にわかオタクの雑記帳

にわかオタクがそのときハマっていることを書き殴るブログです 主にアニメ・ゲーム中心

FF14パッチ5.4 もうひとつの未来 全体的なシナリオ感想

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今見返しても泣いてしまう感動的なラストと、そこから一気に現実に引き戻された感が味わえるパッチ5.3にて完結した漆黒のヴィランズ。
これまでの通例を踏まえると、今回実装になった5.4と次回の大型アップデートである5.5では、次拡張へのプロローグが描かれます。

 

俺が紅蓮後追い勢だったかもしれませんが、プロローグ部分のシナリオは割とあっさり終わるイメージがあったので、5.4のメインクエストをプレイしたときは意外にボリュームある+ボイスも豊富で、良い意味で期待を裏切られました。
その他、エデン完結編やウェルリト戦役の続編等、追加されたコンテンツは一通りクリアしたので、ストーリー面での感想を軽く書いていきたいと思います。

 

以下、ネタバレ(零式含む)注意です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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※SSは内容と特に関係ないです

 

フォーカスが原初世界に戻ったメインクエストでは、帝国が内乱でゴタゴタしているうちに、三国内のゴタゴタを解決して足下を固めようといった流れに。
ヒカセンバリアーを含めた「超える力持ち」で解決するしかなかった蛮神問題も、テンパードの治療という大きな光明が見えたことで、ガラッと展開が変わりそうです。ガ・ブお前そんな可愛い声だったんか……
今回がリムサのコボルド族との交渉だったので、パッチ5.5前半で言及のあったウルダハのアマルジャ族、後半でグリダニアのイクサル族かな? せっかくなので蛮族クエのキャラにもスポットが当たってほしいですね。テンパードの治療法確立で真っ先に思い出したのが、アマルジャの蛮族クエだったので。テンパ化した母親って殺してなかったよね?

 


そして、早々に姿を現したアシエン・ファダニエル。
器になったアサヒに引っ張られているのか、元々そういう性格なのか、煽り性能が高くてまあ。
別ゲームになりますが、先日感想を書いたFGOに登場するアルターエゴ・リンボ然り、あえて「清々しいほどの悪役」を次のヴィランに据えているのかな、と思いました。
漆黒で戦ったエメトセルクやエリディブスは、聞けば納得する「己が正義」を持った人でした。悲しき過去、背負うべき責務、そして寄り添う姿勢があったからこそ魅力的になったキャラたちですが、だからこそその潮流を続けるのではなく、別方面に振り切れた敵、プレイヤーから「こいつを早くぶっ倒してー!」とヘイトを集めるようなデザインにしたのかもしれません。
復活したゼノスもまた、自分の欲望のみに執着する、常人には理解できない思考を持ったキャラですし、ウェルリト戦役で登場したがんばれおじさんことウァレンスも、素晴らしい憎まれ役になっていると思います。この辺は変に「実はいい人でした」ムーブをせず、悪役らしい悪役を貫いてほしいです。あとは、この溜まったヘイトを綺麗に発散させてくれたらもう満足。

 

なあなあになっていたエオルゼアの問題を全て片付けて、いざ次拡張は帝国との決戦……だけで終わるのかなぁ……

 

 

 

 

 

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一方で、同じアシエンでも同情すべき理由があったのが、エデン再生編のアシエン・ミトロン
アシエンとしての使命を果たしつつも「大事な人と一緒にいたい」という想いを何よりも切望し、永遠に続く現在に閉じこもろうとした、悲しき人。
シナリオ追ってるときはビジュアル通りに男性だと思っていたのですが、真名がアルテミスだった等、女性説あるみたいですね。
何よりも隣にいて欲しかった人は記憶を無くし、別の誰かと楽しそうに笑い合う。必死に呼びかけても、自分に向けられるのは敵意。こんな切ないことがあるかよ……
もし主人公の立場が違っていたら、と考えると、やりきれない気持ちになりますね……エメトセルクやエリディブスと比べるとスケールは小さかったかもしれませんが、想いの強さは引けを取らなかったんじゃないかと。
零式4層(もちろんネタバレ見ました)ではミトロンが消えたことのショックでガイアがアログリフとして覚醒する、まさに「もうひとつの未来」が見られる等、「リーンとガイア尊いなぁ」だけで終わらなかった、いい重みのあるシナリオでした。エデンの正体が罪食いになったアシエンだったとか、細かい要素の拾い上げも上手かった印象です。


だからこそ、もうちょっと肉付けが欲しかったなと後から思いました。
メインストーリーではないので仕方ないと言えば仕方ないのですが、リーンとガイアの仲むつまじい様子とか、ミトロンとアログリフの関係とか、浸らせてくれるためのイベントがあるとなお良かったですね。この辺は漆黒秘話に期待。

 

演出もすっっごい良かったんですが、あれFF8オマージュだったんですね。8はまともにプレイしてないから全然気づけなくて残念。
あとはなんと言ってもボイスの有無ですよ。戦闘前カットシーンでリーンとガイアはボイス付きのセリフあったので、イベントシーンにも是非付けてほしかった……後で追加でもいいので……どうかどうか……

 

 

 

 

 

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EXロールクエストの続編になるヴォイド再生計画では、設定では割と大変なのに本編であまり触れられなかった部分が掘り下げていかれそうでとても楽しみです。ロールクエのキャラたちの活躍がまだ見られるってのもありがたい。
あのメンバーで第一世界の新たなヒカセン一行になれそうなので、次拡張まで続くくらいのボリュームを期待しちゃいますね。でもヒーラーいないなあのPT……ウルクアヌハイがやるのか?

