にわかオタクの雑記帳

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アニメ アイドルマスターシンデレラガールズ 感想【前編】

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かくして、自らの手で輝きを手にした少女たちの物語は、幕を閉じる――



いつの日か、再びその幕が上がることを願ってやみません。


アニメ、アイドルマスターシンデレラガールズが、ついに最終回を迎えました。
分割2クール、いくつかの特別編を挟みながらの全25話。相当に苦しかったであろう製作状況が伺い知れます。
もう古参を名乗ってもいいくらいの頃からモバゲーに登録してゲームを始め、
原作ファンとして視聴した感想を、ネタバレありで書いていきたいと思います。
未視聴の方、興味の無い方はご注意ください。
※あくまで一個人の感想です。不快に感じる部分があるかもしれません。











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まずは、アニメスタッフに声を大にして「ありがとう」を言いたい。



出来がどうであれ、TVアニメ化はその作品を知らなかった層に、知ってもらえる最大のチャンスが生まれます。
GREEやモバゲー全盛期にサービスがスタートしたシンデレラガールズは、本家アイマスのキャラが出てくることもあり、一部のオタク層を十分取りこめていたと思います。
かくいう俺もその一人です。実際は、かな子に一目惚れして始めたんですが……
今までやったことがなかったソシャゲへの課金に手を出すくらいハマり、当然今でも続けています。


ですが、時が流れるにつれ、劇薬がない限りアクティブユーザーは減少する。


それは、どんなゲームにも避けられない「崖」だと思います。
その崖を緩やかな下り坂にするのか、壁を作って打ち切りにしてしまうのかは運営様の方針次第ですね……
例えはともかく、モバマスも確実にユーザーの減少を感じていました。
昔はPixivで毎日タグ検索し、新着イラストを漁っていたのですが、いつの間にか明らかに投稿数が少なくなっていました。前はチェックが追いつかないくらいだったのに、今は1ページ埋まっていればいいほう、みたいな。
元々自分の周りでもやっていた人は少なかったのですが、SNS等でも話題に上ることが少なくなったように感じていました。


その要因のひとつとして挙げられるのが、「艦これの流行」です。


たくさんの女の子が登場し、それらを集めて自分だけのユニット(艦隊)を作る――
ゲームシステムは違えど、プレイする層、アピールする層は同じ。
無課金でも十二分に遊べ、男心をくすぐる「艦隊」や「兵器」といった面を併せ持つ艦これは、いつしか爆発的な人気を誇るようになりました。「アイマスは知らないけど艦これはやってる」なんて人も多いんじゃないでしょうか。
もちろん、艦これを非難するつもりなんてありません。事実俺もにわかながら一応提督業も兼任してます。
しかし、艦これの流行によってモバマスの人口が減った――俺はそう考えています。
自分が好きな作品やジャンルが衰退していくのは、やはり寂しいものです。
「好きの反対は無関心」とはよく言ったもので、好きなものを語り合える人が減っていく、関心を向けてもらえなくなるのは、(そこまで深刻ではないものの)辛かったですわ。
まあ俺の場合は、他の人と積極的に交流しなかった、布教をしなかったのもいけなかったんですが。








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そんな状況の中でもたらされたTVアニメ化の一報。



これは艦これファンの方も同じだと思うのですが、うれしさ半分不安半分といった気持ちでした。
注目されるのはいい。しかし、自分の推しメンが散々な扱いを受けた挙句、出来も微妙だったらどうしようと、頭を抱えて――ってそこまでは悲観してなかったか。
過去の記事を読んだりツイッターをフォローしてくれている方はご存じだと思いますが、
僕の好きなアイドルは三村かな子ちゃんです!
無事にアニメのメインメンバーに選ばれており、そこだけは純粋に心からうれしかったです。
いやまあCD出たのも早かったし、アニメ化発表前に出た属性ごとのキービジュアルにもいたから、当確は間違いないと信じてたけど! アニメ未登場組の担当P様にはすいませんうへへ!

……話は逸れましたが、一アニメオタクとしては、どんな出来になるのか不安に感じていたんです。



それを見事に吹き飛ばしてくれたのが、1話でした。


候補生としてくすぶっていた卯月と、普通の高校生だった凛が、
無愛想なプロデューサーに導かれ、アイドルへの道を歩き出す――
登場キャラを絞り、非常に丁寧な脚本と演出、そして原作ファンをニヤリとさせるような小ネタの数々。
思わず涙が出るくらい惹きこまれて、何度も見返しました。最高でした。
この評価が信者目線でないことは、ネット上の反応を見れば一目瞭然でしたね、ええ。
ゲームをやったことがなく、キャラを知らない人たち、新規の人たちの心をがっちり掴んだ。
今でもこれ以上ないと思えるくらいの滑り出しでした。
再びモバマス界隈が賑わうには十分すぎるほどの起爆剤
本家アイマスのアニメを見たことがあるくらいの友達と、モバマスの話で盛り上がれる日が来るなんて夢にも思ってませんでしたよ。
お世辞にも原作ゲームはオススメできないですしな……マネーイズパワーな課金ゲーですから。
今は新規ユーザーにもスターライトステージという音ゲーがあるので、そっち布教できますし!
まあ僕はハロウィン限定のかな子が欲しくて諭吉と一葉溶かしたんですが! 出なかったよクソァ!


