事実は小説より奇なり【簡易デュエルレポ】
~前フリ~
うでっきさん「ジェムナイトマスター・ダイヤで決着付けたいなー」
俺「いや無理でしょw 強いけどさすがに融合素材3体は重い」
俺「もし俺が勝ち誇ってる状況で、ダイヤ召喚して逆転勝利したら、ジェムナイトに完全敗北を認めるよ(キリッ」
―そして迎えたマッチ三戦目―
正直、我が星の騎士団、セイクリッドは追い詰められていた。
手札は1枚。フィールドにモンスターは無し。残りライフは2500くらい。
うでっきさんが融合ジェムナイトを出してきた場合、一撃で敗北に陥る状況だった。
そんな絶望的な状況で、うでっきさんはジェムナイト・ジルコニアを呼び出してきた。
ジルコニアは効果を持たない代わりに、攻撃力2900という高打点を誇るモンスター。
俺の伏せカードは1枚だが……残念ながらジルコニアに対しては意味を為さないカードだった。
だが、うでっきさんはさらに動いた。
うでっきさん「これならいける――墓地からフュージョン回収して、発動!」
「来い! ジェムナイトマスター・ダイヤ!」
まさか、本当に呼んでくるなんて……俺は驚愕すると同時――
内心でほくそ笑んでいた。
俺を葬らんと攻撃態勢に入るダイヤ。
この攻撃が通れば、当然俺のライフはゼロだが、
俺「ダイヤでのフィニッシュブローにこだわったのがアダになったな! そいつは効果モンスターだ!」
「ジルコニアに対して」は機能しなかった伏せカードだが、「ダイヤに対して」なら強力な抑止力となる。
俺「デモンズ・チェーン発動! ダイヤの効果と攻撃を封じる!」
俺は確信していた。
ここでダイヤの動きを封じれば、まだ勝機はある。
残された手札1枚は、エクシーズ・リボーン。うでっきさんが発動した手札抹殺によって引いたカードだ。
ダイヤを召喚したため、うでっきさんの手札も少ない。次のターン、エクシーズ・リボーンを伏せて、墓地のプレアデスを蘇生すれば、この状況を引っ繰り返せる。
俺の希望を乗せて、効果モンスターの体を縛る悪魔の鎖が、ジェムナイトマスター・ダイヤを捕える――
その瞬間。
騎士の姿が、消えた。
俺「なん……だと……!?」
俺は焦りを顕わにする。バカな、デモンズ・チェーンは確実にダイヤを捕えたはず。
うでっきさんはこのデュエルですでにサイクロンを使った……いや、それ以前にサイクロンがあるなら攻撃をする前に発動しているはず。
なら、どうして……何故ダイヤは消えた!?
答えは、うでっきさんが発動した伏せカードにあった。
ジェム・エンハンスによるサクリファイス・エスケープ――
真実を知った俺の前に、消えたはずのダイヤが姿を現す。
そして、煌めく剣の一閃が、俺のライフを斬り捨てるのだった。
もう小説の結末これでいいだろ……カッコよすぎる……
見事なフラグ回収っぷりに、みんなで爆笑しました。
俺のセイクリッドは、うでっきさんのジェムナイトに完全敗北したことを認めます。
この先一生勝てないような気がするわ……
~おまけ~
俺「貪欲な壺発動! 墓地のホープとホープレイ、その他3体のモンスターを戻すぜ!」
俺「そして2枚ドローする!」
穂しトラル「待て遊馬。ドローでエクシーズ・リボーンを引くかもしれない。ホープは墓地に残しておくんだ」
穂しトラル「相手のユベル第二形態を倒せるのは、ホープレイとZWしかない……」
穂しトラル「その2枚を引いた時のことを考えるんだ」
俺「そんな都合のいい展開があるかよ! 戻すモンスターは変えないっての! ドロー!」
つエクシーズ・リボーン
つZW-一角獣皇槍
穂しトラル「何か言うことはあるか?」
え? 事実ですけと何か?
まったく、エンターティナーってのは辛いぜ(白目