 

ひっそりと追加されたニーアコラボのクエストでは、完結編に向けてどんどんしんどくなっていってもう……ドワーフ族の蛮族クエがまさに「光側」だったので、コノッグもそっちに放り込んでやりたい……一緒に戦車作ってくれ……

 

 


と、いった感じで漆黒完結編のあとで盛り下がり確定かと思いきや、存分にシナリオに浸れたパッチでした。
しかも、まだパッチ5.45のセイブザクイーン続編が残っている贅沢っぷり。
こっちもまたボイスが無いことが惜しいほどシナリオ面白いんですよ……戦果帳とかの読み物も充実してるし。新生グンヒルドの剣がまさかのテンパ化でどうするんだ状態でしたが、完結編辺りで治療法を確立させたアリゼーが出張ってくるのかな?


色々予想妄想は尽きませんが、次アップデートを楽しみに待ちたいと思います。

にわかのFGOプレイ記 第2部5.5章 地獄界曼荼羅 平安京 轟雷一閃 感想

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まさか今年中にメインクエの追加があるとは……


「オリュンポスでクリプター編は一区切り」との言があり、第2部後編のOPも公開されましたが、章を追うごとにアドベンチャーパートでの演出に力が入っていることもあり、次章の実装にはかなり時間がかかるだろうから、メインクエストの追加は来年だろうなー、と勝手に決めつけてました。
今年はもう新規クリスマス+適当なイベントの復刻で終わりだと思っていたので、良い意味で裏切られましたわ。サンキューFGO
新規イベントもなんやかんやで楽しんでいますが、やはり一番の期待はメインクエストなので。


肝心の内容は、兼ねてから予想されていた通り、仇敵リンボとの決戦――地獄界曼荼羅
英霊剣豪からの因縁にいよいよ決着が付く。付けられる。
若き日の坂田金時が生きる京の都で、いかなる陰謀策謀狂気が待ち受けるのか?
逸る気持ちを適度に押さえつけながら、粛々と進めていきました。


以下、ネタバレを含みますので、未到達&未クリアの方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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――哀れなり、アルターエゴ・リンボ。

 

ここに至るまで、裏であれやこれやと糸を引き続けてきたキャスターリンボこと蘆屋道満
カルデアが何度その企てを阻もうとも、不敵に嗤うばかりで堪える様子がまるでありませんでした。オリュンポスでペペさんが分身阻止という致命傷を与えても、なお。
果たして、笑い続けた男の幕引きは如何なる物なのか。
そこがかなり気になっていたのですが、いざ迎えてみれば「らしい」というか何というか。哀れみが過ぎて、逆に愛嬌を覚えてしまったくらいでした。
伊吹童子を騙し、取り込むを決定打に災厄の獣に至る企みは、「ビースト」の意味をはき違えたことで見事に失敗。それをよりにもよって清明に指摘される無様さ。まさに哀れなり。

 

……いや、貶してるわけじゃないんですよ。
昨今の(人気がある)敵キャラクターって、「実は悪行に及んでも仕方がない悲惨な過去や理由がありましたー」的な展開になることが多くて、FGOでもよく見られました。
それが悪いということじゃないんですが、ことFGOでは敵だったキャラが味方側で実装されることが多く、理由付けとして食傷気味なところがありました。「また悲惨な過去かー」と斜め読みしちゃったことも。
そんな中で、決戦の場である地獄界曼荼羅においても、最後の最後までヘイトを集めて、こちらにカタルシスを与えつつ、「馬鹿なああああ」と悪役らしく散ったリンボは、お世辞抜きで本当に魅力的でした。
平安京に生きていた蘆屋道満はともかく、リンボは誰かに操られるとか踊らされていたのではなく、自らのために悲劇を積み上げ、企てを綺麗に砕かれ、散っていった。
クリア時に妙なわだかまりが残らず、すっきりとした読後感を味わえたのは、間違いなく彼のおかげでした。
これまでを振り返ると、次の6章でひょっこり顔見せしても不思議じゃないのですが、まあさすがにここで終わりでしょう。お疲れ様、リンボ。魅力的な敵役でした。

 

 

 

 

 

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すっきりとした読後感を覚えた他の要因としては、やはり金時を主軸としたお話だったからでしょうか。
黒幕が同一人物ゆえか、英霊剣豪七番勝負と似た構成。演出も似ていたことを見るに、意識して被せていたのではないかと。
直近のイベントだった「イマジナリ・スクランブル」のように、「何が起きていて誰が黒幕で内通者はいるのか否か」といった謎を解き明かしつつ進むというよりは(このテイストはこのテイストでFGOらしさが感じられて好きです)、武蔵ちゃんやナポレオンポジション、完全に味方だと信じられる頼れる相棒と共に、並み居る強敵にどう立ち向かっていくかが描かれたシナリオでした。
自分の戦う理由を見つけられず迷いつつも、主人公たちに力を貸す形で奮戦する若き日の坂田金時は、まごう事なき「漢」であり、「正義の味方」でした。いや誰だって惚れるよあれは。
地の文の書き方も相まって、歌舞伎を見ているような感触でした。いや実際に歌舞伎を鑑賞したことはないんですが。
マスター自身が戦い、サーヴァントがそれを補佐する変則的な聖杯戦争を成立させてしまう平安武者のヤバさに終始圧倒されつつ、痛快娯楽活劇と形容したい真っ直ぐな面白さでした。個人的には、ボリュームもちょうどいいくらいでしたかね。

 

 

 

 

 

