遊戯王 New stage サイドM 9-4
「わたしのターンだね。ドロー。<銀幕の鏡壁>は維持せずに破壊する」
<銀幕の鏡壁>は強力な永続罠カードだが、フィールドに残すためには多大な経費が必要となる。さすがに2000ものライフを払うのは痛かったのか、ティトは躊躇なく<銀幕の鏡壁>を破壊した。
「――わたしは手札の<氷結界の番人ブリズド>、<氷結界の番人スノウ>、そして<氷結界の虎将ガンターラ>を見せ、あなたの<ライトロード・バリア>を選択してこのカードを発動する。<氷結界の三方陣>」
リソナの<ライトロード・バリア>を囲むように、淡い光を放つ雪の結晶を模した陣が形成される。
<銀幕の鏡壁>は強力な永続罠カードだが、フィールドに残すためには多大な経費が必要となる。さすがに2000ものライフを払うのは痛かったのか、ティトは躊躇なく<銀幕の鏡壁>を破壊した。
「――わたしは手札の<氷結界の番人ブリズド>、<氷結界の番人スノウ>、そして<氷結界の虎将ガンターラ>を見せ、あなたの<ライトロード・バリア>を選択してこのカードを発動する。<氷結界の三方陣>」
リソナの<ライトロード・バリア>を囲むように、淡い光を放つ雪の結晶を模した陣が形成される。
<氷結界の三方陣> 通常魔法 手札の「氷結界」と名のついたモンスター3種類を相手に見せ、 相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して発動する。 選択した相手のカードを破壊し、 自分の手札から「氷結界」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。
「な、なんですそのカードは!?」
「<氷結界の三方陣>は手札の<氷結界>と名のつくモンスターを3種類見せることで、選択したカードを破壊し、手札から<氷結界>モンスター1体を特殊召喚するの。来て、<氷結界の虎将ガンターラ>」
陣に沿うように青い光が駆け抜け、<ライトロード・バリア>が砕け散る。
同時に、修練の果てに手にした風格を漂わせた褐色の僧侶が、両目を閉じたまま戦いの場へと現れた。
「<氷結界の三方陣>は手札の<氷結界>と名のつくモンスターを3種類見せることで、選択したカードを破壊し、手札から<氷結界>モンスター1体を特殊召喚するの。来て、<氷結界の虎将ガンターラ>」
陣に沿うように青い光が駆け抜け、<ライトロード・バリア>が砕け散る。
同時に、修練の果てに手にした風格を漂わせた褐色の僧侶が、両目を閉じたまま戦いの場へと現れた。
<氷結界の虎将ガンターラ> 効果モンスター 星7/水属性/戦士族/攻2700/守2000 自分のエンドフェイズ時、自分の墓地に存在する 「氷結界の虎将 ガンターラ」以外の「氷結界」と名のついた モンスター1体を選択して特殊召喚する事ができる。 この効果は1ターンに1度しか使用できない。
「わわぁ! リソナのバリアが!」
金髪の少女は驚き飛び退くが、先のターンを鑑みると、過剰な演技のようにも見える。
「これで、<ライトロード>を守る壁はなくなったか」
「うん」
輝王の指摘に珍しく反応したティトが、浅く首を振る。
「<ウォーターハザード>を発動。<ドゥローレン>の効果で手札に戻し、攻撃力を上げるね」
<氷結界の虎王ドゥローレン>と永続魔法のシナジーは抜群だ。ほぼ毎ターン、攻撃力を上げることができる。
「戦闘だよ。<ドゥローレン>で<ルミナス>を攻撃。フロストファング・ブリザード」
再び氷の牙を作り出した白き獣が、新たな標的に向かって跳躍する。
光の召喚師は両手を前に突き出し、防御のための魔法陣を作り出す。
しかし、虎王の雄叫びひとつで、魔法陣は音もなく消し飛ぶ。
荒々しい氷の牙が、<ライトロード・サモナー ルミナス>の体に容赦なく襲いかかるが――
「……仕方ないです! 罠カード<ガード・ブロック>を発動! 自分への戦闘ダメージを0にして、カードを1枚ドローするです」
まさに噛み砕かれようとしていた召喚師の姿が、突如として消える。
金髪の少女は驚き飛び退くが、先のターンを鑑みると、過剰な演技のようにも見える。
「これで、<ライトロード>を守る壁はなくなったか」
「うん」
輝王の指摘に珍しく反応したティトが、浅く首を振る。
「<ウォーターハザード>を発動。<ドゥローレン>の効果で手札に戻し、攻撃力を上げるね」
<氷結界の虎王ドゥローレン>と永続魔法のシナジーは抜群だ。ほぼ毎ターン、攻撃力を上げることができる。
「戦闘だよ。<ドゥローレン>で<ルミナス>を攻撃。フロストファング・ブリザード」
再び氷の牙を作り出した白き獣が、新たな標的に向かって跳躍する。
光の召喚師は両手を前に突き出し、防御のための魔法陣を作り出す。
しかし、虎王の雄叫びひとつで、魔法陣は音もなく消し飛ぶ。
