にわかオタクの雑記帳

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にわかのFGOプレイ記 異端なるセイレム感想

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年内間に合うのか……?なんて不安の声を吹き飛ばすように早期実装となった、
1.5部最後の断章、異端なるセイレム
これまでの実装ペースから考えてもクリスマスイベントが先だと思っていただけに、
うれしい誤算でした。

少年漫画らしい熱さと切なさがあった英霊剣豪七番勝負とは打って変わり、
疑念が渦巻く不穏な空気に包まれたセイレム。
事前のキーワードから重苦しいシナリオになりそうな予想がされ、
さらにクトゥルフが絡んでくるとなれば、一体どんな狂気が待ち構えているのか……
FGOのメインクエストはどれも期待に胸を膨らませながら始めるのですが、
今回の「楽しみ」はいつもとは少し違ったテイストだったと思います。


以下、ネタバレを含みますので未クリアの方はご注意を。

 

 

 

 

 

 

 

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いざ蓋を開けてみると、閉鎖空間での人間同士の疑心暗鬼具合というか、
「何を信じればいいのか」といった視認できない霧がかかった状態、
少しずつずれていく歯車、顔を覗かせる狂気といった舞台作りが完璧でした。
これまでのシナリオとは明らかに違った脅威。
新たな情報が提示されるたびに深まる謎。
メインクエストでは初めての時限式でのシナリオ解放も雰囲気作りに一役買っていて、
いつも以上に先の展開予想や考察が盛り上がっていた印象があります。

 


今までは味方陣営にある種の聖域があったというか、
ゲームのシステム上、ユニットとして実装されているキャラは永久的に退場させられない、つまり死亡させることができなかったんですよね。
カルデア所属のサーヴァントは、仮に退場してもカルデアに帰るだけでしたし。
本当の意味で「死ぬ」ことはなかったんです。
ところが、セイレムでのサーヴァントは擬似的な受肉をしており、
死亡した場合は、霊基に支障が出る状態でした。
だから、いくら村がおかしくなっても、ホプキンスが強権を振るっても、
味方に被害が出ることはない……
そんな確信をぐらぐらと揺さぶるようなストーリー運びと演出
少しずつ沼に引き込まれているような、信じていたものが信じられなくなっていく恐怖。
単純に強敵が襲ってくるわけじゃない、真綿で首を絞められている感覚がありました。

 

 

 

 

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味方側にメディアに化けたキルケーを配置したのもまた上手かったですねえ。


キルケー自体は頼れるロリBBA……もといお姉様で、すごい株上がったんですが、
主人公と契約を交わしたわけではない、つまり味方ではないサーヴァントが紛れ込んでいたことで、無条件に信頼できた同行サーヴァントにまで疑いの目を向けざるを得なくなった。
いつの間にか召喚されていた哪吒の存在も相まって、
「本当に彼らを信じていいのか?」と思ってしまい、まんまと術中にハマっているなぁと。
事実、感想やら考察を読んでいると、ロビン辺りはかなり疑われてましたしね。

 

現在では割とメジャーになったクトゥルフ神話のエッセンスが、思っていた以上に散りばめられていたのも、先の悲劇を予想する推進力になったと思います。
俺はクトゥルフに関してニャル子さんデモンベインで得た知識しかなかったので、
「いあ!いあ!」が分かったくらいなんですが。
セイレムがもし普通のADVだったら、SN顔負けのBADEND祭りだったろうなぁ……
ジャガーマン道場がはかどりますね。

 

 

 

 

 

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……と、最終部解放前までは、EORで最高のシナリオではないかとの呼び声も高かったのですが。
ついに解放された終部がやや駆け足だった、もう少し先があるのではないかと思ったところで、エンディングを迎えてしまった。
盛り上げ方が完璧だっただけに、やや尻すぼみになってしまった印象でした。


かくいう俺もその一人で、大どんでん返しが待ち構えているとわくわくしながら進めて、普通に魔神柱が黒幕で、アビゲイルがラスボスで、あっさり終わってしまった感じでした。
英霊剣豪七番勝負とは違い、謎が謎を呼ぶ展開だっただけに、
度肝を抜かれるような仕掛けが用意されているはずだと勝手にハードルを上げてしまったんですね。
「過去最大のボリューム」って宣伝文句が悪いほうに影響してましたよね……