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反面、5.5章というナンバリングが示したように、「メインクエの続編」というよりは「外伝」的な意味合いが強かったかな、と。
降臨した異星の神や、他の使徒、残ったクリプターの面々は顔見せすら無しで、リンボという仇敵は倒したものの、秘匿されていた謎が明かされることもほとんどなく、前進した感じは薄かったです。
金時のサーヴァントはやっぱり主人公だった説を支持したいのですが、酒呑の宝具が使えなかった理由(伊吹童子がいたから?)等、平安京で増えてしまった謎もありますしね。今回こそは清明の顔見せくらいあるんじゃと期待していたので残念。
実際にあったら蛇足になってしまったかもしれませんが、次回予告みたいなエピローグが欲しかったのが正直なところです。

 

 

 

 

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ゲーム面での難易度ですが、「綱様のダメージカットが強すぎる」が一番印象に残ってます!!
通常攻撃は相性有利でもノーダメ、宝具でも大したダメージが通らない。それならと防御無視礼装装備させたんですが、防御力アップではなくダメージカットだから意味なかったですね……意味ないよね?
あと一撃、というところまで削って全滅したので、せっかく配ってもらったし……と自分に言い聞かせてコンテニュー石使いましたわ。 使用期限内にさらにメインクエ追加あるとは思えないし!
伊吹童子も初見では「これ耐久戦では?」と勘違いするほどの強さでしたが、こちらは無敵貫通礼装で何とかなりました。
それに比べてラストのリンボの弱さよ……アルターエゴ有利になるからとカーマを連れて行って宝具撃って魅了入ったときは目を疑いました。魅了ハメされるラスボスなんて見とうなかった……哀れなりリンボ……

 

 

 

 

 

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美しき肉食獣を撃破し、次なる敵はこちらもまた因縁浅からぬベリル・ガットが待つ異聞帯。円卓かぁ……1部6章のせいもあり、とんでもないものが待ち構えている気しかしないぜ……
第2部後編OPで顔見せしたキャラたちが、いよいよ本格的に登場するのでしょう。
実装は……来年夏くらいかな? たぶん遠いだろうと予想しつつ、気長に待つとしますか。

ファイアーエムブレム風花雪月 青獅子ルート感想【初見】

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俺がswitch本体を購入したのはポケモン剣盾をプレイしたいがためでしたが、「興味はあるけど本体持ってないから購入を見送ったゲーム」がいくつかありまして。
そのうちのひとつが、ファイアーエムブレム風花雪月でした。


シミュレーションRPGとしては深い歴史を持つファイアーエムブレムシリーズ。
俺が初めてプレイしたのはSFC時代のどれかだと思いますが、さすがに昔過ぎて雰囲気しか覚えてないですね……
なので、記憶がある程度はっきりしている中でプレイ履歴を挙げてみると、

 

・一応クリア(1ルートのみ)→烈火、聖魔
・途中挫折→封印、蒼炎
・サービス開始時に少しだけ→ヒーローズ

 

といった感じです。ヌルゲーマー+飽き性なので、エンディングを見たら満足してしまって、難易度が上がるヘクトル編とかエフラム編をプレイする気力が沸かなかった……のかなぁ。
覚醒やifが発売されたときも、やってみようかなとパッケージを取ったことは何度もありましたが、結局購入までは至らず、ソシャゲであるヒーローズも時間がかかるからと辞めてしまい、シリーズからは長期間離れていました。
風花雪月も、評判の高さから気になってはいたものの、実際に買うまでは随分腰が重くなってしまった……普段遊んでいるゲームが大分落ち着いてきて、空いた時間を無為に過ごすくらいならと購入に至ったわけです。

 


ともあれ、俺にとっては久々のファイアーエムブレム
長らくシリーズ作品に触れてこなかったので、自分がプレイしたことがある旧作との違いに驚きました。
修道院内の散策や騎士団、仲間への指導など、今作が初実装のシステムはもちろんのこと、一番驚いたのは支援会話の豊富さ
烈火や聖魔だと、支援会話が発生する相手はかなり限られていたし、特定の相手と支援A(MAX)まで上げたら、他のキャラとの絡みは諦めるしかない、くらいだったと記憶しています。
ところが今作は会話が用意されているキャラも豊富だし、支援レベルは簡単に上がるし、複数のキャラ同士でMAXまで上げられるし……キャラクターを魅せる「厚み」が桁違いに上がった印象です。
異性間の支援A会話って、恋人同士……とまではいかなくても、イイ雰囲気になることが多いのですが、終盤になってそれがラッシュで発生したときは、「これは誰と誰が付き合ってるんだ……!?」と大いに困惑しました。

 


そんな充実した支援会話を発生した物は全部見て。
RPGで次の街に行ったらとりあえずNPC全員に話しかけたいマンなので、散策でも全キャラに話しかけ。
外伝も行ける物は全部行って、とやってたら、3学級あるうちの1つをクリアしただけなのにプレイ時間が70時間を超えてしまいました。いやー、まさか1ルートでここまでのボリュームがあるとは予想外でした。
3つの学級があること、第一部と第二部があることは事前に知っていたんですが、1ルートはもっとあっさり終わるもんだと思ってました。シナリオもキャラも良い意味で重厚でしたわ。


以下、ネタバレを含みつつの感想になりますので、これからプレイする予定の方はご注意をば。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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事前情報をあまり仕入れていないせいで、どの学級にも特に思い入れがなく、何となく王道キャラが揃っていそうな青獅子の学級を初見プレイに選択しました。難易度はもちろんノーマル+カジュアル。
ただ、「ファイアーエムブレムはユニットが死んだら永久離脱」の固定観念は大事にしたかったので、全キャラ撤退無しでクリアしました。これならクラシックでも良かったかなー 

 

