーカーをすり抜けるように、炎の熱が伝わってきた。その証拠に、炙られたはずのパーカーには、焦げ目の1つもついていない。
「そうし! だいじょうぶ!?」
よろよろと立ち上がったティトが、頼りない足取りで駆け寄ってくる。
竜美の巻き起こす炎のせいで、恐怖が抜けきっていないような感じだ。
「あっちぃ……ま、これくらいは覚悟してたさ」
熱さを誤魔化すために両腕をぷらぷらと振り、ティトを安心させるために笑顔を作る。
――チョーカーがなければ、この程度では済まなかったかもしれない。
腕に残る熱を感じながら、創志は気持ちを引き締め直す。
<A・ジェネクス・パワーコール>が戦闘破壊されたことによって、<マシン・デベロッパー>にジャンクカウンターが2つ乗る。これで、カウンターの合計は4つ。
「その娘を守るんでしょ? なら、この<ジュラック・ギガノト>も倒してみることね……ターンエンドよ」
ライフの面では創志がリードしているというのに、竜美の強気は崩れない。
思わずその場から飛び退く。
羽織っていたパーカーをすり抜けるように、炎の熱が伝わってきた。その証拠に、炙られたはずのパーカーには、焦げ目の1つもついていない。
「そうし! だいじょうぶ!?」
よろよろと立ち上がったティトが、頼りない足取りで駆け寄ってくる。
竜美の巻き起こす炎のせいで、恐怖が抜けきっていないような感じだ。
「あっちぃ……ま、これくらいは覚悟してたさ」
熱さを誤魔化すために両腕をぷらぷらと振り、ティトを安心させるために笑顔を作る。
――チョーカーがなければ、この程度では済まなかったかもしれない。
腕に残る熱を感じながら、創志は気持ちを引き締め直す。
<A・ジェネクス・パワーコール>が戦闘破壊されたことによって、<マシン・デベロッパー>にジャンクカウンターが2つ乗る。これで、カウンターの合計は4つ。
「その娘を守るんでしょ? なら、この<ジュラック・ギガノト>も倒してみることね……ターンエンドよ」
ライフの面では創志がリードしているというのに、竜美の強気は崩れない。