遊戯王 New stage サイドH 4
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
喉が潰れるくらいに叫ぶ。悲鳴を上げる。
どうして。
どうして。
どうして。
どうして。
どうして。
姫花が正気を保つのは不可能だった。
錯乱した思考の中で、強く思うのは――友永切は死んではいけないということ。
切は、必要な人間だ。
レボリューションにとっても、自分にとっても。
だから、切は死んではいけない。
喉が潰れるくらいに叫ぶ。悲鳴を上げる。
どうして。
どうして。
どうして。
どうして。
どうして。
姫花が正気を保つのは不可能だった。
錯乱した思考の中で、強く思うのは――友永切は死んではいけないということ。
切は、必要な人間だ。
レボリューションにとっても、自分にとっても。
だから、切は死んではいけない。
「ごめんね、ヒメちゃん」
高良の腕の中で、切が呟いた。
「ごめんね、ヒメちゃん。ごめんね……わたし、みんなに嘘ついてた。わたし――ごほっ!」
切がせき込み、その口から鮮血が吹き出す。
「切! もういい! しゃべるな! 今すぐ医者に――」
両腕を震わせながら、高良が叫ぶ。
「――わたし、レボリューションが壊れていくのが怖かったの。みんなが……みんなが笑っていられる場所が……消えていってるようで……怖かった……」
「切!」
高良の制止にも、切は言葉を止めない。
「だから、ヒノくんに会って……それで、止めてもらおうと思った。最初は利害が一致しただけで……ヒノくんのこと、すごく嫌いだった。なんでも自分だけでやろうとしてて、そのくせわたしには優しくて……まるで、誰かさんを見ているみたいだった」
息を荒げながら、それでも笑顔は絶やさぬまま、切は語り続ける。
レビンの姿が、姫花の頭の中をかすめた。
「でも今は……ヒノくんが好きになっちゃったから……だから、助けに来ちゃった」
「切……」
高良の声が震える。涙がとめどなく流れる。
その光景を、姫花は茫然と眺めていた。
「ごめんね、ヒメちゃん。わたし、ヒメちゃんのことも大好き……でもヒノくんのことも大好きだから……だから――」
続く言葉はなかった。
切の右腕が、力無く垂れさがる。
高良が何かを叫んだ気がする。
しかし、姫花の耳には届かなかった。
そのとき彼女は――「友永切」を生かす方法を必死に考えていたのだから。
「ごめんね、ヒメちゃん。ごめんね……わたし、みんなに嘘ついてた。わたし――ごほっ!」
切がせき込み、その口から鮮血が吹き出す。
「切! もういい! しゃべるな! 今すぐ医者に――」
両腕を震わせながら、高良が叫ぶ。
「――わたし、レボリューションが壊れていくのが怖かったの。みんなが……みんなが笑っていられる場所が……消えていってるようで……怖かった……」
「切!」
高良の制止にも、切は言葉を止めない。
「だから、ヒノくんに会って……それで、止めてもらおうと思った。最初は利害が一致しただけで……ヒノくんのこと、すごく嫌いだった。なんでも自分だけでやろうとしてて、そのくせわたしには優しくて……まるで、誰かさんを見ているみたいだった」
息を荒げながら、それでも笑顔は絶やさぬまま、切は語り続ける。
レビンの姿が、姫花の頭の中をかすめた。
「でも今は……ヒノくんが好きになっちゃったから……だから、助けに来ちゃった」
「切……」
高良の声が震える。涙がとめどなく流れる。
その光景を、姫花は茫然と眺めていた。
「ごめんね、ヒメちゃん。わたし、ヒメちゃんのことも大好き……でもヒノくんのことも大好きだから……だから――」
続く言葉はなかった。
切の右腕が、力無く垂れさがる。
高良が何かを叫んだ気がする。
しかし、姫花の耳には届かなかった。
そのとき彼女は――「友永切」を生かす方法を必死に考えていたのだから。
そこから先のことは記憶にない。
気付けば、見覚えのない2つの死体が目の前に転がっていた。
気付けば、見覚えのない2つの死体が目の前に転がっていた。
「なんて惨状じゃ……一体、誰がこんなことを」
鮮血が飛び散った廃墟ビルで、「友永切」は苦々しげに呟いた。
かつての自分を捨て、彼女から聞いた過去を元に――
少女は、友永切となった。
かつての自分を捨て、彼女から聞いた過去を元に――
少女は、友永切となった。