……何? 天刻の拍動? もちろん使ったに決まってるだろ!! 不用意な進撃で集中砲火→やり直しを何度もやりましたわ!特にラストステージは遠距離魔法が威力も命中率も高いわで苦労しました……もう全部イングリット任せでいいんじゃないかな。
といった具合に終盤はちょい難しかったものの、ノーマルだときちんとレベル上げてればそこまで苦戦するステージはなかったですね。重装系ユニットを魔法職だらけの敵陣に突っ込ませるみたいな大ポカをやらかさない限りは、大体避けるかノーダメージorかすり傷で、割と俺TUEEEEEできていた気がします。エリクサー症候群患者なので、ラスト2ステージ前くらいまではほぼ鉄系の武器使ってましたが、戦力的に充分でしたし。
シリーズではよく話題に挙がる成長率も、1ピンは1回見たか見ないかくらいで、主人公がニルヴァーナになってからは定期的に全アップに近い数値の上がり方する等、ヘタれるキャラはほとんどいませんでした。
ウチではどのキャラも要所要所で活躍してくれましたが、圧倒的に使いやすかったのはペガサス→ファルコンナイトのイングリットでした。
踊り子にして剣回避+20付けて(ここは攻略見た)アウロラの盾持たせれば、怖い物無し。火力がやや物足りないくらいで、安心して敵陣に突貫出来る最優キャラでした。
使いやすさという点では、シャミアとベルナデッタのスナイパーコンビもかなり頼れました。ハンターボレー強すぎんか?「今作は弓が強い」ってどっかで見たのですが、射程が魔法よりも1長いし、スキルのおかげで寄られても反撃できるし、耐久面くらいしか不安要素ない強ユニットでした。え、アッシュ? 序盤の成長率が悪くて……アサシンとか目指せばよかったと後悔。

 

 

 

 

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シナリオは、復讐に囚われたディミトリが、ロドリグの死をきっかけに良き王を目指す、まさに期待通りの王道でストレートに面白かったです。
初見は「コイツ口悪すぎでは?」と思ったフェリクスも、なんやかんや仲間想いだし、認めるときはちゃんと認める素晴らしきツンデレ具合で、仲間内の結束も感じられましたし、プレイ開始時と比べるとすごい愛着が沸きました。
ただ、ディミトリの闇堕ち期間がやや冗長に感じられたというか、どう見ても破滅ルートなのになかなか道を正せなかったのが歯がゆかったです。
ペアエンドの相手は、迷いつつも序盤で「いいな」と感じたイングリットにしたのですが、エンディングまで見ると、女主人公でディミトリを最初から最後まで導き支えてあげたかった欲がぐんぐん来てですね!!
「初見はやっぱ男かなー」とベレトで始めたことをかなり後悔しました。正直、青獅子ルートは男キャラのほうが魅力的だった……第二部でみんなめっちゃイケメンになるし。特にフェリクスな!

 


別学級からは、何となく琴線に触れたベルナデッタ、マリアンヌ、リシテア、そして攻略見てメルセデス外伝の条件キャラだったカスパルをスカウト。
リシテア(とカスパル)は残念ながら加入が遅かったせいで副官か留守番がほとんどでしたが、前述したベルナデッタはもちろん、マリアンヌもホーリーナイトにクラスチェンジしてからは一気に利便性が上がって活躍してくれました。移動力は正義。
お留守番キャラが増えるのが嫌で、学級外のキャラはシャミアしかスカウトしなかったのですが、色んなキャラの絡みを見るという点では、もっと積極的に勧誘すればよかったかなーと。マヌエラとハンネマンの元教師同僚コンビが、外伝で敵として出てきたときは「あっ……」ってなりましたしね。

 

 


ちなみに、主人公以外でペアエンドになったのは、

 

・ディミトリとマリアンヌ
・ドゥドゥーとアネット
・フェリクスとベルナデッタ
・シルヴァンとメルセデス

 

でした。おおむね自分がお似合いだと思ったキャラ同士で結婚してくれて大満足ですよ。
特に、軽薄なキャラの仮面を被りつつ激重感情を隠しているシルヴァンが、メルセデスの前では弱さを見せられるってのがグッときました。主人公がイングリット選ばなかったらそっち優先されたのかなー
ディミトリがマリアンヌとくっついたのは予想外でしたが、エピローグの手記のくだり見たらもう最高でした。


欲を言えば、もうちょい簡単にエピソードの別パターン見られるとありがたかったです。

 

 

 

 

 

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そして、シナリオが重いと評される風花雪月が真価(?)を発揮するのは、ここからなんですよ。
青獅子ルートは隠された謎――エーデルガルトが何故戦争を起こしたのか、レアやセテス、フレンの正体、主人公の出生の秘密、ダスカーの悲劇の真実等――がほとんど明らかにならないまま、幕を閉じました。残す2つの学級をプレイしなければ、真実は見えてこないのでしょう。


初見プレイでは、スカウトしなかった他学級のキャラは何度か会話したことがあるキャラ程度だったので、第二部で敵対し、手に掛けたとしてもそこまでの衝撃はありませんでした。いや、死亡時の演出見ると罪悪感沸きますが……グロンターズ会戦で経験値目当てに同盟のキャラ殺しまくったときはちょっと心痛みましたし……
ただ、次は愛着の沸いた青獅子の学級のキャラが、(スカウトしない限り)敵に回るわけです。
共に激戦をくぐり抜けた仲間たちを、違う世界線で殺さなければならない非情さ。
俺は耐えられるだろうか……その過酷さに……

にわかのシャニマスプレイ記 ロウの翼は欲しくないから

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ぼくじまんのノクチルデッキ

 

