にわかオタクの雑記帳

にわかオタクがそのときハマっていることを書き殴るブログです 主にアニメ・ゲーム中心

遊戯王 New stage サイドT 3

「わたしのターン」
 竜美のフィールドにはモンスターが3体。守りを固めるにも限界がある。
 なら、攻勢に転じるしかない。
 そんなティトの考えに応えるように、ドローしたカードは状況を打開するためのモンスターだった。
「<ウォーターハザード>を発動。自分フィールド上にモンスターがいないとき、手札からレベル4以下の水属性モンスターを特殊召喚出来る。わたしはこのカードの効果で、<氷結界の守護陣>を特殊召喚
 ティトのフィールドを、小規模な津波が覆う。
 波が引いたあと、そこには宝具で身を固めた狐の姿があった。

<ウォーターハザード>
永続魔法
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、
手札からレベル4以下の水属性モンスター1体を特殊召喚する事ができる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

<氷結界の守護陣>
チューナー(効果モンスター)
星3/水属性/水族/攻 200/守1600
自分フィールド上にこのカード以外の
「氷結界」と名のついたモンスターが表側表示で存在する限り、
このカードの守備力以上の攻撃力を持つ
相手モンスターは攻撃宣言をする事ができない。

「そして、<氷結界の破術師>を通常召喚」
 橙色の法衣を纏った銀髪の僧侶が、<氷結界の守護陣>の隣に降り立つ。

<氷結界の破術師>
効果モンスター
星3/水属性/魔法使い族/攻 400/守1000
自分フィールド上にこのカード以外の「氷結界」と名のついたモンスターが
表側表示で存在する限り、お互いに魔法カードはセットしなければ発動できず、
セットしたプレイヤーから見て次の自分のターンが来るまで発動する事はできない。

「<氷結界の破術師>に<氷結界の守護陣>をチューニング」
 蒼の狐が身につける宝具が輝き、僧侶の体を覆っていく。

「全てを砕く絶氷の牙――シンクロ召喚。吼えろ、<氷結界の虎王ドゥローレン>」

 ティトと竜美の間を隔てるように、氷の壁が出現する。
 その壁を内側から砕き、現れる重厚な黒の鎧を纏った虎王。
<氷結界の虎王ドゥローレン>の咆哮が、炎の恐竜たちを委縮させる。

<氷結界の虎王ドゥローレン>
シンクロ・効果モンスター(準制限カード)
星6/水属性/獣族/攻2000/守1400
チューナー+チューナー以外の水属性モンスター1体以上
1ターンに1度、自分フィールド上に表側表示で存在する
カードを任意の枚数手札に戻すことができる。
このカードの攻撃力はこのターンのエンドフェイズ時まで、
この効果で手札に戻したカードの枚数×500ポイントアップする。

シンクロ召喚、か。これでようやくウォーミングアップが出来そうね」
 言葉面からは余裕が感じられるが、竜美の表情は厳しい。
「<ドゥローレン>の効果発動。自分フィールド上に表側表示で存在するカードを手札に戻し、戻した枚数×500ポイント攻撃力を上昇させる。わたしは<ウォーターハザード>を手札に戻す」
 <ウォーターハザード>が氷の粒に変化し、柔らかな風に乗って虎王の牙に収束していく。
「――フリージング・リインフォース
 その牙は、恐竜たちの爪など比較にならないほどに鋭く、荒々しく研磨される。
 <ウォーターハザード>を戻したことにより、<氷結界の虎王ドゥローレン>の攻撃力は500ポイントアップし、2500。
「戦闘。<ドゥローレン>で<ジュラック・グアイバ>を攻撃。フロストファング・ブリザード
 雄々しく吠えた<氷結界の虎王ドゥローレン>が、恐竜の群れに目がけて跳ぶ。
 瞬時に間合いを詰め、<ジュラック・グアイバ>を氷の牙が襲う。
 首の根元を抉られ、断末魔を上げた首長竜がゲームから退場する。

【竜美LP4000→3200】

 獲物をしとめた虎の王は、軽やかにティトのフィールドへと戻る。
「――ッ。やってくれるじゃない」
「……わたしのターンは、これで終わり」
 <氷結界の虎王ドゥローレン>の攻撃力上昇効果はエンドフェイズまで。氷の牙が虚空に霧散していく。
 さすがにこれで形勢逆転できたと思うほど、ティトは楽観的ではない。
 竜美の場に残るのは2体の恐竜。いくらでも手の打ちようはある。

【ティトLP2300】 手札3枚
場:氷結界の虎王ドゥローレン(攻撃)、伏せ1枚
【竜美LP3200】 手札5枚
場:ジュラック・ヴェロー(攻撃)、ジュラック・イグアノン(攻撃)