遊戯王 New stage サイドH エピローグ
ジェンスの場に残された伏せカード。
それは輝王が発動したものと同じ<イージーチューニング>だった。
<大将軍 紫炎>の効果を忘れていたわけではないが……やはり、このターンで終わるはずがないという驕りがあったのだろう。
結果、彼は負けた。
それは輝王が発動したものと同じ<イージーチューニング>だった。
<大将軍 紫炎>の効果を忘れていたわけではないが……やはり、このターンで終わるはずがないという驕りがあったのだろう。
結果、彼は負けた。
気付いていた。
サイコデュエリストとして目覚めたのをきっかけに、チームサティスファクションとのデュエルに負け、光坂と出会い……レビン・ハウンツは変わってしまった。
いや、レビンが変わった最大の原因は――やはり「アレ」なのだろう。
サテライトを救う、という目的こそ違えていないが、それを達成するために取った手段は、以前の彼からは考えられないようなものばかりだった。
ジェンスの背中に付きまとい、ジェンスと共に肩を並べた少年は、もういない。
それでも、ジェンスはレビンのために戦いたかった。
いつの日か、昔のように笑いあえる日が来ることを信じて。
いや、レビンが変わった最大の原因は――やはり「アレ」なのだろう。
サテライトを救う、という目的こそ違えていないが、それを達成するために取った手段は、以前の彼からは考えられないようなものばかりだった。
ジェンスの背中に付きまとい、ジェンスと共に肩を並べた少年は、もういない。
それでも、ジェンスはレビンのために戦いたかった。
いつの日か、昔のように笑いあえる日が来ることを信じて。
「あ……」
ジェンスが最後に見せた笑みを目にして、切の体から喜びが急速に失われていった。
とうとう、切はかつての仲間を倒してしまった。
理想のために、様々なものを犠牲にして歩んできた彼らを、止めてしまったのだ。
覚悟はしていたものの、やはり戸惑いは隠せない。
「――そんな顔をするな」
切の表情を見て、ジェンスが優しげな声で言葉を投げる。
「俺に構わず進め。それが、お前の決めた道なんだろう?」
このデュエルの中で、幾度となく揺らいだ切の決意。
もう後悔は許されない。迷うことはできない。
「……うむ」
自分のために道を開けてくれた旧友と、
「――行くぞ、切」
共に戦うと言ってくれた、パートナーのためにも。
ジェンスが最後に見せた笑みを目にして、切の体から喜びが急速に失われていった。
とうとう、切はかつての仲間を倒してしまった。
理想のために、様々なものを犠牲にして歩んできた彼らを、止めてしまったのだ。
覚悟はしていたものの、やはり戸惑いは隠せない。
「――そんな顔をするな」
切の表情を見て、ジェンスが優しげな声で言葉を投げる。
「俺に構わず進め。それが、お前の決めた道なんだろう?」
このデュエルの中で、幾度となく揺らいだ切の決意。
もう後悔は許されない。迷うことはできない。
「……うむ」
自分のために道を開けてくれた旧友と、
「――行くぞ、切」
共に戦うと言ってくれた、パートナーのためにも。