シャニマスでどのユニット好き? と訊かれたら、アルストロメリアかノクチルかな……と答えます。まだまだシャニマス知識が浅いにわかの俺です。

 

ノクチルは、新規カードやイベントが実装される度に、「今度はどうやって胃に穴を開けてくるんだろう」とヒヤヒヤしながらも、でもその重さを確かめたくて、覚悟を決めながらシナリオを読むのが習慣になっています。

 

シャニマスの中では比較的最近追加されたユニットなので、まだ実装されているカードが少なく、幸運にも今のところノクチルのカードは全部所持していました。「ノクチルだうおおおお!」って全部のガシャを回したわけじゃなく、他のガシャとか無料10連回していたらいつの間にか揃っていたので、マジで運良きですね。物欲センサー
なので、先日更新になったガシャの新規PSSR、限定樋口を追うか追わざるか悩んでいたのですが……
まあ無償ジュエル溜まってるし、SSSRの霧子も欲しいし回してみるか! と自分に言い訳しながら回し始めたら、あっさり20連で出ちゃいました。他ゲーの運を吸ってるかな?

 

そんなわけで、せっかく引いたならとプロデュースしてみました。
ここからはネタバレを含みますので、これからプロデュースする予定の方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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いやこんなんずるくない? 絶対笑うでしょ。

 

うっかりミスとか天然ボケをかますことはあれど、基本は真面目で穏やかなシャニPの貴重な……いや貴重でもないか……? とにかく珍しいお茶目シーンから幕を開ける樋口コミュ。Pに対して辛辣な態度を取ることが多い樋口のコミュがこんなスタートとか予想外すぎるでしょ!もうシャニPますます好きになっちゃう! アニメ化の際は自己反映度外視の超絶イケメンでお願いします!


とまあ他キャラのコミュをあまり見られていない俺にとっては、シャニPの私生活が垣間見えてとてもよかったんですね。
前にも書きましたが、シャニマスに置いて、プロデューサーは自分の分身ではなく一個のキャラクター。
彼を自分の視点とするのではなく、第三者や神視点でシナリオを読むのが一番楽しめると俺は思います。
普段はアイドルにスポットが当たるのが常(コンセプトとして当然)なので、想像で補うしかなかったシャニPの見えなかった部分が明らかになっていくのは、なんか嬉しいんです。


担当アイドルや仕事にはいつも真摯に向き合い、時に自己犠牲を厭わないほど懸命に、愚直に進む。
円香に「ミスターオールドタイプ」と揶揄されるように、彼の価値観は古い部分もあれど、決してそれを押しつけることなく、アイドルの気持ちや意図をできる限り汲み取ろうと心を砕き、彼女たちが気持ちよく前に進めるように、道を正していく――
「出来過ぎなほどに出来た人間」、それが俺の目に映るシャニPです。

 

 

 

 

 

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たぶん、その評価は円香も同じで、絶対に表に出すことはなくとも、シャニPの人となりを認めているとは思います。Trueエンドで、商店街の人気者になっている彼を見て、裏表の無さを再認識したはずです。

 

だからこそ、彼女は彼に「恐怖」した。

 

円香は真面目で努力家であり、「向いていない」と自分でも思っているであろうアイドルの仕事にも、手を抜くことなく取り組みます。
その一方で、「自分は天才じゃない」と常に予防線を張っています。失敗したとき、挫折したとき、傷が浅くて済むように。
それはたぶん人付き合いに対しても同じで、裏切られて絶望することがないよう、深く踏み込まないようにしている節があります。いざというとき、「所詮人なんてこんなもんだ」と思えるように。
だから、悪意がにじみ出ないシャニPが怖い。人として理想的で、失敗も愛嬌に変えて、誰からも好かれるような、眩しすぎる彼が怖い。

 

……ノクチルと他ユニットメンバーとの会話が実装されましたが、内弁慶丸出しの小糸ちゃんに、ATフィールド全開の雛菜。
そんな他人とのコミュニケーションに難ありな2人も、プロデューサーには(ある程度)心を開いている。それだけ、シャニPは人を惹き付ける魅力に溢れているということです。

 

 

 

 

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透風に例えるなら。


自分は途中でジャングルジムを昇ることをやめたい。だって落ちたときが怖いから。
でも、シャニPが手を引いて、「もっと高く上れる」と励ましてくる。
それを否定したいのに、出来ない。彼の言葉は自分を信じてのものだし、彼の人間性は真っ白だから。
このままどんどん昇っていって。予防線を張ったくらいじゃ落ちた衝撃を誤魔化すことが出来ない高さまで昇ってしまったら――
そうなる前に、シャニPの「人の黒沁み」を見つけたい。「ぐちゃぐちゃに引き裂かれてしまえばいいのに」に込められた想いを、俺はそう解釈しました。スーツを着ていても「できた人間」じゃなくなれば、手を離す言い訳が出来るのに、と。
無自覚な眩しさに、瞳を焼かれる人間もいる。開幕のシャニP鼻歌がボディーブローのように効いてくるとは思いもしなかったですね……

 

 

 

 

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円香もそうですが、他のノクチルメンバーとシャニPの関係は、これからどうなっていくのか。
変わるのか、変わらないのか。歩み寄るのか、平行線なのか。
楽しみなのに蓋を開けたくない。そんな余韻に浸った限定樋口プロデュースでした。

にわかのFGOプレイ記 師匠の脇腹何回つついた?

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俺は5432回!

