にわかオタクの雑記帳

にわかオタクがそのときハマっていることを書き殴るブログです 主にアニメ・ゲーム中心

デュエルモンスターズ CrossCode ep-8th プロローグ-2

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「<聖刻神龍-エネアード>の効果発動……手札の<神龍の聖刻印>と<エレキテルドラゴン>をリリースすることで、<炎王神獣 ガルドニクス>と伏せカードを破壊する! 聖王の輝きの前にひれ伏せ――神皇葬滅破!」

<聖刻神龍-エネアード>
エクシーズ・効果モンスター
ランク8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2400
レベル8モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
自分の手札・フィールド上のモンスターを任意の数だけリリースし、
リリースしたモンスターの数だけフィールド上のカードを破壊する。

「出たぁーッ! <聖刻神龍-エネアード>の強烈な効果が炸裂ゥ! これで、牧尾選手のフィールドはがら空きだァーッ!」
「くそっ、俺の<ミラーフォース>が……!」
「フッ。<エネアード>の召喚に何のリアクションも起こさなかったことで、君の伏せカードが攻撃反応型の罠カードというのは読めていたよ。ブラフにしては、自信に満ち溢れた色を漂わせていたからな。<炎王神獣 ガルドニクス>はカードの効果によって破壊された時、自身を特殊召喚してフィールド上のモンスターを全て破壊する効果を持つが、それが発動するのは次のスタンバイフェイズだ。<エネアード>の召喚を許した時点で、君の運命は決定している」

<炎王神獣 ガルドニクス>
効果モンスター
星8/炎属性/鳥獣族/攻2700/守1700
このカードがカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、
次のスタンバイフェイズ時にこのカードを墓地から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚に成功した時、
このカード以外のフィールド上のモンスターを全て破壊する。
また、このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
デッキから「炎王神獣 ガルドニクス」以外の
「炎王」と名のついたモンスター1体を特殊召喚できる。

「……まだ分からないぜ? 俺の手札に<バトルフェーダー>か<速攻のかかし>があれば、このターンは凌げる」

<バトルフェーダー>
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻   0/守   0
相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、バトルフェイズを終了する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、
フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。

<速攻のかかし>
効果モンスター
星1/地属性/機械族/攻   0/守   0
相手モンスターの直接攻撃宣言時、このカードを手札から捨てて発動する。
その攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了する。 

「――これまでのプレイングに泥を塗るような真似はやめろ。その言葉は、何の対抗策もありませんと言っていることと同義だぞ。潔くない」
「…………っ」
「私に敗北したことを糧に、神獣を扱うにふさわしい強さを手に入れるといい。もっとも、君がさらなる強さと得たとしても、私の敗北はあり得ないだろうがね。では、このデュエルに幕を下ろすとしよう。バトルフェイズに移行する」
「牧尾選手のライフポイントはわずかに1000! この攻撃を防げるのかァーッ!?」
「――<聖刻神龍-エネアード>でダイレクトアタック。九皇神罰撃!」
「くっ……うわああああああああっ――」
「……決着ゥーッ! ワールドデュエルトーナメント関東Cブロック予選を勝ち抜いたのはッ! 全てが謎に包まれた孤高のデュエリスト! 仮面の<聖刻>使い、竜王だァーッ!」
 声がかすれんばかりの実況に、観客からは盛大な歓声が上がる。先程までデュエルを盛り上げていた立体映像が消え、勝者となった<聖刻>使い、竜王デュエルディスクを携帯モードへ移行させる。目の前には、圧倒的な敗北に打ちひしがれる少年がいたが、声をかけるほどの興味はわかなかった。
 竜王は、真紅のマントを翻し、熱気に包まれた会場を後にする。その素顔は、竜の顎を模した黄金の仮面――いや、兜と表現した方が正しいだろうか。後頭部までをすっぽり覆った黄金の兜によって、素顔を見ることは叶わない。真紅のマントの下は、中世西欧の貴族が身に付けていそうな白金の衣装に包まれており、ゆったりとした作りの衣服のせいで性別すらも判別としない。
 まるで剣と魔法の世界からタイムスリップしてきたかのような風貌の中で、左腕に装着された科学文化発展の象徴とも言えるデュエルディスクが、異質な存在感を放っていた。
 そんな竜王の背中に注がれる、熱い視線がひとつ。
「見つけた……! あの人こそ、僕のお師匠様にふさわしい……!」