にわかオタクの雑記帳

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遊戯王ARC-V感想 ここがダメだったよシンクロ次元編

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長かったシンクロ次元編が終わり、舞台を次なるステージであるエクシーズ次元に移した遊戯王ARC-V
リアルTCGからはすっかり離れてしまった俺ですが、アニメは毎週欠かさずチェックしています。
以前から他次元(異世界)の可能性が示唆され、ユートや黒咲の登場、素良の正体の判明などによって、
正式に存在が明らかになった、四つの次元。
クロスオーバーものが大好きな自分としては、滾るものを抑えられませんでしたね、ええ!


しかも、最初に向かうのは5D'sの世界観を元にしたシンクロ次元!
ニコ動に投稿された闇ゲの影響で再び遊戯王にハマった頃は、GXの四期が放映中ですでに佳境。
そんな俺にとって、5D'sはまさにリアルタイムで熱狂した作品であり、終わり方が素晴らし過ぎたため、
今でも心に深く刻まれている特別なアニメであります。
またライディングデュエルを見られるとあっては、興奮しないわけがない!!
事実、ユーゴとセキュリティとのライディングデュエル、その入り方が最高過ぎて何度も見返しました。
デュエルが始まっていないにもかかわらず、あんなにテンション上がったのは久々でしたよ!



……とまあ絶頂だった記憶も、気付けば埃をかぶるくらい長かったシンクロ次元編。
終わってみると、残念ながら言いたいことが山ほど残る感想を抱く羽目になりました。
前に遊戯王ZEXALの感想を書いたときに「主ターゲット層である子供たちが楽しめていればいい」と書きましたがそれは今も変わらず、オッサンが何言おうと子供たちが楽しんでいて、カードが売れていればそれでいいと思うのです。
なので、ここから先はゴッズ大好きおじさんの愚痴を書き殴っていきます。




ARC-V好きの方、シンクロ次元編を楽しめた方は不快感を抱くと思うので、ここでブラウザバックをお願いします。
















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時間の流れは恐ろしいもので、5D'sもすでに過去の作品となりつつある現状。
そこに、「バイクに乗ってデュエルをする」という今考えても分けの分からない、しかし盛り上がるデュエルスタイルを復活させてくれたことは、ゴッズ好きとしてまずありがたかった。
それ以外でも旧作ファンへのサービスというか、
ジャックやクロウの登場はもちろんのこと、新たなレッドデーモンズやBFの活躍、ゴヨウモンスターのカテゴリー化、さらには全く予想だにしなかった地縛モンスターの新規カードなど、
スタン落ちがないTCGのメリットを最大限に生かしたファンサービスだったと思います。
セキュリティの圧政っぷりや観客のクズっぷりなど、よかったかどうかは別として、懐かしい気分にも浸れました。



が、それらの良点を持ってしてもフォローし切れないほど冗長だった。




シンクロ次元編に突入したとき、まさかここまで長期間に渡ってシンクロ次元の内情問題に付き合わされることになろうとは、誰も予想していなかったと思うんですよ……
遊矢たちランサーズ組はアカデミアに対抗するための仲間を探しに渡ったわけですが、
ロジェ長官やらジジイ達やらコモンズやらに振り回された挙句、いいように使われて終了。
結局のところ、当初の目的は果たせていないわけです。
ジャックやクロウは仲間になってくれそうだし、ロジェ長官がいなくなったことで、シンクロ次元もアカデミア打倒のために一致団結しそうではありますが……
とにかく、最後まで「他所方のお家事情に巻き込まれた」感が拭えなかったわけです。




冗長に感じてしまった要因として、同じような演出&説明的なセリフの多さが挙げられます。



フレンドシップカップが始まってから、デュエルシーン→それを見たジジイたちの感想→赤羽社長が何か言ったり言わなかったり→無言で見ているジャック→実況→デュエルに戻る……といった感じで、
一種のテンプレでも作ろうとしているのかと思うくらい、似た構成が多かったように感じます。
大会序盤のころは、小野監督がシンフォギアGXも並行して手掛けていたため、仕方のない措置かな、と思っていたし、デュエル内容は面白いものが多かったので、不満は微かなもので済んでいたんですが、
二回戦、準決勝と進んでもあまり変わり映えがしなかったので、さすがにこれはどうなのかと……
ここまで長くなるなら、ランサーズの中でも出場選手を絞り(遊矢、黒咲、セレナ、デニスだけでも十分)、大会をコンパクトにまとめたほうがよかった気がしてきました。
ARC-Vのキャラってみんなが魅力的な反面、全員に描写を割かなければいけないところが辛いんですよね……
OCG化も絡んでいる以上、長期間デュエルさせないわけにもいかないし。







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終盤は終盤で、ロジェ長官のツッコミがあまりにもしつこすぎましたわ。
さすがに遊矢とジャックの決勝戦には余計な茶々を入れずに、逃げる準備でもしていてほしかった……
ロジェ長官は、中の人の怪演もあいまって、悪役として非常に魅力的なキャラクターに仕上がったと思うのですがことあるごとに首を突っ込んできて、話の進行を阻害するのにはちょっとうんざりしました……
セルゲイは個性が際立ちすぎてて、ジャックの活躍シーンを食いつぶしてしまうし……
製作陣の悪ノリが過ぎたのかなぁと思ってしまったところが、残念でした。