 


……例年通りこの時期の開催となったボックスガチャイベント。
いつもは○○祭と銘打って、超高難易度クエストも同時に実装されるのですが、今回は事前の告知で行われないことが判明していました。
なら、周回全力出来んのかなーとぼんやり考えていたところに飛び込んできたのは、聖杯戦線という名の新イベント。
コロナによる情勢も未だ不安定な中だったので、まさか新要素をぶっ込んでくるとは完全に想定外でした……

 

 

「毎回同じようなイベントにならないようにしよう」と定期的に新しい要素を入れてきてくれるFGOのスタンスは、(その要素の是非はともかく)すごい好感触なんですよね。
このゲームで人気の要素といえばシナリオやキャラクターが大半を占めており、システム面での評価は、お世辞にもいいとは言えません。
それでも、限られた枠の中で何とか目新しさを感じてもらおうとあれこれ工夫してくれる運営さんの努力は、遊ばせて貰っている一ユーザーとしては、大切にしたいと思うのです。まあシナリオを早く読み進めたいときは、せっかく実装された新要素に煩わしさを感じることもあるのですが……

 


とまあこんなことを書いておきながら、肝心の聖杯戦線は攻略ガン見でほとんど自力攻略しなかったんですがね!!

 


いや、試みとしてはすごく良かったんですよ。シミュレーションゲーム
単純に高レア+サポートでゴリ押し出来ないので、低レアキャラを交えながら「どのような戦略を取るのか」をきちんと考える必要があるし、上手く相手を誘導すればまともに戦闘を行わずともマスター撃破で勝てるし、相手サーヴァントの全滅を狙うなら回避や無敵の使い所を含めた立ち回りが重要になってくるし……「FGOのゲームシステムでここまで新しい遊びができるのか」と感心しきりでした。
シナリオ中で次回開催が示唆されていましたが、本当に一コンテンツとして確立していい出来映えでした。攻略に時間がかかる分、ボックスガチャ用素材もしっかり報酬に含まれていましたしね。


ただ、モチベーションが他ゲーに移り気味だったのと、「攻略丸写しでさくっと終わらせちゃえばその分周回できる」とゲームを楽しむことよりも単純作業のクエスト周回に当てたい欲求が勝ってしまって……今振り返ると、勿体なかったなぁと後悔しております。

 

 

 

 

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アルトリアキングフォームのロイヤルストレートフラッシュ

 

ボックスガチャの方は、過去の正確な記録がないので自分の記憶頼りですが、おそらく自己ベストの箱数じゃないかと。
去年に引き続き時間には余裕がありましたし、5周年で実装されたキャスターアルトリアのおかげで、礼装6積み周回が安定して出来たことも大きかったです。マジで引けてよかった。
コインも落ちる伝説級が最高率だったおかげで、交換所の他のアイテムも回収できたのでありがたかったです。

 

 

しかし、収穫が多かった分、ボックスの開封作業にかなり時間がかかりました。新鯖育成用の種火をプレゼントボックスに残したいマンなので、整理の手間がかかるから余計に。
育成待ちの鯖が数体しかおらず、あっという間に種火やQPの使い道がなくなってしまったので、開封作業で消えてしまった時間が本当に虚無で……
「全キャラスキルマ!」なんて大それたことを目標にするほどやる気はないし、自分の好きなキャラと俗に言う人権キャラだけ育てれば満足くらいのモチベーションなので、次のボックスガチャイベントがあるなら、少し自重しようと思った次第でした。

 

 

次のイベントが同じく素材集め系のハンティングクエストなのはどうなんですかね……?

 

 

 

 

 

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せっかくため込んだ種火も、新鯖引けなきゃ無意味なんよ。

にわかのアークナイツプレイ記 「ウルサスの子供たち」シナリオ感想 灰色に支配された彼女たちの冬

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心に積もった薄汚れた雪が解けるのは、今ではない――

 

 

29日からスタートとなったアークナイツの新イベント、「ウルサスの子供たち」
先行する大陸版とはスケジュールが異なり、本来ならもっと後に来るはずのイベントだったようです。
本編のスタート地点、レユニオンにより占拠されたウルサス都市、チェルノボーグ。そこに住む学生たちがメインの話とあって、「重い」との評判をちょくちょく耳にして、全体的に陰鬱としたストーリーが多いアークナイツの中での「重い」とはどの程度のものなのだろう……とかなり気になっていました。初期から愛用しているズィマーに深く関わる話でもあったので余計に。
日本でプレイできるのはもっと先になるだろうなーと思っていたので、前倒しは素直に嬉しかったです。ロサのビジュアル見たときからお迎えしたかったしね!

 


シナリオを解放するだけなら、専用ステージをクリアしなくても、適当な通常ステージ周回でアイテム集めて交換でよかったので、さくっと解放して、一気に読みました。

 

 

 

 

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……うん、まあ、評判通り重かったですね…………


阿鼻叫喚の地獄絵図だったチェルノボーグで、学生たちはいくつかの学校に集められ強制隔離。そこで何が起こったのかを、時系列に沿って事細かに描写するのではなく、5人の「ウルサス学生自治団」+1人の少女の視点を通して断片的に、かつ様々な情景がぼかされながら描かれるため、読み手が想像、あるいは妄想で「あったであろう悲劇」を補完してしまうため、どんどん鬱々とした空気が広がっていく、あまり味わったことのない「重さ」でした。
閉鎖空間に置ける争いの連鎖は他作品でも多く描かれているため、補完妄想を加速させる材料が豊富に揃っているところが辛い……

 


では、この辺りでネタバレ込みの感想を書いていきます。
これから読む予定の方は、回れ右をお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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信じた「正義」が裏目になる――