……また話が逸れました。
モバマス人気に陰りを感じていたからこそ、アニメによって盛り上がったのがたまらなくうれしかった。
それだけで、俺はアニメスタッフに最大級の賛辞を贈りたいのです。









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1話の丁寧な導入、3話での成功、そしてそれが後の大きな挫折に繋がる構成の妙もさることながら、
アニメでよかったと思ったのは、キャラの新たな魅力を引き出してくれたことです。
最終話でのプロデューサーと常務との会話がまさにそれで、「原作ゲームだけでは見えなかった魅力が、アニメによって引き出された」、それが素晴らしいと思います。
本家アイマスと違い、モバマスアニメのメインメンバー、シンデレラプロジェクトに選ばれたキャラは、
ゲームで一定の人気と知名度がある子たちを各属性から選出しており、当然ながら統一感は皆無。
2話で全員が揃ったときは、「これでどうやって話を転がしていくんだ?」とアクの強さを感じたもんです。
そもそも、ゲームのほうで明確な絡みがあるキャラが、卯月凛未央のニュージェネ組と、杏きらりの凸凹コンビくらいなもんでしたしな。



信者目線だったからこそ、NGの話がひと段落し、各ユニットのエピソードが始まったときは、目からうろこでした。
絡むのが当然だと思っていた杏きらりをあえて別ユニットにし、各属性ごとにまとめる。
元々母性があったきらりは、年少組と組ませることにより、さらに優しく頼れるお姉さんキャラが板につき、
ニートまっしぐらでやる気がないキャラだった杏は、気弱で引っ込み思案な智絵里、どちらかというと前に出るタイプじゃないかな子と組ませることで、「自分がしっかりしないと回らない」という状況が生まれ、実は気配りもできる天才キャラとしての一面を見せてくれました。
本当にこの2人は、アニメで大きく株を上げたと思います。杏さんマジかっけーっす!



お姉さんキャラ、リーダー気質が付与されたのは、新田さんも同じくですかね。
ゲームだと、やたら「卑猥に聞こえる単語を言わされている歩く○ックスさん」の認識しかなかったので……
新田さんがしっかりした反動か、コンビを組んだアーニャは必要以上にアホの子だった気がしましたが!
お前もうちょいしっかり日本語喋れなかったっけ!?



そして、一番のダークホースだったのが、みくにゃんとリーナの*(アスタリスク
どうしても余り物同士を組み合わせた感が拭えない(実際作中でもそう言ってた)コンビでしたが、
いざ話が始まってみれば、それぞれ好きなものがネコミミとロックという共通点の欠片もないことから、最初は当然のごとく衝突の連続。
しかし、「好きなものは絶対に譲れない」「アイドルとして輝きたい」と根っこの部分は同じであり、
最終的には互いの好きを尊重しつつ、どっちも捨てない道を選ぶ――
友達も言っていましたが、まさに相棒物の話を考える上で、お手本のような構成だったと思います。
CPのメンバーに2人が選ばれていなければ、おそらく永遠に絡むことはなかっただろうユニット。
こうした新たな可能性をいくつも見せてくれたのが、シンデレラガールズのアニメでした。







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新たな可能性といえば、プロデューサーの存在は語らずにはいられません。




本家アイマスのプロデューサーとは正反対の、武骨で無愛想、熊のようなプロデューサー。
おそらく、登場時のインパクトはどのアイドルよりも強かったんじゃないでしょうか。
声もやたら渋い。渋いのに、演じているのは現役高校生というギャップが大きな話題を呼び、
1話放映時点でとてつもない人気キャラになったのは、記憶に新しいところです。まさにシンデレラボーイ。
武内Pがモバマスの人気復興のキーマンだった、と言っても過言ではない、はず!


まあ、人気が出てしまったことでの不平不満もあったと思いますが……
視聴者の中には、「もっとプロデューサーに活躍してほしかった」と感じた人が、何人かいたでしょう。
俺もそう感じた場面はいくつかありました。
しかし、モバマスだけに限らず、アイドルマスターという作品において、プロデューサーはあくまでアイドルを手助けする存在であり、実際に壁を乗り越えるのはアイドル自身の力ではなくてはならない、といったような明確なテーマ、ルールがあるのではないかと。
本家アイマスのプロデューサーも、要所要所で頼れる場面は見せつつも、プロデューサーの力だけで事態を解決してしまった、なんて場面はなかったと記憶しています。


アイドルマスターの主役はアイドルである。


プロデューサーは「主人公」ではありません。そこを踏まえると、物足りなさも幾分か解消される気がします。









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あとは、CP以外のアイドルたちも出てきてくれたのがうれしかったですね!!


今まではCDデビューが発表→担当声優が決定といった流れが定番だったので、
急にアニメに出てきて急に喋り出したときはびっくりだよ!
特に、「俺の担当は出番ないだろうなー」と諦めかけていたP達は、驚きも半端なかったんじゃないかと!
俺も、かな子の次に好きな早苗さんが喋って歓喜しました!
あとはもりくぼに声ついてくれたら言うことないよ……
あ、できればこずえちゃんにも……(欲は深い)





と、ここまで肯定的な感想を並べてきましたが、長くなりそうなので続きは後編で。
ひとくくりにして感想を述べるならもちろん「面白かった!」と拍手できるレベルですが、
まったく不満がなかったかと問われれば、首を縦に振ることはできないわけでして。
後編では、その辺に触れていきたいと思います。