「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！」 喉が潰れるくらいに叫ぶ。悲鳴を上げる。 どうして。 どうして。 どうして。 どうし…

虫の鳴き声ひとつしない、静かな夜だった。 「ようやく尻尾を掴んだよ。高良火乃――セキュリティ本部の捜査官。ここ最近僕たちの周辺を嗅ぎまわっていた犯人だ。予想していたより随分と情報が流れているようでね……こちらのアジトを知られている可能性もある」…

「あー、えと、こんにちは。ん？ はじめましてのほうがいいのかしら……いや、やっぱりわたしの見惚れるような極上の笑顔とこんにちは、のほうがとてもいい印象を与えられるに違いないわ――というわけで、こんにちはお嬢さん。わたしとお茶しない？」 長々とし…

ジェンスが右腕を上げていく動作が、切にはコマ送りの映像のように見えた。 そうだ。 自分の名前は、友永切。レボリューションのメンバーだった人間だ。 かつての仲間たちが行おうとしている悪事を止めるために、ここに来たのだ。 それは、本当か？ ジェンス…