いくつものエピソードを通して描いた、ひとつのテーマだったのではないかと思います。


学生たちを学校に閉じ込め、隔離する指示を出したレユニオンの幹部、パトリオット。(序章・一章をクリアしたのが大分前のため解釈違いだったら申し訳ないのですが)彼はウルサスの子供たちを、自分たちが生み出してしまった地獄から、少しでも遠ざけようとしたんじゃないかと。学校外で起こる悲劇の連鎖から、子供たちを守るためにあえてその指示を出したのだと、俺は受け取りました。
事実、生き延びたズィマーたちも「外に出てからの方が地獄だった」と言っていますし。パトリオットの指示がなければ、彼女たちは生きてロドスに保護されることもなかったのだと思います。
しかし、それはナターリア……ロサが「あそこで死んでいたほうがよかった」と打ち明けるほど、生きながらえてしまったことによる苦しみに苛まされるほどの、「別の地獄」を生んだ。
学生たちによる血みどろの生存競争、言葉が意味を成さない暴力が支配する世界、生き延びるために「友だった」者を手にかける世界……いっそのこと狂ってしまったほうが正気を保てるほどの、悲惨な世界。

 

 

 

 

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ズィマーも、イースチナも、ロサも、「あのときはこれが正しいと思った」行いに、今も苦しんでいます。今も変えられないグムの習慣は、過酷な環境を生き延びるためのものと、現在のロドスに適応するための誓約。
個人的には、ロサの「狂った正しさの中で死んだ方が幸せだった。平常を知らなければ苦しむこともなかった」との独白がすごい胸に来てですね……
貴族としての教育による、平民とはずれた感覚。平時の価値観が通用しない、狂気にまみれた世界。それぞれに「適応」してしまったナターリアは、ロドスに来て「当たり前が当たり前に行われる世界」に身を置いたことで、どれほどの後悔と贖罪の念に駆られたのでしょう。自死を迷い、選べない自分。何を成しても拭えない過去。想像を絶するほどの葛藤が、彼女の中で渦巻いている……

 

 

 

 

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それはロサだけではなく、自分の仲間を守るために容赦のない取捨選択をしたであろうズィマーも、「仲間の死の真相」を胸に秘めたままのイースチナも、ロドスに馴染んでるようで馴染みきれていないグムも同じ。比較的ダメージの少なそうに見えるリェータでさえも、全て吹っ切ったわけではないでしょう。
彼女たちの苦しみは同じ地獄を経験した彼女たちにしか理解できず、簡単に取り除けるものではない。
安心させるために「もう大丈夫」と優しく諭しても、彼女たちの瞳の陰りは晴れない。
作中でアーミヤが言及したように、救いの手を差し伸べることが必ずしも当人の助けになるわけではありません。


ロドスにはズィマーたちに負けず劣らずな経験をした人々もいるでしょう。まだ明かされていませんが、アーミヤの人生もそうとう過酷なはずです。
しかし、そういった人々が「似た経験をしたから君たちの苦しみは分かるよ」と言葉を投げても、閉ざされた心を開くことには繋がらない。
彼女たちの「地獄」は、チェルノボーグのそこにしかないのだから。
ロドスのオペレーターとして戦うのではなく、どこか遠くの静かな場所で穏やかに暮らして欲しいと考えてしまうのですが、そうすれば彼女たちの心はきっと壊れてしまう。ロサも、自ら命を絶っていたかもしれません。自分が与えた「優しさ」が、刃となり得ることもある。

 

酷ですが、雪解けを待つしかない時もある――いつの日か、彼女たちが心の底から笑い合って、お茶会を楽しめることを願いながら。
それが叶わないと分かっていても、願わずにはいられない。そんな読後感でした。

 

 

 

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ただ、ウルサス学生自治団がそんな悲惨な状況にあったことを知らないであろうアブサントが、「警官だった父は暴徒と化した学生たちに殺された」と信じているであろう少女が、仲良さそうに歩いているズィマーたちを目撃した時の胸中を思うと、もうね……言葉に詰まりますよね……
その先を描かないことを「ずるい!」と糾弾したいような、「英断だ」と褒めたいような、複雑な心境です。
親の仇と肩を並べて戦えって言われて、はい分かりましたって頷けるわけない。掴みかかって殴り飛ばしたって意味がない。
アブサント含め、彼女たちの苦しみは続き、救いはまだ訪れない。

 

 

書いててどんどん気分が重くなってきますわ……グムなんて前のイベントじゃ癒やしマスコットだったのに、過去がこんなに重たいなんて……
今まで流してしまっていたセリフやプロファイルの意味合いが一変する、良シナリオだったと認めたくないのに読んで良かったと思ってしまう、ある種期待通りのシナリオでした……

 

 

 

 

 

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春は、いずこに。

にわかのアークナイツプレイ記 危機契約#0を終えて

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復帰勢なので取りました

 

前回、足りない頭で何度も試行錯誤したり、攻略動画を見てやり方を丸パクりしたりしても、どうしても超えられない「力の壁」を痛感したアークナイツのイベント、危機契約
もはやこのゲームのメインコンテンツと言っても過言では……いや個人的にはシナリオや雰囲気も好きなのでさすがに過言か……ともかく、アークナイツというゲームにおいて、キャラクターの育成具合とプレイヤーの思考力が試される一大イベントです。
通常のイベントやメインストーリーの攻略に当たっては、(今のところ)高レアキャラは「いたら助かる」程度で、必須ではありません。育成も、昇進2LV30くらいまで上げれば充分でしょう。プレイヤーの柔軟な発想力があれば、それより低いレベルでも攻略可能です。

 

 

しかし、危機契約で、高等級……敵軍が強化され、自軍が弱体化する「縛り」を山盛りにした超高難易度の攻略を目指すとなれば、そうはいかない。
特定の高レアリティキャラが最高レベルまで育っていないとクリア不可能なステージもあるため、多くのドクターが、日夜育成素材集めにリアル理性も削っているわけですね。……まあ僕は他ゲーと掛け持ちカジュアル勢なので、そこまで張り切っていたわけではありません。
しかし、前回と比べるとマイロドスの育成具合は大分充実したので、報酬が用意されている等級、恒常ステージは18、日替わりステージは8は突破することを目標に挑み始めました。もらえるものはもらっておかないと強いストレスを感じる性質なので!

