にわかオタクの雑記帳

にわかオタクがそのときハマっていることを書き殴るブログです 主にアニメ・ゲーム中心

遊戯王 New stage サイドS 10-5

「僕のターン、ドロー。スタンバイフェイズに<ヴァイロン・オーム>の効果で除外した<ヴァイロン・マテリアル>を手札に加えるよ。そして、<ヴァイロン・キューブ>を召喚」

<ヴァイロン・マテリアル>
装備魔法
「ヴァイロン」と名のついたモンスターにのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力は600ポイントアップする。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが墓地へ送られた場合、
デッキから「ヴァイロン」と名のついた魔法カード1枚を手札に加える事ができる。

 信二が呼びだしたのは、<ヴァイロン>――名前の通り、立方体から頭と両手を生やしたモンスターだった。正面には眩い輝きを放つランプが埋め込んである。

<ヴァイロン・キューブ>
チューナー(効果モンスター)
星3/光属性/機械族/攻 800/守 800
このカードが光属性モンスターのシンクロ召喚に使用され墓地へ送られた場合、
自分のデッキから装備魔法カード1枚を選択し、手札に加える事ができる。

「さらに魔法カード<二重召喚>を発動。このターン、僕は2回まで通常召喚を行える。<インヴェルズの贄>を召喚だ」

<二重召喚>
通常魔法
このターン自分は通常召喚を2回まで行う事ができる。

 <二重召喚>……創志のデッキにも入っているカードだ。
 増やした召喚権によって現れたのは、他の<インヴェルズ>モンスター同様、黒い甲殻に身を包み、手足が歪な方向に折れまがった特異なモンスターだった。甲殻の色もところどころが禿げており、死臭を漂わせている。

<インヴェルズの贄>
効果モンスター(オリジナルカード)
星1/闇属性/悪魔族/攻0/守0
このカードをリリースして「インヴェルズ」と名のついたモンスターの
アドバンス召喚に成功した時、自分のデッキからレベル1の
「インヴェルズ」と名のついたモンスター1体を手札に加えることができる。

「今度はこっちだ。<インヴェルズの門番>と<贄>に、<ヴァイロン・キューブ>をチューニング」
「――シンクロ召喚!?」
 出てくるのは<インヴェルズ>か、それとも<ヴァイロン>か。
 いずれにしろ、強敵であることは間違いない。
「遥か天上の観測者よ! 未来を嘆き憂うのならば、その力を持って世界を是正せよ! シンクロ召喚……正せ! <ヴァイロン・エプシロン>!!」
 エフェクト光が四散し、白と黒で彩られた両翼が広がる。
 星のように輝く円形のオブジェを背負い、人のそれによく似た5本の指を開きながら、機械仕掛けの天使がフィールド上に舞い降りた。

<ヴァイロン・エプシロン>
シンクロ・効果モンスター
星8/光属性/天使族/攻2800/守1200
光属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードに装備した装備カードを
魔法・罠・効果モンスターの効果の対象にする事はできない。
1ターンに1度、このカードに装備された装備カード1枚を墓地へ送る事で、
相手フィールド上に存在するモンスター1体を選択して破壊する。

 <ヴァイロン・エプシロン>は、<インヴァルズ・ギラファ>の禍々しさとは正反対の、神々しさを纏っている。
 対極にあるはずの2つの存在を束ね上げ、己の力として使役する信二。
 未だ<A・ジェネクス>の力を完全には使いこなせていない創志とは雲泥の差だ。
 ――それでも、負けるわけにはいかない!
「まずは<ヴァイロン・キューブ>の効果を発動だ。このカードが光属性のシンクロモンスターシンクロ召喚に使用され墓地に送られたとき、自分のデッキから装備魔法カードを1枚手札に加えることができる。僕は<ヴァイロン・マテリアル>を手札に加えるよ」
 信二のデッキから1枚のカードが飛びだし、それを引き抜いて手札に加える。
「次に、<ヴァイロン・マテリアル>を<エプシロン>に装備し、<エプシロン>の効果を発動する。1ターンに1度、このカードに装備された装備カードを墓地に送ることで、相手モンスターを1体破壊する!」
 機械天使に装備された<ヴァイロン・マテリアル>が光の矢へと姿を変え、音もなく発射される。
「破壊するのは<A・ジェネクス・チェンジャー>だ――セイント・アロー!」
 目では追えないほどの速度で飛んできた光の矢は、<A・ジェネクス・チェンジャー>の胸に風穴を開ける。ぐらり、と体がよろめき、砕け散る機械兵。
 機械族モンスターが破壊されたことで、永続魔法<マシン・デベロッパー>にジャンクカウンターが2つ乗る。
「チッ……<ボルキャノン>を残して戦闘ダメージを取るつもりか!」
「さすがにそれくらいは分かるか。もう時間も残されてないしね……<ヴァイロン・マテリアル>の効果発動。このカードが墓地に送られた場合、デッキから<ヴァイロン>と名のついた魔法カード1枚を手札に加えることができる。僕は3枚目の<マテリアル>をサーチ」
 これで、実質<ヴァイロン・エプシロン>の効果をノーコストで発動したことになる。
「これで決まるかな? 僕は<ヴァイロン・エプシロン>に、2枚の<ヴァイロン・マテリアル>を装備。攻撃力は1200ポイント上がって、4000だ」
 もちろん、<ヴァイロン・エプシロン>の攻撃を通せば創志は負ける。
 創志の場にある伏せカードに視線をやりながら、信二はこちらの動きを探るような表情を見せる。
「……決まると思ってんなら、やってみろ!」