 

 

 

 

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ただ、間を置いて冷静に振り返れば、良質なストーリーだったことは間違いないです。


中盤は主人公だけではなくマシュやサンソンの視点を交えながら展開していたのが、
終盤だけ主人公の視点から読み取れる情報しか提示されないことが多く、
さらっと読んだだけでは、シナリオの骨格だけしか分からないからボリューム不足を感じたのだと思います。


特に、セイレムにおいて裏主人公と言っても過言ではないサンソンについては、
「自ら進んで絞首刑になり、なんとなく満足したっぽい」と消化不良感マシマシなのですが、愛ある方々の考察を読んでいると、マリーをダンスに誘うエピローグが全然違うものに見えてもう……
マタハリやキルケーには劇中劇でのフォローがあっただけに、
サンソンに関しても、もっと分かりやすい形での描写が欲しかった。
これは魔神柱ラウムにも言えて、彼がアビゲイルを「人類救済の道具」ではなく、
「愛すべき娘」として見てしまった心の移り変わりを、回想で入れてくれれば……


しかし、サンソンやラウムの心情については、主人公視点では明らかにならないことなので、ライターさんはあえて描写を省いて考察の余地を残したのかな、とも思ったりしました。

 

 

 

 

 

 

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あとね、僕としてはもうね、アビーとラヴィニアには幸せになってほしいんですよ。

 


セイレムに招かれた経緯や、自身の家のことでアビーに対して歩み寄れなかったラヴィニアが、マシュに頼まれ、勇気を出してアビーを救うために手を伸ばした。
その結果が死なんて、あまりにも悲しすぎるでしょう……
劇的じゃなくていい、ありふれた幸せを噛みしめながら、
二人で仲良く帚星を見に行ってほしい……どうかどうか……
ラヴィニアのサーヴァントとしての実装はなさそうなので、
サマーリトルのように、礼装でのフォローが欲しいです。運営さんお願いしますガチャ回しますから!

 

 


シナリオを読み進めやすいよう、バトル少なめ難易度抑えめだったのもうれしかったです。
0時解放は睡眠時間削る犠牲を払わざるを得ませんでしたが……w
易しめの難易度に油断して、ラストのアビー戦でも凸ランチに絆礼装+編成も適当の惨状でしたが、令呪切って強引にクリアしちゃいました。
たまたま入れてたメルトがフォーリーナーの弱点を突けていたのに気づいたのは、
アビー最終戦に突入した後だったという……持っててよかったアルターエゴ。

 

 

 

 

 

 

 

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ともあれ、これでEOR全4部が終わったわけですが、
セイレムも剣豪に続いて、第二部に向けての伏線というか要素の明示がありましたね。


12月に赴任するらしい新所長、

解体されるかもしれない現カルデア

レイシフトの封印……


主人公が積み上げてきたものが一旦崩される展開はありそうです。
そのとき、アビーに返し忘れたペンダントはいかなる働きをするのか。
スケジュール予想としてはこのあと2017年クリスマスをやってから二部序章があると予想しているので、今年の締めくくりに大きい爆弾落としてほしいな!

 

 


セイレムが終わったことで、EORどれが一番面白かった?的な話題も出そうですね。
どれも楽しめた俺がひとつ選ぶとしたら、やはり新宿かなぁと
記憶喪失のイケ爺、かつての敵が味方になる、説得力のある強敵、暗躍するエミヤオルタ……
ラノベ好きの心をくすぐるようなテーマが盛りだくさんでしたし、
アヴェンジャー周りの描写は思わず涙ぐむほど丁寧でした。
新アサシンの持て余した感じとか不満がないわけじゃないんですが、
何より、6章7章終章でシナリオに対するハードルが上がりまくっていた状況を、
見事に受けきったそのポテンシャルを評価したいです。

 

 

 

 

 

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……まあ思いっきり本編に絡んでたCCCイベを入れちゃうと、
どうしてもCCCイベがナンバーワン!と言わざるを得ません。
一応コラボイベだから難しいのかもしれないけど、どこかで復刻したほうが絶対いいよ……