 

 

 

 

 

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で、早速結果を報告すると、見事目標達成できました! イエーイ!
日替わりステージは前回の2つから7つと大幅に増量し、その都度違った戦術を求められましたが、ある程度の難易度なら対応できる戦力が整っていた証ですね。めちゃくちゃ育成頑張ったわけではないですが、成長を実感できて素直に嬉しいです。
高レアキャラの暴力で押し切ったステージがほとんどでしたが、前回は攻略前から即カンニングナイツしまくっていたのに、今回は「とりあえず自分でやってみよう」と挑戦して、そのまま等級8突破できたのが自分的に成長を一番感じられました。
「初っ端から攻略見て何が楽しいの?」とツッコんだ貴方! 世の中には取りこぼしが嫌でゲームプレイ前から攻略wikiをガン見する人もいるのですよ! アークナイツはそういうゲームじゃないだろとカウンター食らいそうですが!

 

 

 

 

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今回のMVPは間違いなくホシグマとサリア。この2人がいなければ18等級はとても無理でした。
運良く引けていて育成が間に合った二アールもそうですが、危機契約は毎度回復盾の偉大さを思い知らされる……遠距離や医療禁止契約に、高台にヒーラーを置きづらいステージでも、ホシグマとサリアを並べた時の安心感といったらもう。
恒常ステージの大通りは、前半契約のみだと15が限界でしたが、後半契約が追加されたらあっさり18達成。バグダンムシの処理に失敗して重装組で受けることになっても、上2人に加えて二アール置いたら全然崩れなかったもんなぁ。
ホシグマさんはスタートダッシュガチャで引いた初めての星6キャラなので、活躍できて感慨もひとしお。でもコーデスルーしちゃってすまぬ……これからも頼りにさせてもらいます。

 

 

あとは、前回に引き続き、昇進2にしたグラベルさんの八面六臂の活躍っぷり。虫やステルス術士といった嫌らしエネミーの処理から、ボム受けの囮など、とりあえず入れておけばピンチの時に颯爽と駆けつけてくれてもう感謝しかないです。レッドもお迎え出来たので育成せんと。
テンニンカのコスト回復&先鋒リジェネにも地味に助けられましたし、やはり真銀斬は強かった。「真銀斬は全てを解決する」が、ネタではなく真に迫ったものなのだと、シルバーアッシュを使ってみて実感しました。加えてステルス看破も有能という。エクシアラップランド、アステシア等、前回はいなかったor育成不十分だった組も活躍させることができ、少しはプレイヤースキルが上がったことと、キャラの育成が進み広がったことで、幅広い戦局に対応できるようになったことが理解できた、楽しいイベントでした。

 


前回のデイリーが2ステージを交互に、2週間も毎日攻略していたせいか、#0では各ステージ2回(広場に至っては1回)で終わってしまったので、開催期間は変わっていないのに「これでこのステージとはお別れか……」やけにあっさりした印象を受けました。まさに長いようで短い。広場の犬……お前ともっと戦いたかった……
途中からFGOのボックスイベントが始まったのでありがたいと言えばありがたかったのですが。

 

 

苦戦したステージを挙げるなら、箱で狂化兵を遠回りさせることが肝の新通りと、ロードローラーだURYYYYYYYが厄介な中継所でしょうか。
前者は最後のラッシュでホシグマが槍投げを受けきれず瓦解することが多く、後者は悪漢の対処に追われているところでロードローラーに華麗なトライを決められるorゴースト兵がすり抜けてOUTのパターンでした。ゴリ押しでいくなら、どちらも育成が足りなかったですね……

 

 

 

 

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目標は一応達成したものの、まだまだ課題は山積みです。恒常ステージである大通りの18等級の攻略法はカンニングしないとダメだったでしょうし、強制移動や減速を駆使し、配置換えによって戦局を流動させるテクニカルな戦術も、全然こなせていません。
ただ、高みを目指しすぎなければ、高レアのゴリ押しで何とかできるアークナイツのゲームデザインが、とてもいい塩梅なんじゃないかな、と個人的に思います。
歯ごたえを求めるなら編成人数減らしや低レア攻略を。単純にシナリオを進める、報酬を貰うだけなら高レアを並べて俺TUEEEEEEもできる……よね?
ともかく、ある程度の範囲なら難易度をプレイヤーの手で調整することが出来る、理想的なバランスなんじゃないかと。
育成がマゾい、育成が大変等、不満がないわけではないのですが、総括すると「ゲームを遊んでいる」感覚を残しつつ、ソシャゲとしての楽しみを併せ持ったいいゲームだと思います。それを一番実感出来るのが、危機契約というイベントなのかもしれません。時間は食われましたが、見合った達成感も味わうことができました。

 

 

 

 

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危機契約報酬の岩を全部食った女


濃密な2週間も終わったことですし、しばらくはのんびり1-7周回でもしましょうかねぇ。どいつもこいつも岩食い過ぎィ!
先行する大陸版のスケジュール通りなら次ガチャはスルーできる……などと悠長に構えていたら、どうやらイベントの順番が変わる様子。マジでウルサス来るのか?
スカジとバグパイプガチャで貯めていた石を吐いた+課金もしてしまったので、これ以上は財布壊れちゃ~う。