説明的なセリフの多さに関しては、とにかく遊矢の目的がころころと変わるので、
常に「○○をしないと!」と口にしていた印象が強いです。
初見の視聴者に対する配慮、という意図は汲めなくもないのですが、もう少し自然な流れで状況を理解させてほしかった……
アバンであらすじが入るときもあるし、説明に尺を割くくらいなら、心情に重きを置いて欲しかったですね。



ここまで書いておいてなんですが、遊戯王仮面ライダープリキュアと同じく、玩具販促アニメです。
普通のアニメと違い、TCGの販売スケジュールに合わせて構成を考えなければいけないところがあり、枷が多いのは承知しているつもりです。
それでも、もっと内容詰められただろう、と思ってしまう自分がいるのです。









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一番気になったのは、主人公である遊矢の冷遇っぷり。



立ちふさがる困難や、突き付けられた課題を乗り越えて成長する――
主人公にとっては必須の要素であり、歴代主人公と比べるとメンタルの弱さが目立つ遊矢にとっては特に重要なファクターですが、いくらなんでも報われなさすぎだろうと。
ぶっちゃけ完全に他人事であるトップスとコモンズの対立に、話の都合上当事者にならざるを得ず、
ヒロインすらまともに助けさせてもらえず、ジャックには「何も成長していない」と叱責される始末。
主人公のデュエルが一番面白くない、というのはZEXALのときも感じたことですが、状況はまったく違う。
遊馬のデュエルがつまらなかったのは、多数のナンバーズを持ちつつもホープ一辺倒の戦術、困ったら全効果無効のパワーカード乱発が原因でしたが、遊矢のデュエルはとにかくカタルシスがない。


フレンドシップカップでのデュエルを例に挙げてみると、

・デュエルチェイサーズ戦→地下送りをやめさせようとしたのに勝ってしまい相手が地下送りに
・シンジ戦→勝手にトップスの手先にされた末に、最後は裏切り者扱い
・クロウ戦→暴走してしまい自我を失う

おまけに、バレットにすら手も足も出ずに敗北し、柚子をさらわれる主人公にあるまじき失態……
唯一、最後のジャック戦だけは遊矢のやりたいこと、伝えたいこととデュエルの内容が噛み合い、素晴らしいデュエルが見れたので、成長したといえばしたんですが……そこまでが長すぎる……
ランサーズの他キャラ、特に黒咲さんと比べると、扱いが不遇すぎやしないかと。
せめてクロウとのデュエルくらいは、正々堂々とやらせてやれよ……
主人公というポジションのせいで、自分の試合以外でもコメントを強制されていたり、自分が動けないうちに状況が変わってしまった結果、目的がころころ変わってしまったり……
もう被害者と言っていいレベルなんじゃないかと思います。



遊矢は主人公であるがゆえに、ランサーズをはじめとした各キャラと一応の接点を持っていたわけですが、
そのほとんどが掘り下げられなかったのが、中だるみを感じた要因のひとつでもあります。
黒咲に正体を暴かれ途中退場したデニスですが、そもそも最初は遊矢の父のデュエルに憧れ、エンタメデュエルを目指す同士というポジションだったはず。
その辺りに関して遊矢がほとんど触れずに次に進んでしまうのは、勿体ないと言わざるを得ません。
そもそも、黒咲さんはユートのダベリオンを持ってる遊矢のことをどう思っているのか不明瞭だし、
赤羽社長は動きが少なく何を考えているのか不明。
零羅は保護者を求めてあっちこっちにふらふらしてたし(最後は独り立ちしたけど)、
セレナに至っては遊矢のことなんて眼中になかった気がします。
OPで示唆され、シンクロ次元編の見せ場になると思われた遊矢VSユーゴのデュエルはまさかのスルー
つくづく遊矢が不憫で仕方がない……ネタでも何でもなく。
シンクロ次元編を通して、「遊矢カッコいい!」と思った視聴者がどれくらいいたのか、疑問を覚えるところです。




活躍が遅かったとはいえ、キングとしての貫録をいかんなく発揮したジャックに比べて、
クロウは何で出てきたのかよく分からなかったし、クロスオーバー好きとしてはもっと5D'sと密接にリンクさせてほしかったところです。
あと、シンクロ次元民はいくらなんでも民度が低すぎる
サムが遊矢の裏切りを信じてキレるシーンとか、完全にいらなかった。
スタートがよかった分、元々高かったハードルがさらに上がり、その反動をモロに食らった感じでした。
もっと他にやりようがあったはずだろ……








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ともあれ、話は切り替わり、次はエクシーズ次元編。
ZEXALのカイトだけでなく、GXの明日香やエドも出演することが確定しており、
一体どんな風に話が転がっていくのか、楽しみで仕方がありません。
なんだかんだ愚痴を書くのも遊戯王が好きだし、期待しているから
本気でつまらないと思ったのなら、見るのやめればいいわけですしね。
ま、まあ新OP見るにまたキャラ増えそうで、扱いきれるのか不安ではありますが……w
シンクロ次元編でやり残してしまった要素を回収しつつ、面白くなってくれることを願うばかりです!