荒々しい氷の牙が、<ライトロード・サモナー ルミナス>の体に容赦なく襲いかかるが――
「……仕方ないです! 罠カード<ガード・ブロック>を発動! 自分への戦闘ダメージを0にして、カードを1枚ドローするです」
まさに噛み砕かれようとしていた召喚師の姿が、突如として消える。
<ガード・ブロック> 通常罠 相手ターンの戦闘ダメージ計算時に発動する事ができる。 その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になり、 自分のデッキからカードを1枚ドローする。
「<ガード・ブロック>? 妙なカードを入れていますね」
ここまでリソナは<ライトロード>とそれに関連したカードしか使っていなかった。確かに<ガード・ブロック>は多くのデッキで効果を発揮できる優秀なカードではあるが……セラが違和感を覚えるのも無理はないかもしれない。
「――怖がっているのかもしれないな」
「怖がっている?」とセラが問い返してくるが、輝王はそれ以上話す気はなかった。
戦闘ダメージを打ち消す。
相手がサイコデュエリストだった場合、ダイレクトアタックというものはそれだけで大きな被害を受けることになる。抗う術を持たない輝王のような人間はなおさらだ。
纏う雰囲気ゆえに失念しがちだが、リソナはまだ子供なのだ。強大なモンスターから放たれる実体を持った攻撃を怖がらないほうがおかしい。
……とは言っても、これらは全て輝王の推測にすぎない。単純にドローを目的にして<ガード・ブロック>を採用しているのかもしれない。
「でも、<ルミナス>は破壊できた。次は<ガンターラ>で<ウォルフ>を攻撃」
右手に青い炎を宿した僧が、カッと両目を見開く。
「氷炎掌破(ひょうえんしょうは)」
一度の跳躍で<ライトロード・ビースト ウォルフ>との距離をゼロにした<氷結界の虎将ガンターラ>は、その右手で狼の頭を掴む。
途端、獣の戦士の体が青い炎に包まれ、数瞬で燃やしつくされる。
ここまでリソナは<ライトロード>とそれに関連したカードしか使っていなかった。確かに<ガード・ブロック>は多くのデッキで効果を発揮できる優秀なカードではあるが……セラが違和感を覚えるのも無理はないかもしれない。
「――怖がっているのかもしれないな」
「怖がっている?」とセラが問い返してくるが、輝王はそれ以上話す気はなかった。
戦闘ダメージを打ち消す。
相手がサイコデュエリストだった場合、ダイレクトアタックというものはそれだけで大きな被害を受けることになる。抗う術を持たない輝王のような人間はなおさらだ。
纏う雰囲気ゆえに失念しがちだが、リソナはまだ子供なのだ。強大なモンスターから放たれる実体を持った攻撃を怖がらないほうがおかしい。
……とは言っても、これらは全て輝王の推測にすぎない。単純にドローを目的にして<ガード・ブロック>を採用しているのかもしれない。
「でも、<ルミナス>は破壊できた。次は<ガンターラ>で<ウォルフ>を攻撃」
右手に青い炎を宿した僧が、カッと両目を見開く。
「氷炎掌破(ひょうえんしょうは)」
一度の跳躍で<ライトロード・ビースト ウォルフ>との距離をゼロにした<氷結界の虎将ガンターラ>は、その右手で狼の頭を掴む。
途端、獣の戦士の体が青い炎に包まれ、数瞬で燃やしつくされる。
【リソナLP3400→2800】
「……っ」
リソナは降りかかってくる火の粉を払う。
その顔が少し青ざめて見えたのは、輝王の錯覚だろうか。
「エンドフェイズに移行するね。<ガンターラ>の効果で、墓地から<氷結界の風水師>を守備表示で特殊召喚」
<氷結界の虎将ガンターラ>が、両の平手を胸の前で合わせ、経らしきものを唱える。
すると、八角形の鏡で顔を隠しながらしゃがみこむ、<氷結界の風水師>が現れた。
――チューナーモンスターを蘇生し、リソナの次手に備えるか。隙がないな。
リソナは降りかかってくる火の粉を払う。
その顔が少し青ざめて見えたのは、輝王の錯覚だろうか。
「エンドフェイズに移行するね。<ガンターラ>の効果で、墓地から<氷結界の風水師>を守備表示で特殊召喚」
<氷結界の虎将ガンターラ>が、両の平手を胸の前で合わせ、経らしきものを唱える。
すると、八角形の鏡で顔を隠しながらしゃがみこむ、<氷結界の風水師>が現れた。
――チューナーモンスターを蘇生し、リソナの次手に備えるか。隙がないな。
【ティトLP4000】 手札4枚
場:氷結界の虎王ドゥローレン(攻撃)、氷結界の虎将ガンターラ(攻撃)、氷結界の風水師(守備)
【リソナLP2800】 手札3枚
場:ライトロード・ウォリアー ガロス(攻撃)、伏せ1枚
場:氷結界の虎王ドゥローレン(攻撃)、氷結界の虎将ガンターラ(攻撃)、氷結界の風水師(守備)
【リソナLP2800】 手札3枚
場:ライトロード・ウォリアー ガロス(攻撃)、伏せ1枚